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2023年4月から東京大学に通っています。さんきゅう倉田です。芸歴14年目になります。
東大生の冬休みは短い。
昨年は12月27日の水曜まで授業があって、今年は1月4日木曜からまた始まる。休みは7日間しかない。
1月の中頃から期末試験が始まるので、その勉強をしなければいけないし、レポートも複数出ている。このレポートが重い。全然終わらない。東大生の中でも特段多くの文章を毎月書いていて執筆速度が早いと自負するぼくでもとても多くの時間を投入している。
書くことが苦手な学生は苦労するだろう。
レポートを書くために本もたくさん読まなければいけない。あるレポートでは、文藝春秋のバックナンバー10冊と小説1冊を購入する必要があった。お金がかかるのが東大のレポートだ。
ぼくは年末年始に遠出することはなかったが、遠方の実家に帰る友人たちは帰省の間も勉強していたに違いない。
成人式がある友人はどうしたのだろうか。
横浜市出身のぼくの成人式は、19年前に1月10日ごろに横浜アリーナで行われた。そのあと地元の戸塚に帰って、小学校や中学校の友人と朝まで過ごしたと記憶している。
しかし、時代や地方によって成人式の様式は全く異なるようだ。
山口に帰った東大の友人は、1月2日に高校の成人式があり、3日に中学の成人式があり、7日に自治体の成人式がある。
だからずっと山口県にいるかというと、そんなことはなく4日と5日に授業があるため帰ってこなければならない。
大学生のお財布に優しくない授業スケジュールである。
さて、このことについて東大生はどう思っているかというと、当該友人ははっきりと不満を持っているし、山猫ストなるものも行われる。
「成人式前の1月4日,5日は山猫ストに参加しよう」
東大の教室にはだいたいビラが置いてある。サークルの紹介や政治系団体の炊き出しの案内などが目立つが、12月のある日、ストを呼びかけるビラを見つけた。
ビラを置いたのは「成人式前を休みにする地方出身学生の会」という団体らしい。知らない団体だ。東大内の有志の集まりは無数にあって、ただの勉強会からゆくゆくは起業を目指すものまで様々だ。
だが、その多くがごく少数のメンバーで構成されているように思う。もしかしたら、一人かもしれない。この団体の構成員の人数はわからないが、ストのビラをA4フルカラー両面で印刷する財力、各教室の机の上に並べた機動力、そしてそれらを支える熱意を感じとることができる。
団体の名前とビラに大きく掲げられた文言から、彼らが1月4日5日を休みにしてほしいと考えていることがわかる。
ビラにはこうある。
「自分の判断で授業をボイコットすることです。」
さらに、授業を休む理由も書いてある。
「元日と成人式の間に授業があることで、実家と東京を行ったり来たりしなければなりません。学生の声を無視する大学に抗議するため、2日間ストライキを行います!」
切実な悩みだ。お金と時間を費やして1回多く往復するか、成人式を諦めるか。現役で合格した2年生や浪人した1年生にとって、重要なことなのだ。
東大の1年生と2年生が所属する教養学部は、自治会との交渉で休みを延長することは難しいと回答していることもビラに記載されている。
このビラを読んで、ぼくと友人は、冬休みを2日間後ろにずらせばいいじゃないかと思った。つまり、12月30日(土)から1月5日(金)までを冬休みにすればいいと考えた。
きっとその場合に起こる不都合があるのだろう。
ただ、交渉するのなら延長以外の解決策も探って、その結果をすべて載せるほうがよりよい。そうすれば、ビラを読んだ人の共感をさらに得ることができる。
交渉は決裂した。東大が冬休みを延長することは難しいと理解している彼らは、ストライキの実施を呼びかけることにした(休みの延長について、他大学との制度の違いや文科省の取り決めによって、それが難しいことを東大生は理解している)。
つづき▶【後編】では、交渉決裂で本当に山猫ストは決行されたのか? 東大生はシンプルに自主休講するのでなく、なぜスト権を行使するのか?……についてお話いただきます。__▶ ▶ ▶▶▶
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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