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リクルート住まいカンパニーはカップル専用アプリ「Between」の会員のうち約4700名にアンケートを実施しました。
この調査結果をもとに前回は、同棲(同居)の家賃負担の実情や、携帯チェックの誘惑について、リアルな生活について探ってみました。(同棲女性の3人に1人が家賃負担ゼロ。携帯チェックは約半数が経験あり)
今回は、間取図で博士号をとり、「間取りドクター」として活躍する中田早耶さんに、同棲(同居)にオススメの間取りについて聞いてみました。
では最初に、同棲カップルはどんな間取りに住んでいるのでしょうか? 実際のところをデータから探ってみました。
さすがにワンルームは少ないものの、1K・1DK・1LDKが4割と最も多い結果に。SUUMOブライダルによると通常新婚カップルでは2DK~2LDKが主流と言われているようですが、同棲カップルは「ちょっと狭めでもOK」ということでしょうか。もしくは「4659人の同棲カップルに聞いてみた!同棲のきっかけは?親にはナイショ?」で説明したように同棲のきっかけは約3割が相手の部屋に通ううちと回答しているように、もともとひとり暮らしの部屋に2人で暮らし始めるケースが多いので、自ずと狭い部屋にならざるをえないのかもしれません。
ラブラブなら、主に過ごす部屋が1部屋の1DKもアリでは、間取りのプロ中田さんに、同棲カップルの間取りをカップルのタイプ別にアドバイスしてもらいました。最初は、「一緒にずっといたいラブラブ」カップル向け。
「同棲の大きなメリットとして、1人あたりの家賃負担が少なくなること。当然、1Kや1DKなら家賃が抑えられるので、便利のいい都心部、人気の街で暮らすことも夢ではありません。常に一緒にいたいカップルなら、1部屋しかなくてもアリですよね。例えば間取図Aは、生活の拠点となる洋室が8畳と広く、収納も広め。お風呂とトイレが別なので、相手が入浴中にトイレを我慢するなんてこともありません。また、DKと洋室が開口部に面しているので、寝る場所と食事する場所を分けることもできますし、部屋と部屋の間の引き戸が可動なら開け放して、広いワンルームのようにも使えます」。
ただし、こうした間取りの場合、二人暮らし不可のケースもあるので事前に確認しましょう。
「生活時間が違うカップル」なら独立性のある2DK例えば、学生と社会人、お休みや生活時間が違うカップルなら、前出の間取図Aのような間取りだと、“寝ているときに帰ってくる”、“夜中にごそごそ起きているので寝られない”などのトラブルになりやすいもの。また、“一緒に暮らしても、自分のスペースはほしい”という性分の人もいるでしょう。そんな場合は2つの居室が独立した2DKがオススメ。
「例えば間取図Bは、よくある2DKのタイプで、それぞれ個室を持ちつつ、DKで一緒に食事をしたりもできます。ルームシェア感覚で暮らしたい、友達感覚のカップル向きですね。もし別れてしまっても、この間取りなら友人を新たに誘ってルームシェアにもできるので、“1人じゃ家賃を払いきれないから出て行かなきゃ”なんて事態にならなくてすみます」
「一緒にいたいけど、たまには自分の時間もほしい」カップルには1LDK前のケースの中間、つまり、一緒にいる時間を大切にしつつ、夜遅く帰ってきたときには、相手の睡眠を邪魔したくないと願う人には、リビングと居室の位置が離れた1LDKがオススメ。
「間取図Cなら、LDKで食事したり、テレビを見たり、ふたりの時間を過ごせます。それでいて寝室にする洋室は離れているので、夜遅く帰ってきて、リビングで過ごしていても、相手を起こす心配もありません」。ただし、残念ながら1LDKの物件は少なめ。そこでオススメなのが、1LDKのように使える2DK。「間取図Dは、洋室6畳とDK6畳の間の引き戸を開け放して使えば、広いリビングとして使えるタイプ。寝る場所とくつろぐ場所が別にできます。
また、見落としがちなのが、「洗面室」。脱衣スペースがあるかどうかを確認したいところです。例えば間取図Cは脱衣スペースがあるが、間取図A、B、Dにはない。脱衣スペースがなければ、入浴前後の姿が丸見えになってしまう難点が。「ただし、これが平気な人もいますよね。それぞれ生活スタイルが違うふたりが暮らし始めることなので、他人にどこまでさらしてもいいのか、どれだけ自分ひとりの空間を大切にしたいのか、一緒にいたいのか、部屋を決める前に、お互い確かめ合う作業が必要かもしれませんね」
お互いの生活スタイルや価値観について知ることができる部屋探しは、彼氏や彼女への理解が深まる、チャンスかもしれませんね。
中田早耶さんこの記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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