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世界各地を旅する料理家、口尾麻美さんに、前回はトルコ風の朝ごはんのつくり方を教えていただきました。イスタンブールのバザールのような、パリのアパルトマンのような、ひと言で「●●風」と言いきれない、多国籍なムードが素敵な口尾家で、今回はご自宅のインテリアについて伺います。【連載】料理家のキッチンと朝ごはん
料理研究家やフードコーディネーターといった料理のプロは、どんなキッチンで、どんな朝ごはんをつくって食べているのでしょうか? かれらが朝ごはんをつくる様子を拝見しながら、おいしいレシピを生み出すプロならではのキッチン収納の秘密を、片づけのプロ、ライフオーガナイザーが探ります。さまざまなものがセンスよくディスプレイされた多国籍インテリア
旅先で気に入ったものをあれこれ持ち帰っているうちに、多国籍ミックスのインテリアにたどり着いたという口尾さん。たくさんのものが目につく場所に並べられているのに、不思議と統一感があるのは、口尾さんの審美眼を通して厳選されたものだけが、研ぎ澄まされたセンスでコーディネートされているから。
正直なところ、口尾家のように「さまざまなものを見せながら、統一感を出す」「多くのものを持ちながら、センスよく見せる」のは、インテリア的にかなり難易度が高いです。誰もが気軽に再現できるものではないけれど、やっぱりオープン収納っておしゃれ。ミックス・スタイルってかわいい。ちょっとでも自宅に取り入れてみたい。
……ということで今回は、インテリア初心者さんでも真似できそうな口尾スタイルを、ピンポイントでお教えいただきました。
ポイント1、トレーやカゴに、同じ種類のものをまとめてみる数が多くて小さなものを出しっぱなしにすると、「単に雑多」な雰囲気になってしまいますよね。そんなときは、トレーやカゴに同じ種類のものをまとめると、ひとつの大きなもののように見せられるため、細々した印象を払拭できます。口尾家でも、たくさんのトレーやカゴが使われていましたよ。
ポイント2、よく似た色や素材のものを、1カ所に集めてみる異なる素材や形のものをあちこちに点在させると、やっぱり「単に雑多」なイメージになってしまいます。けれども、よく似た素材や形のものを1カ所に集めてみると、自然と統一感が生まれるから不思議です。重ねる、立てる、並べるなど、口尾家ではさまざまな方法でよく似たものがまとめられていました。
ポイント3、フックにかけてみる。カゴに入れて吊るしてみる片づけに関する本や雑誌で「かける収納」「吊るす収納」を、よく見かけます。浮かせておけば、その下の掃除がラクだし、しまい込まないから出し入れしやすい一方で、何でもかんでもぶら下げると生活感が溢れ出てしまうのが難点。これをおしゃれに見せる高度なテクニックが、口尾家では駆使されていました。
ポイント4、オープンシェルフはグルーピングを意識してみるものをディスプレイしながら収納できるオープンシェルフ……ですが、気づけばものと一緒に生活感まで陳列してしまっていること、ありませんか(わたしはあります)。ポイントは、ものをひとつずつ個別に見るのではなく、グループにして見ることのようです。
ポイント5、手づくりしたものをちょっとだけ飾ってみる最後にご紹介するのは、ぶきっちょさんでも簡単に真似できる手づくりのアイデアです。口尾さんによると、「やりすぎるとクドくなるので、あまり前面に出さず、ちょっと控えめにディスプレイするのが大人っぽいインテリアにする秘訣」なのだとか。
今回、5つのポイントをご紹介しましたが、改めて「さまざまのものを見せながら、統一感を出す」「多くのものを持ちながら、センスよく見せる」のってむずかしい!と感じました。
口尾家のインテリアは、筋の通ったもの選びや、スタイリングのセンス、住まい全体を俯瞰するバランス力が備わっている口尾さんだからこそ実現できる世界観なのだと思います。なかなか自宅で再現できそうな気がしないのだけれど……再現できないからこそ憧れてしまう、大人のおもちゃ箱のように素敵な口尾家のインテリアなのでした。
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●取材協力この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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