作り手は、Nicoさん
「心がにっこり笑顔になれる魔法のスパイスをちりばめたスイーツのアクセサリー」をコンセプトに、ミニチュアスイーツアクセサリーを制作。
https://minne.com/@miki0322Nicoが生まれるまで
料理やお菓子づくり、裁縫など…ものづくり全般が得意だったお母さまのもとで育ったというNicoさん。現在の作家活動の原点は幼いころの記憶だそうです。
Nico
料理や裁縫など、ものづくり全般が得意だった母。ビーズの指輪を編んでくれたり、休みの日には毎週のようにいっしょにお菓子づくりをしたりしていました。特に思い出に残っているのが、父が仕事から帰宅する前に、母と一緒に父の好きなお菓子を作るひとときです。「美味しいよ。疲れが吹っ飛ぶよ。ありがとう。」と父がにっこり微笑んでくれることがとても嬉しかったのを今でも覚えています。
Nico
社会人になってからは、母のように大切な人を幸せな気持ちにできる料理をつくれるようになりたいと料理教室に通いました。父の日、母の日、バレンタイン、誕生日など、時間をみつけては “大切な人を想いながら” 料理やお菓子を手作りしていました。
しっとり重めのケーキをカットした隙間からチョコがとけだしている様子を再現した「フォンダンショコラ」の耳飾り。アシンメトリーなデザインがキュート。
「フォンダンショコラの耳飾り」Nico
会社員時代に、過度な残業が続いて体調を崩しかけたことがありました。食欲もなくなり心も憂鬱でしたが、フルタイムで働いていた母が、毎日のように手づくりのご飯とお菓子を届けてくれました。食欲がなかったはずの私でも母がつくってくれた料理だけはすんなりと食べられて、疲れた身体に染み渡り、心が温まりました。そして、私の人生において大事な思い出を振り返ると、そこにはいつも母の手料理がありました。
Nico
そんな記憶がふっとよみがえり、“自分の気持ちに向き合おう”と会社を退職。そして、母が愛情たっぷりの料理をつくってくれたように、今度はわたしが誰かの心の栄養となれるものをつくりたいと思い、作家活動をスタートさせました。
幸せを循環させる起点となれる作品を
本物以上に美しく、思わずうっとりと見惚れてしまうNicoさんの作品。制作のこだわりについてもうかがってみました。
Nico
Nicoは、“心がにっこり笑顔になれる魔法のスパイスをちりばめたスイーツのアクセサリー”をコンセプトにしています。単にアクセサリーをお届けするだけではなく、お客さまの未来にどのような価値をもたらすことができるかを深く考えています。そのため、作品をつくるときは、最初に作品を通じてどんな未来をお届けしたいのか、何を伝えたいのかを考え、それからデザインに取り掛かります。
Nico
「眺めているだけで癒されます。」「このアクセサリーを身につけて、アフタヌーンティーに行きます。週末まで頑張れそうです。」といったお客さまからの温かいお声をいただいて、アクセサリーが持つ力に改めて気付かされることもあります。自分自身を大切にすることができたら、自然と周りの人にも優しくすることができ、“幸せの循環”が生まれると思っています。アクセサリーを通じて、皆さんの日常に小さな楽しみや前向きな気持ちを少しでも増やすことができたら嬉しいです。
“本物そっくり”が正解ではない
Nico
使う色にもこだわります。色は心理的、生理的にも影響を与えられているといわれているので、本物そっくりに再現するのではなく、ファッションに取り入れやすいか、気持ちが落ち着く優しい色合いかなどを考えています。日々、色の勉強をしながら色相環とにらめっこをして色のバランスを意識してつくっています。気分が沈んでいる日は選ぶ色も暗くなってしまうので、そんな日は制作を控えています。
Nico
他にも、スイーツに顔を描いてお客さまが思わずにこっとしていただける様なファンタジーな要素も取り入れています。
Nico
そして、いつも心がけているのは、自分自身に満足せず技術を磨き続けることです。毎回、制作よりも試作に時間がかかりますが今のベストを尽くした作品をお届けすることを意識しています。
さくさくという食感が伝わってきそうな、焼きたてアップルパイとりんごの耳飾り。
「焼きたてアップルパイとりんごのピアス、イヤリング」Nico
何より大切にしているのが、お客さまひとりひとりのことを思いながら、誠実に、ひたむきに、努力を続けること。オンライン販売が中心のため、お顔を拝見しながら作品を手渡す機会が少ないのですが、販売会のたびにいただくお客さまからの温かいお言葉の数々を大切に心にしまいながら日々制作をしています。
新作は大人可愛い いちごショートケーキの耳飾り
Nico
お客さまから、「わたしには年齢的にかわいすぎるかもしれないけど、スイーツが好きなので、Nicoさんの精巧な作品を手にとってみたくて購入しました」とメッセージを頂いたことがありました。不安があったにも関わらず、作品をお迎えしてくださったお客さまの気持ちが凄く嬉しくて、次は“いくつになってもかわいいデザインも楽しみたい”というお客さまの気持ちに寄り添いたいと思い制作したアクセサリーです。
Nico
“大人”というと、落ち着いた色合いやシンプルなデザインを思い浮かべるのが一般的ですが、わたし自身、大人になった今でもピンク色やかわいいデザインにときめきます。そのため今回は、かわいい色やデザインを取り入れつつ、王道のいちごのショートケーキを大人かわいくつくってみようと思いました。
Nico
甘くて可愛らしい印象のショートケーキやいちごを大人かわいくつくるには、課題がたくさんありました。もともとショートケーキのペアに、粘土でつくった粒いちごを予定していましたが、粘土だけでつくると、子どもっぽく見えてしまいました。そこで、いちごをモチーフにしたクリスタルやゴールドのパーツを使用することで、品や華やかさをプラスすることができました。
Nico
また、いちごの色を深みのある濃い赤色にすることで落ち着いた印象を演出することができました。サイズ感はいつもよりひと回り小さくし、さりげなく身につけていただけるようにしました。初めてミニチュアアクセサリーを知って下さった方でも挑戦しやすいデザインにできたかなと思います。
Nico
わたしのこだわりは見えないところまで丁寧にときめきを散りばめることです。Nicoのお客さまはいつもじっくり隅々まで作品を見て、レビューに感想をたくさん書いてくださるのです。アクセサリーの裏側など、“え?こんな所に!”と、ときめく魔法のスパイスを散りばめているので、ぜひ隅々まで見ていただきたいです。
最後に、記事を読んでくださったみなさんに向けてメッセージをいただきました。
Nico
アクセサリーはなくても日常生活は送れます。でも、好きなアクセサリーを身につけることは、不思議と自分を労われたり、周りの人をも大切にできたりするような力をくれると思います。大人になると、つい頑張りすぎてしまうこともありますが、そんなときこそ、自分の好きなもので満たされて、自分をご機嫌にしてあげてくださいね。
Nico
皆さまの毎日に寄り添えるアクセサリーをこれからも心を込めてお届けしていきたいと思います。ここまで読んでくださりありがとうございました。
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文 / 堀田恵里香