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人生のさまざまな節目で「お祝いごと」があります。おつきあいの上だけではなく、それは「ともに喜び、将来の幸せを祈るための行事」でもありますね。新しい時代にデジタルギフトを贈る方もいるでしょう。しかし、今回は正統的なご祝儀マナーを(一社)日本プロトコール&マナーズ協会松田玲子先生にお聞きした【後編】です。
【 気品を身につけるシンプルな教え#92ご祝儀のマナー編 後編】
▶この記事の【前編】を読む▶祝儀袋のマナーやタブーは? 名前や金額を記入するときの決まり事は?
卒業と就職が重なったら、就職祝だけで良いのです。ただし、就職祝い(就職祝)は、就職が決まったらなるべく早く贈ります。仮に遅くなってしまった場合でも入社式の後1ヵ月以内には贈るようにすると良いでしょう。
ご祝儀は、一般的にのし袋に入れて結婚式の当日に渡します。一方、結婚祝いはご祝儀とは別にお渡しします。その場合、当日ではなく最低でも結婚式の1週間前までにお渡ししましょう。主に、結婚式に参加できない場合に贈ることが多いようです。
ご祝儀と結婚祝いは、必ずしも両方贈る必要はありませんが、ご結婚なさる方との関係性にもよりますので、ご祝儀と結婚祝いの両方をお贈りする場合もあります。
本来は、贈り主は自らお相手のお宅を訪問して、直接お手渡しするのが正式なマナーです。しかし、忙しくてうかがえない、結婚式に参列できない場合もあります。このような場合、
ご祝儀だけを贈るのは無礼であることから、「自分の分身」として送り状を先に送り、
そのあとからご祝儀が届くように手配します。
送付状がなく贈答品が届いたら、お相手は「何の贈り物かしら?」と困ることが想像できます。お届けする順番を間違わないようにしましょう。
お祝いの手紙では、できるだけ早くお祝いの心をお伝えすべく、前文は短くします。本文には、自分のことを書かず、相手のお慶びのみを書きます。
また、お祝いには、禁忌語として次のような代表的なものがありますので、うっかり使わないよう、注意しましょう。
お祝いには、禁忌語として次のような代表的なものがあります。うっかり使わないよう、注意しましょう。たとえば、結婚のお祝いのときは、「切れる」「分かれる」「別れる」「返す」「帰る」「離れる」「戻る」などを使用しないように。
出産のお祝いのときは、「死ぬ」「逝く」「流れる」「消える」などを使用しないようにしましょう。
ご祝儀には、さまざまな意味やマナーがあり、慣れないうちは戸惑ってしまうこともあるでしょう。しかし、ご祝儀に込められた「ともに喜び、将来の幸せを祈るための行事」であるという意味を把握して心を込めてお祝いしたいですね。
お礼の手紙は、相手に感謝の気持ちをすぐに伝えるためにその日のうちに書くことがマナーです。遅くとも翌日には書くようにしましょう。
また、お礼状には、お礼の言葉のほかに、ご祝儀をどのように使用するかなどを書くと、嬉しさがより伝わり、送ってくださった方への敬意表現になります。
ご祝儀に関しては諸説ありますし、地域や国籍によっても考え方は違います。大切なことは、人と人とが優しく関わり合い続けていくために、生まれたご祝儀という考え方です。どうかいただいた方も、お渡しする方も、お互いを想い合いながら喜ばしく感じあえるといいですね。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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