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婚活歴2年半の40代独女、OTONA SALONE編集長・アサミ。恋人いない歴9年以上になる恋愛ご無沙汰な女。婚活パーティや婚活アプリ、個室婚活などでことごとく玉砕した。
しかし、たぶん仕事で行ったレセプションで知り合った男性・ジェントルさんとはなんとか継続中。3回目のデートをすることに……。これは40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
デートを重ねて、だんだんとジェントルさんが気になりつつあった。
初めて会ったときは正直、戸惑っていた。
仕事かプライベートの誘いなのかもわからず、ゲイかバイかノンケかもわからない。ただ、料理を取り分けてくれたり、女性らしいとほめてくれたりする「ジェントルマンさ」には感動した。今までそんな経験がなかったから……。その時点でジェントルさんに、ほんのりときめいていたのかもしれない。
でも恋愛にご無沙汰な女としては、そのときめきにまだ気づけなかった。
2回目のデートのときは、接近することでドキドキした。
タクシーの中で彼の香りにドキッとし、エスカレーターやエレベーターでのレディファーストさにキュンとした。ネイルアートを見るために手を持たれたときは脈が早くなった。
「ジェントルさんのこと好きになるかもしれない」と思った。
途中、仕事やらなにやら謎の展開になったデートだったけれど、彼と一緒に過ごしているとテンションが上がっていたのだと思う。
2回目デートを終えたときは、後悔していた。
ゲイ疑惑が晴れ、プレゼントまでもらった。なのにディナーの誘いを断ってそそくさと帰った私。帰宅してから、なんてことしちゃったんだと激しく後悔。メールの返信がなかなか来ないことで不安になる。
そして確信した。私はジェントルさんのことが気になっているという事実に。
だから決意した。
もう「受け身」の婚活はやめよう。自分からもその気持ちを伝えていこう、と。
3回目のデートは11:30に麻布十番の待ち合わせになった。
ジェントル「ランチ、中華はいかがですか? 餃子の美味しいお店があるんです」
アサミ「いいですね。餃子好きです!」
ジェントル「その後は六本木あたりにでも行きましょうか」
アサミ「はい。いつもお店選びしてくださってありがとうございます。楽しみにしています(^^)」
ジェントル「こちらこそ、では日曜日に! いい天気だといいですね」
デートに何を着ていこう…。
警戒しまくった1回目は、オーバーサイズのチュニック×ワイドパンツ。
女性らしいと思われたかった2回目は、白トップス×ネイビーカーデ×赤スカート。
ジェントルさんはシャツを取り入れた、上品なシンプルなスタイルだった。腕時計や靴などの小物にさりげなくラグジュアリーなブランドをプラスしている。
隣に並んでふさわしい雰囲気になりたい……かもしれない。
場所は大人の街・麻布十番や六本木。ランチからのデートだけど、今日こそはディナーも一緒に行こうと思う。「早く一人になりたい」なんて思わないようにする。
大人シンプルなジェントルさんと、夜も一緒にいることを考えたら……!
3回目デートは大人っぽく思われたい。黒のブラウス×白スカートを選んだ。モノトーンでもお地味にならないように、アクセサリーはゴールド系、足元はハイヒールで華やかにした。
メイクの主役はもちろん、2回目デートでプレゼントしてもらった赤リップだ。
赤リップが引き立つように、ファンデーションで肌を整えた。チークでほんのり血色感を出す程度、目元はヌーディだけどツヤのあるアイシャドウ。存在感のある赤リップだから、ほかのポイントメイクは引き算に。
髪はゆるく巻いてからポニーテールにしてみた。トップスが黒なので、重くならないように。
待ち合わせ場所に着いたのは5分くらい前。あたりを見回した瞬間、背の高い男性が近づいてきた。
ジェントル「お待たせしました」
アサミ「いいえ、いま来たところです」
ジェントル「今日のファッションはエレガントですね。素敵です」
いきなりほめてくれるジェントルさん。慣れなくて照れてしまう…。
アサミ「いえ、そんな」
赤リップを塗ってきたことを言わなきゃなのに、恥ずかしくてそれ以上の言葉が出てこない。
ジェントル「じゃ、行きましょうか」
お店のドアを開けたら私を先に通してくれる。またもやレディファースト! いちいち感動する私。
麻布十番では有名な高級中華のお店。私は初めて入ったけれど。
ジェントル「少し前に来て、餃子が美味しかったんです。アサミさんと一緒に食べたいなと思って」
一緒に食べたい……! そんな風に言ってくれる男性なんて初めてなんですけど! 逆に自分から言ったこともないし。ジェントルさんの言葉に舞い上がる私。
アサミ「うれしいです。このお店、美味しいって聞いたことありましたけど来たことがなかったので」
ジェントル「あ、でも昼間から餃子ですね」
アサミ「大丈夫です。このあと仕事じゃないですから」
ジェントル「一緒にニンニクくさくなっちゃいますね」
そう言いながらやさしく笑うジェントルさん。この人なら、穏やかな時間が過ごせそうな気がした。
オーダーしたのは、焼餃子にニラそば、五目チャーハン、麻婆豆腐。ランチからけっこうがっつり食べている(笑)。焼き餃子は大きくてジューシーな餡、そして皮がモチモチだった。ホント美味しい。
アサミ「餃子、とっても美味しいです」
ジェントル「お口に合いましたか。よかったです」
アサミ「美味しいお店をご存じですね。先日のカフェのパンも美味しかったですし」
ジェントル「それではまた行きましょう」
また行きましょう……! なんていい言葉。そう言ってくれるってことは、今後も会ってくれるってことかしら。ジェントルさんの言葉にいちいちキュンとする私。
そうだ、赤リップを塗ってきたことを言わなくちゃ。2回目デートでジェントルさんからもらった赤リップ。バッグの中にも入れていた。
けれど、なかなかそれを言い出せない。なんだか恥ずかしい。
仕事でもプライベートでも、わりと何でもストレートに言うほうだ。だけど恋愛のこととなると人格が変わる。言えないままの言葉が過去にもたくさんあった気がする。
赤リップのこと、言おう。
そう思いながらも結局言い出せないまま、ランチの時間は終わった。なんで恋愛になると、こんなに内気になっちゃうんだろう。
麻布十番の中華の店を出た。午後1時過ぎだった。
アサミ「美味しかったです。お腹いっぱいになりました」
ジェントル「天気もいいので、六本木までちょっと歩きましょうか」
アサミ「はい」
ジェントルさんと並んで歩く。お散歩デート、でいいのかな。背が高いジェントルさんは歩幅だって大きいけれど、私に歩調を合わせてくれる。やさしい空気が流れる穏やかな時間。
素敵な男性とデートするって、いいものかも……。
恋人いない歴9年以上の46歳、独女。久しぶりに「好きな人」ができたのかもしれない。
【恋愛から遠ざかっていたご無沙汰女子、ついに⁉ 来週2月27日(水)17時をお楽しみに!】
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#132 ご無沙汰女子の「婚活が進まない」理由【40代編集長の婚活記】
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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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