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40代で初めての婚活をスタートさせた、恋愛ご無沙汰女子、OTONA SALONE編集長・アサミ。婚活パーティ、婚活アプリ、知人の紹介、元カレとの再会など、さまざまな婚活にチャレンジして早や2年。
ある夜、会うことになった謎の男性・ジェントルさん。仕事かプライベートか判別つかないお誘いに行ってみたけれど……。これは40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
青山にあるカジュアルフレンチでのディナー。予約してあったカウンター席でジェントルさんと並んで座る。初対面じゃないけど、ほぼ初対面のような相手だ。
ジェントルさんと話をしていてわかったことは
・初めて会ったのはたぶん1年くらい前
・何かのレセプションらしいが、ちゃんと覚えていない
・OTONA SALONEのロゴがカワイイと思った
・偶然「婚活記」を読んで、面白かった
・職業はアーティスト
・49歳、バツイチ、独身
・別居している小学6年生の娘がいる
バツイチで子供あり。しかもまだ小学生の女子。これから思春期を迎えるし、むずかしい年頃かもしれない。
婚活のお相手としてバツイチなことはまったく気にしないけれど、成人していない子供ありの男性はちょっと引っかかる。
モトカレから「また付き合ってほしい」と言われたときも、婚活アプリで知り合ったメガネさんとデートしていたときも、成人していない子供がいるという点は気がかりだった。
そもそもジェントルさんがどういうつもりで私をディナーに誘ったのか、真意はいまだわからないけど、ちょっぴり残念に思った。
なぜなら、ジェントルさんの紳士的な立ち居振る舞いに、「うれしいな」「素敵だな」と感じていたから。
ジェントルさんの立ち居振る舞いは、レディファーストを心得ているように感じた。
にっこりと笑顔で挨拶。スマートなオーダー。料理を取り分けてくれる。飲み物に気づかってくれる。「寒くないですか?」と気にしてくれる。穏やかでやさしい口調。微笑みながら会話してくれる……。
本当に、ジェントルマン!
私の記憶によれば、46年間の人生でここまで女性として扱ってもらったことは……なかった。
幼少の頃から中学生まではショートカットの髪。身長も高いほう。ボーイッシュな体型。スカートはほぼ履かない、パンツ派。フットベースやソフトボールを頑張るスポーツ少女。顔も体もこんがり日焼け。
ときどき男の子に間違われたくらい。
高校生になって髪こそ長く伸ばしたけれど、15年間で培われたキャラは変わらず。大学生になっても、社会人になっても「元気・強そう・しっかり者」みたいなイメージが浸透し、いわゆる女子ポジションとは無縁だった。
それは、自ら望んだことでもあった。
幼稚園児のころから男の子になりたい願望があり、できるだけ自分の中の女子っぽさを封印した。スカートを履かなかったり、髪を短くしていたり、スポーツを楽しんだり、木登りしたり、昆虫採集をしたり、カエルやトカゲを素手でつかんだり。
すべて、男の子っぽくなるための自分の選択による行動だった。
逆に、料理やお裁縫などは「できないキャラ」になりたいと思って、まったくやらなかった。
だから、いままで女性扱いをされなかったことに特に不満はなかった。
自ら望んでそういうキャラを選択していたし、むしろ男性と変わらない扱いをされたかった。そして、意外とまわりが私の希望を叶えてくれた(苦笑)。おかげで強く、たくましく育ち……。
けれど、私が46年間つちかってきた社会的キャラを知るはずもないジェントルさんは、私をとても女性として扱ってくれた。つねにやさしくリードしてくれた。
ちょっと大げさに言うと、まるでお姫様のような扱い! 46年間の人生で初めての経験だった。女性としての扱いをされることをまったく望んでいなかったけれど、実際にされるとこんなにうれしいなんて!
私のキャリアをほめてくれるのも、うれしかった。
ジェントル「OTONA SALONEの記事はとても面白いです。新時代の女性カルチャーの最先端です」
まずはwebサイト全体をほめてくれたことから始まった。
ジェントル「ロゴがとてもオシャレでカワイイです」
と、デザイン的な視点でもほめてくれた。
ジェントル「アサミさんは素晴らしい。編集長というキャリアをしっかり積まれて」
と、女性とキャリアという点からもほめてくれた。仕事のことをほめてもらえるのは、素直にうれしかった。やっぱり仕事が好きだし、そこに時間も情熱も込めているし、プライドも持っている。ジェントルさんの言葉は励みになった。
そしてジェントルさんのほめ言葉は続く。
ジェントル「アサミさんは肌がキレイですね」
アサミ「いえ、照明がちょっと暗いからそう見えるだけで」
ジェントル「そんなことないです。肌がキレイだからお若く見えます」
アサミ「ありがとうございます。シミとかシワとか、暗いから目立たないだけで。ジェントルさんこそ、男性なのに肌がおキレイじゃないですか」
ジェントル「男は、男性ホルモンのせいかキメが細かくないし。うらやましいです」
肌のことをほめてくれたジェントルさん。社交辞令だとしてもうれしい。
実は30歳前後のころ、あご周りにニキビがたくさんあったせいで男性から「ボツボツ」と言われたことがあった(#68 男の本音って…。モテない独女が合コンで痛感したこと)。
そんな汚肌で悲しい思いをしていただけに、肌がキレイになりたいと願った。美容や健康に関する知識を深めたのは、そのことも理由だったと思う。
ほめてくれたのは、肌だけじゃなかった。
ジェントル「髪、キレイですね」
アサミ「そうですか? 40代になってからツヤが減った気がして」
ジェントル「いやいや、ツヤがありますよ。サラサラでキレイです」
アサミ「ありがとうございます」
ジェントル「特別なケアをしてるんですか?」
アサミ「ヘアケアはエイジング用のものを使ったりしています。年齢なりのケアというか」
穏やかな声で、仕事、肌、髪をほめられたことに、ドキドキし始めていた。
これまでの人生では笑われたり、オチにされたりするほうが多かった気がする。特に男性からは。
だからほめられるってこんなにうれしいんだ……と感動していた。その一方で慣れていないせいか、照れくさくてしかたない。
ジェントル「アサミさんはとても女性らしいです」
アサミ「え、そうですか⁉ 言われたことないです!」
ビックリした。男性に「女性らしい」と言われたことなんてなかった。あえて男の子っぽくなることを選択した幼少の頃から、女の子らしい、女性らしいというフレーズを自分に向けられたことはなかった。
こんな私でも「女性らしい」とほめてくれるなんて……。
ブタもおだてりゃ木に登る。
そんな諺が浮かんだ。
ジェントルさんに人生で初めて「女性らしい」とほめられた私は、なんだかちょっと浮かれモードになっていた。
★編集長アサミの婚活・新シリーズ #オトナの婚活コーデ 始めました★
【ロマンティック浮かれモード(←わかる人だけ笑)なアサミ。何か始まる予感⁉ 来週11月7日(水)17時をお楽しみに!】
【前回はコチラ】#116 40代独女が「久しぶりのデート」で驚いたこと【40代編集長の婚活記】
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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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