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独身偽装の既婚者にだまされた、39歳シンママ。行政書士が授けた「養育費1,320万円」で逆襲する方法とは

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目次

パートを掛け持ちしても年収230万円、3歳の娘を育てるシングルマザーの花山香織さん(39歳・仮名)。娘の「パパ」を求めた婚活サイトで出会ったのは、年収800万円の会社員・黒井雄太さん(32歳・仮名)でした。娘に優しく接してくれる彼との未来を信じ、彼の子を身ごもった香織さん。しかし、婚姻届を提出しようとした市役所で、彼が「独身」ではなく既婚者だったという衝撃の事実が発覚します。

<<前編を読む
年収230万の39歳シンママ、婚活で出会った年収800万の彼の子を妊娠!しかし彼は「独身偽装」の既婚者だった⁉

 

<家族構成と登場人物、属性(すべて仮名。年齢は現在)>
彼:黒井雄太(32歳) 会社員(年収800万円)
彼女:花山香織(39歳) パートタイマー(年収230万円) ☆今回の相談者
娘:花山香帆(3歳)香織と元夫との間の子ども
彼の妻:黒井美咲(31歳)夫の雄太と離婚が成立したはずだが…!?
息子:黒井翔太(3歳)雄太と美咲との間の子ども

※画像はイメージ写真です。

【行政書士がみた、夫婦問題と危機管理 #23】後編

 

 

「妻とは終わっている」彼の言葉を信じたけれど…

予想外の事態に激しく動揺した香織さんが「どういうこと!」と彼を責めると、雄太さんは悪びれる様子もなく釈明を始めました。「一応、妻はいるんだけれど、長年別居していて夫婦としてはとっくに終わっているんだ。あとは離婚届をもらうだけだから信じてくれよ」。娘に父親ができること、お腹の子を育てること、そして何よりシングルマザーの貧困から抜け出すためには、彼の経済力が不可欠でした。香織さんは彼の嘘を許し、信じて待つという選択をするしかありませんでした。

しかし、妻との離婚交渉は一向に進みません。彼は「息子のために父親が必要だと言って聞かない」「養育費を月10万出すと言っても納得しない」などと、妻が離婚を拒んでいるかのような言い訳を繰り返すばかり。

そんなある日、雄太さんが離婚届を持ってきたのです。そこには妻の署名と捺印が。ようやく一緒になれる、と香織さんが安堵したのも束の間、市役所に提出した離婚届は「受理できません」と突き返されてしまいます。妻が事前に「不受理届」を提出していたからでした。不受理届とは、本人の意思に反して勝手に離婚届などを提出されそうになった場合、役所が受理しないようにあらかじめ申し出ておく手続きです。

後でわかったことですが、離婚届に署名したのは妻本人ではなく、彼自身。それは偽造された離婚届だったのです。「不受理届」が事前に妻から提出されていたのも、もしかしたら彼の浮気は今回が初めてではなく、万が一に備えて妻が先回りしていたのかもしれないと、香織さんは感じたそうです。

 

▶彼の自宅で見た「幸せな家族」の光景

彼の自宅で見た「幸せな家族」の光景

度重なる裏切りに、香織さんは途方に暮れていました。筆者は彼女に「婚姻届には彼の住所が書かれているのでは?」と尋ねました。その住所を覚えていた香織さんに、「その場所へ行けば、何かわかるかもしれません」と促したのです。

日曜日、香織さんはレンタカーを借りてその住所へ向かいました。車の中から玄関の様子をうかがっていると、中からきれいに化粧をし、オシャレな服を着た女性が3歳くらいの男の子と一緒に出てきました。そしてその後から現れたのは、彼、雄太さんでした。香織さんには決して見せないような屈託のない笑顔で運転席に乗り込み、後部座席の妻子に目配せをすると、車は走り去っていきました。彼の言葉は、すべてが嘘だったのです。「妻と長期間、別居中」という話は偽りであり、実際には家族団らんの幸せな生活を送っていました。彼は妻と離婚する気など微塵もなく、香織さんを妊娠させておきながら、ただの遊びとしか考えていなかったことが明らかになったのです。

 

 

迫るタイムリミット…下された苦渋の決断

彼の本性を知り、香織さんは絶望の淵に立たされました。娘一人を育てるだけで経済的に精一杯の状況で、彼からの養育費も見込めない中、お腹の子を育てることは現実的ではありませんでした。悲しい選択ではありますが、人工妊娠中絶を考える必要がありました。妊娠週数が進むにつれて、母体への負担も、経済的な負担も大きくなります。妊娠初期(3ヵ月以内)であれば費用は約20万円ですが、中期(3ヵ月以上)になると80万円を超える可能性もあり、手術も母体への影響が大きいものになります。「20万だってぎりぎりなのに80万も出せません」と、これ以上は彼の答えを待つ余裕はないと判断した香織さん。苦渋の決断の末、お腹の子をあきらめざるを得ませんでした。

胎児の命を自分の手で終わらせてしまった罪悪感と、急にお腹が軽くなった喪失感。弟か妹が産まれるのを楽しみにしていた娘を裏切ってしまったという思いも重なり、香織さんは心身ともに追い詰められ、2週間の欠勤の末に仕事も失ってしまいました。

 

▶「まさか本気で信じるなんて」開き直る彼への逆転劇

「まさか本気で信じるなんて」開き直る彼への逆転劇

怒りが収まらない香織さんがLINEで彼を問い詰めると、「ああ、嘘も方便って言うじゃないか…まさか本気で信じるなんて思ってもみなかったよ」と信じられない返信が。「はじめから一緒になるつもりなんてなかったよ!お子さんがいる女性なんてね。手っ取り早く関係を持てそうだと思った…それだけ!」。謝罪どころか、暴言を並べ立てて逆ギレする彼に対し、香織さんは「お腹のなかの子はどうするの?子どもに対する責任があるんじゃないの?」と訴えました。すると彼は「勝手に産んでも一生会わないし、認知もしないし、養育費だって払わないから。ちゃんと処置してくれよ!」と無責任な言葉を投げつけたのです。

 

ここで筆者は香織さんにある提案をしました。「まだ妊娠しているという前提で話を進めてみては?」と。もし、彼の反対を押し切って出産した場合、どうなるのかを具体的に示すことが効果的だと考えたのです。たとえ彼が「認知しない」と言い張っても、裁判所に申し立ててDNA鑑定を行えば、強制的に認知させることが可能です。そうなれば、彼は父親として養育費を支払う義務を負います。彼の年収800万円と香織さんの年収230万円を基に家庭裁判所の算定方式で計算すると、養育費は月々5.5万円。子どもが20歳になるまでの総額は1,320万円に達します

彼にどの程度の補償をしてほしいのか香織さんに確認すると、「病院の20万円では納得できません。心身ともにボロボロなので1年間は働かずにゆっくりしたいです」と言います。そこで手術代の20万円に香織さんの年収分230万円を加え、計250万円を払うように彼に求めたのです。すると「は?ふざけんな!お前に250万を払うくらいなら、他でパァーと遊ぶわ!!」と、彼はまったく聞く耳を持とうとしませんでした。

香織さんは彼に「そうですか、わかりました。それなら産ませてもらいますね。その場合の養育費は1,320万になりますけどね!」と圧力をかけました。さらに「この金額を払えば、誰にも言いません。もちろん、奥さんにも」と揺さぶりをかけると、彼はついに折れ、「250万払ったら、それ以上は何があっても払わないからな!!」と捨て台詞を吐き、3日後に250万円を振り込んできたのです。

 

リクルートブライダル総研の調査(2023年)によると婚活サービスを通じて結婚した人の割合は15%に達しています。しかし、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの調査(2021年)では、マッチングアプリでトラブルにあった人の10%が「相手が婚活ではなく性行為を目的としていた」と回答しています。婚活市場には、残念ながら不誠実な目的を持つ人物が紛れ込んでいるのも事実です。特にアプリなどで出会う相手は共通の知人もおらず、赤の他人です。幸せな未来をつかむためにも、一歩を踏み出す際には慎重になることが賢明と言えるでしょう。

 


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この記事のライター

OTONA SALONE|オトナサローネ

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