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会社員や主婦の方が、収入を増やそうと思っても簡単にはできません。それが感覚的に分かっているので、貯金を増やそうと考えたら、多くの方が“節約”をします。生活を切り詰め、お誘いを断り、趣味を我慢する。自らを律することで、資産を増やすのです。やりたいことを我慢して、将来に備えるのはなかなかできることではありません。立派です。とても素敵な節約。しかし、節約を意識しすぎるあまり、ついつい“だめな節約”を行ってしまうことがあります。きょうは、ぼくが考える“赤点節約”を紹介します。
あなたの家の近くに、2軒のスーパーがあったとします。Aスーパーは徒歩1分、Bスーパーは徒歩16分。Aでは大根が300円で、Bでは50円です。大根1本を買う必要があるとき、あなたはどちらのスーパーに行きますか。
「Aに行く」が正解です。
節約の基本は、「お金」だけでなく「時間」も意識することです。お金と時間が交換できるということを忘れてはいけません。買い物をするときは、最小のコストで最大の利益を得られるように考える必要があります。
大根の例で考えてみます。Aで買うと移動2分支払い300円がコストになります。Bで買うと移動32分支払い50円のコストがかかります。どちらも利益は大根1本。コストで見ると、時間が30分、価格で250円の差があります。つまり、移動に30分使うと、250円安く買える状況です。
「とにかく安いほうが良い」と考える人は節約に向いていません。仮に、あなたの時給が1000円だったとしたら、30分で500円稼ぐことができます。あなたの時間にはそれくらいの価値があるわけです。
それなのに、30分移動して250円しか安くならないのなら、半分の時給で働かされているようなものです。それだったら、30分残業したり、趣味に時間を使ったりするほうが節約上手といえます。
大根を買う話は極端な例ですが、類似の場面は、無限にあって、その都度、判断が求められます。続けていると、そのうち無意識に判断できるようになり、お金が貯まりやすくなります。
あなたには、500円のお弁当が2割引になっていて、つい手を伸ばしてしまうことがありますか。それはとても自然なことです。500円の価値の物が400円で手に入るのなら、素敵な取引といえます。では、1万円のものが1割引になっていた場合はどうでしょう。お弁当の2割引に慣れていると、1割引にはあまり魅力を感じないかもしれません。
しかし、ここで重要なのは、割引率ではなく、いくら割引されたかです。お弁当は100円ですが、1万円のものは1000円です。お弁当10回分の価値があります。100円が毎日積み重なるのなら大きいですが、単体で見ると微々たる割引です。
無理な節約は続きません。たった100円しか安くならないのなら、割引のない、あるいは、もう少し高い商品に手を出すのも良いのです。節約を続けるために、小さい贅沢を許容し、その分、大きな買い物の割引には注視してください。
無料のサンプルを積極的にもらいに行ったり、無料のセミナーを聞きに行ったりするのには、危険が伴います。節度を持って近づきましょう。無料には理由があって、広告のためのようなあなたに害のないものもありますが、商品を買わせるため、会員獲得のためなど、のちのち、支払いの発生するものがあります。
勧められても断れる、どんなに試食・試飲をしてもNOと言える、話を聞いた後に帰れない雰囲気になっても帰ることができる、そんな胆力の強い方は結構ですが、ぼくも含め、なかなかはっきり言えない人は一定数いるものです。無料はとっても魅力的ですが、警戒しながら近づきましょう。
基本的に、あまり得をしないので、ポイントカードは9割方捨てて欲しいのですが、それでも保有する方は、積極的にポイントを貯めないようにしましょう。「ポイントが貯まるから」を理由に、長距離を移動する、必要のないものを買う、高い買い物をするのは、無駄以外の何ものでもありません。ポイントは、「買い物したついでに貯めるもの」であることを忘れないようにしましょう。
安い、を理由に必要以上に買う
特売や卸売、外資系スーパーで、日用品や食料品を大量に買ったことがありませんか。日用品は腐らないから、大量に買っても大丈夫と考えていませんか。まとめ買いは、節約の敵です。
基本的に、支払いは遅らせる方が良く、将来使うものの代金を先に払う”まとめ買い”は、芳しくありません。まとめて買ったものを管理・保管するコストもかかりますし、無くなりそうになってから買うのと違い何がどれくらいあったかずっと覚えていなければいけません。生活環境の変化で不要になることもあるでしょうし、もっと安い値段で販売される可能性もあります。まとめ買いには、たくさんのリスクがあり、値段と天秤にかけて判断しなければいけません。
以上が、やってはいけない5つの節約です。節約に行き詰まった方、これから始める方に参考にしていただけると幸いです。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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