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40代のキャリアウーマンAさんは、クレジットカードで買物を続けてリボ払いにし未払金を貯め続け、並行して貯金も100万円ほどあるという、具合の悪い生活を続けていました。マンション購入を機に、リバランスを行いましたが、それでも貯金は0のまま。
その話を聞いたさんきゅう倉田は、ファイナンシャルプランナーとして彼女にアドバイスをすることになりました。
A子さんが行っていた、マンションを購入し、ローンを給与から差し引いた手取りの金額を月額の予算として設定するのは、とても素敵な方法です。人間の行動というのは複雑で、どんなに賢く経験豊富なビジネスマンでも、非合理的な行動をやすやすと選んでしまいます。
Aさんのお金の使いみちについて聞き取りを行ったところ、洋服以外にも散財の可能性を感じ、粘り強い説得により詳細な使途を確認することができました。
マンションの購入後、ひとり寂しいご自宅にはAさん以外にわんちゃんがいるそうです。わんちゃんの食事は自分の食事より気をつけており、定期的なトリミングや仕事で地方に行くときはペットホテルに預けるなど、可能な限りケアしています。費用で見ると、毎月3万円ほど使っているとのことでした。
さらに、最近は若い男性にお金を使うことが多いそうで、その経緯を話してくれました。
そもそも、仕事で知り合うのはA子さんより年上の男性ばかり。仕事が跳ねたあとや名刺交換後のメールでお誘いを受けることが多々あり、飲みに行って、懇ろになることもあるとかないとか。
そんな生活が続くと、年下の純真無垢な男の子に魅力を感じてしまいます。彼らは、客単価5000円くらいのお店でご馳走すれば千切れるくらいしっぽを振って喜んでくれるので、ついついリーズナブルな相手として声をかけてしまいます。ときには、一人2万円くらいのイノベーティブ・フュージョンで、バローロやスーパータスカンを開けることもありました。
さらに、独身の同じ世代の女性と贅沢な夕食を共にする機会も増えてきたそうです。いつのまにか、資産として残らない食事にどんどんお金をかけるようになったわけです。ぼくも人生の楽しみが夕食しかないくらいご飯が好きで、食事にお金をかけるA子さんは素敵だと思います。しかし、身の丈に合った生活の範囲が望ましい。
マンションを購入したことでA子さんの意識は大きく変わりました。固定費を給与からさっぴくという、ファイナンシャルプランニングの基礎を自ら実行したのです。
それでも貯金が0なのであれば、まだまだ贅沢なお金の使い方があると考えられます。まずは、預金口座の数を確認しました。使っている口座は1つとのことだったので、取引銀行以外に口座をもうひとつ作ってもらいます。そして、給与の振込がある度に、1/3をそちらに移してもらうことにしました。
移した副口座のお金は、どんなことがあっても引き出しません。やりくりは、残りの2/3だけで行います。ただ、一月の予算を一定のペースで使うのは至難の業なので、4分割して1週の予算を決定します。すると、その週にいくら使えるか、急な出費があっても残りがいくらなのかが明確にわかるようになります。その都度、財布の紐をきつくしたり、余裕があれば自分にご褒美を挙げたり、余れば翌週に持ち越したり、論理的にお金を動かせるようになります。
貯金をするために実行するべきこと3ヵ条は……
ファイナンシャルプランナーさんによっておすすめの貯金方法は異なりますが、ぼくが最初に実行してもらうのは、3つです。1・給与が振り込まれたときに一定金額を副口座に移すこと。2・毎週の予算を設定すること。3・ルールを守ること。
固定費を見直すために、格安スマホにするとか、クーポンを積極的に使うとか、ポイントを貯めるために遠くのスーパーに行くみたいな貧乏くさい節約術はキャリアウーマンのみなさんには相応しくありません。まずは、口座を用意し、手取りの1/3をそちらに移してはいかがでしょうか。
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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