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「オレに欠けてたのは◯◯だったわ」夫が取った行動はこんどこそ正解…? 果たして巻き返しは可能なのか

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目次

家庭関係研究所 山下あつおみです。

夫婦関係のお悩みには、些細な行き違いが思わぬ大問題に発展してしまうケースが珍しくありません。今回ご紹介するのは、「プレゼントセンスのなさ」が原因で夫婦のコミュニケーションが悪化し、結婚7年目にして夜の営みを完全に失ったエイサクさん(42歳・会社員)の体験談です。

ようやく努力を始めたが、溝はなかなか埋まらない

そこから、どのように状況を改善しようとしたのでしょう?

「まずは妻の好きなブランドをネットで調べたり、雑誌やSNSを見たり、とにかく情報収集を始めました。『少しでも妻の好みを把握しなきゃ!』と思ったんです。でも、肝心の妻が僕に心を開いていなくて…。直接聞いても“ふーん”“別に”で終わってしまうんですよ。」

 

なるほど、すでにコミュニケーションが断絶しかけていたわけですね。

「はい。いくらリサーチしても、結局本人の“これが好き”とか“これは嫌い”というリアルな声が聞けない。しかも僕は過去に何度も外してきたので、妻も『またトンチンカンなことをするんでしょ』と呆れていたんだと思います。」

 

欠けていたのはプレゼントではなく◯◯だった 次ページ

欠けていたのはプレゼントではなく、コミュニケーションと気づいて

最終的に「プレゼントセンスの問題ではなかった」と気づいたそうですが、どういう経緯で?

「何度も考えて、“そもそも妻とちゃんと会話してないじゃん”と気づいたんです。プレゼントって“物”も大事だけど、その背景にある“気持ち”も大事ですよね。でも僕は、日常の会話でも妻の好みを無視してたし、意見を聞こうともしていなかった。そりゃ、いざプレゼントだけ頑張っても外すに決まってますよね。」

 

具体的には、どんなコミュニケーション不足があったんでしょう?

「例えば、妻が“このドラマ面白い!”と言っても、“へぇ、そうなんだ”と流して、どこが面白いのか聞かなかったとか。服を見て『可愛い』と言っても、“ふーん”で終わり。その積み重ねで、妻は“この人は私にまったく興味がないんだな”と思ってしまったんだと思います。」

 

夫からの再出発──プレゼントより先に話し合いを

現在は、どのように状況を改善しようとしていますか?

「まずは日常の会話を増やすようにしました。以前なら『これかわいいね』と言われても“そうだね”で終わっていたのを、『どんなところが好きなの?』とか『こういうブランドもあるけど興味ある?』と掘り下げるように心がけています。」

 

奥さまの反応は変わってきましたか?

「最初は『急にどうしたの?』と疑惑の目を向けられましたが、最近は少しずつ『私はこれが好き』『これはあんまり好みじゃない』と答えてくれるようになりました。まだ完全に心を開いてくれたわけではないですが、それでも以前よりずっと前進していますね。」

 

夫婦レスの状態はどうでしょう?

「まだ戻ってはいません。でも、テレビを見ながら雑談したり、一緒に買い物に行ったりするときに、少し自然体になれている気がします。レスって、夜の問題だけじゃなくて、日常のコミュニケーションが破綻すると起きるんだなぁと痛感しています。」

 

「もう一歩が踏み込めない」レスの日常 次ページ

「もう一歩踏み込めない」――続く夫婦レスの日常

エイサクさんによると、最近は夫婦の日常会話こそ増えてきたものの、夜の営みは依然としてゼロのまま。一番の悩みは、「妻と本音で向き合う場面を作れない」ことだといいます。

「日常の会話は少しずつ戻っているんですが、夫婦関係の深刻な部分になると、どうしても言葉が詰まってしまうんです。以前は僕が怒ったりスネたりしていたので、妻も『また感情的になるなら話したくない』と思っているのかもしれません。でも、お互い気持ちを吐き出さない限り、平行線のままですよね……。」

 

レス状態を打破しようと、「自分から誘ってみる」ことも考えたそうですが、いざタイミングを伺うと「今日は疲れてる?」「明日早いんだっけ?」と、回りくどく聞いてしまい、それで終わってしまうことがほとんどだとか。

「『今夜どう?』みたいにストレートに聞くのも、妻を余計に引かせるんじゃないかと怖くて……。結局、探り探りで空回りして、“うーん、明日も早いし”と軽く断られて終わる。いつまでこの状態が続くのか、不安になります。」

 

レス解消に一番必要なもの 次ページ

夫婦レスの先にあるもの――いま必要なのは「話し合う勇気」

最後に、これからエイサクさんが取り組もうとしていることを伺いました。

「僕がいちばん苦手なのは、“自分の非を認めたうえで、妻と真剣に話し合う”ことです。どうしてもプライドが邪魔をするし、怒られるのが怖い。でも、妻ももう僕に期待するだけ傷ついて、“何も言いたくない”と思っているかもしれません。

だからこそ、僕から一歩踏み込んで、『今の夫婦関係をどう考えている? ちゃんと直したいんだけど……』と、話す機会を作りたいと思います。もちろん、すぐに夜の営みが復活するわけではないし、過去の失敗を帳消しにすることもできません。でも、何もしないまま“お互いを空気”にしていくのが、一番怖いんです。」

 

プレゼント選びの問題は、夫婦関係の氷山の一角に過ぎません。
本当に大切なのは、「これから夫婦としてどうありたいのか」という、本質的な話から逃げないこと。

エイサクさんは、それを頭では理解しつつも、まだ試行錯誤を続けています。とはいえ、「気づいたこと」自体が大きな一歩。レスという現実に苦しみながらも、諦めずに向き合おうとする姿勢が、いつか妻の心を再び開くきっかけになるのかもしれません。

 

あとがき──山下あつおみの視点

エイサクさんの話を聞いて、「プレゼント選び」でここまで夫婦の溝が深まるのかと驚くかもしれません。しかし、本質は「プレゼント」そのものではなく、“妻を思いやる姿勢”があったかどうか。
エイサクさんは値段やブランド、サプライズ性にばかり目が行って、当の妻が何を望んでいるのか聞く姿勢が欠けていました。さらには「家電を勝手に買う」「自分が食べたいスイーツを押し付ける」など、奥さまからすると「何ひとつ私のことを見てくれていない」と感じる場面が積み重なっていたわけです。

 

その結果、「この人に言っても無駄」「どうせ私の気持ちなんて聞かない」という諦めが生まれ、夫婦のコミュニケーションが壊滅状態に。夜の営み以前に、日中の会話すらギクシャクするようになり、やがて“レス”という形になって表れたのです。

 

もし「自分も高額なものを買い与えればOKだと思っていた」「妻やパートナーの好みを真剣に聞いたことがない」という人がいたら、今回のエイサクさんの反省談をぜひ参考にしてほしいところ。

プレゼント選びの本質は、“どれだけ相手を思って会話し、その人の好みを尊重できるか”にあります。高価だから喜ぶわけではなく、サプライズだからと言って必ずしも嬉しいわけではない のです。

結局のところ、夫婦レスの根底にあるのはコミュニケーション不足。
日常の何気ない対話の中で、“相手がなぜそれを好きなのか”に耳を傾けることが、一番の近道なのではないでしょうか。プレゼント一つをとっても、夫婦がお互いをより深く理解し合う絶好のチャンスになるはずです。

 

 


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この記事のライター

OTONA SALONE|オトナサローネ

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