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3年の受験勉強を経て、4月から東京大学に通っています。さんきゅう倉田です。職業は芸人です。
みなさんは何かを相談したいとき、誰に相談するだろうか。きっと配偶者や恋人、親、友人、上司、先輩といった身近な人や頼れる人に相談することが多いだろう。
今ぼくが、解決を求めて何かを誰かに相談しようと思ったら、その相手は東大の仲間だ。
18歳から〜20歳の友人たちは、それぞれに得意分野があり様々な問題を解決する能力を持っている。
専門分野でなくとも、豊富な知識と論理的思考によって回答を導くことができる。彼らが提起された問題を解決するまでの過程は、美しく輝いていて眩しい。
法学の講義で出された「ふたりの子どもがいます。ホールケーキが1つあって、公平に分けたいと思います。どうやって分けますか。道具はナイフしかありません」という問い。
数学で用いられる「場合分け」を行い、かんかんがくがくの意見をかわして検証する東大生5人。 東大生たちの論理的思考の一片を垣間見ることができる検証ぶりは、数学が苦手な人であっても興味深いはず。正解は導き出されるのか⁉
▶【前編】を読む
東大生5人が集まってケーキを公平に3つに分ける方法を考えてみた。
3人目が納得するか否かがカギ!

場合分け❷の条件で、Aの気持ちになって考える。
Aは①をちょうど1/3だと思っている。そして、2/3をちょうど2/3だと思っている。なぜならば自分で切ったから。
ここでBが2/3を①=②になるように切った。Bはそう思っているが、Aは①=②だと思っていないかもしれない。さらなる場合分けが必要だ。
・場合分け【甲】
Aが①=②だと思っている場合。
Aから見ると①=②=③になるので公平に分けることができる。
・場合分け【乙】
Aが①>②だと思っている場合。
場合分け❷では客観的に見て①は1/3以上の大きさで、①=②となるようにBが切った。Cが①と②のどちらを取ってもBは納得する。
ここで③を取ることになるAはこのように考えている。「①は1/3だ。①>②だから③>①>②だ。なぜならば、Bは2/3を半分に切ることはできなかった。③は1/3より大きい。」
よって3人とも納得する。
・場合分け【丙】
Aが②>①だと思っている場合。
ここで③を取ることになるAはこのように考えている。「①は1/3だ。②>①だから、②>①>③だ。なぜならば、Bは2/3をちょうど半分に切ることはできなかった。③は1/3より小さい。」
よってAが納得しない。
東大生5人でしばらく考えたが、場合分け丙となった場合に、公平に分けることはできないという結論に至った。
ただ、考えるうえで大事なのは、AとBの気持ちを別に考えること。そして、好きなように選ぶことができるCを無視することだ。
結論を正しく導く条件を素早く把握し、共通認識として持てることが東大生の素晴らしい点の一つだと感じる。
なお、ケーキを3つに分ける方法を灘高校数学研究部の生徒が紹介している。
▶「ケーキを分割する方法について」
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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