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熱帯夜のせいで寝付きづらい今日この頃。しっかり寝たつもりでも起きた後に頭がボーッとして、前日の疲れが抜けきっていないように感じませんか?
睡眠医学の権威である梶本修身先生は「睡眠は量よりも質が重要」と語ります。
「睡眠の質が悪いと長い時間眠っても疲労は回復しません。そして、すべての疲労は、体ではなく、脳がおおもとです。脳の自律神経の中枢が疲れている状態にあることが疲労の原因なので、疲れを取るには自律神経を休ませなければいけません。(略)」
夜には上質な睡眠をとって、しっかりと脳を休ませたい。そのためには目覚めてから眠りにつくまでの1日の過ごし方が重要です。
そこで『リンネル』9月号96ページからの特集「睡眠パーフェクトガイド」で紹介されている「よい睡眠のための夏の過ごし方」昼編を見ていきましょう!
デスクワークや職場の環境、人間関係、満員電車などの心因的なストレスも、運動や肉体労働と同じように自律神経を疲れさせます。
パソコンなどで長時間作業をこなすと目に疲労を感じますが、これも自律神経の疲弊によるもので目自体が疲れているわけではありません。
日中の活動で疲労は蓄積されているので、外出時は自律神経を疲弊させる紫外線を浴びない対策を施し、さらに疲労回復効果の高い食事を摂るなどして、労わる工夫をしましょう。
また、カフェインは日中に摂取するのは有効ですが、飲んでから6時間は覚醒作用が続くので、就寝前6時間からは控えたほうがいいでしょう。
ストレッチやウォーキングなどの軽い運動は血流がよくなり、疲労回復の効果がのぞめます。
ただし、息が上がるほどの激しい運動は、交感神経を刺激し、体温調整などで自律神経がフル稼働するため、より疲れてしまうので逆効果。軽い運動であれば、自律神経も疲弊せずにすむうえ、実際に生じた疲労よりも疲労を回復させようとする体の作用のほうが勝るので、結果として疲れが和らぎます。
昼食後など眠気が襲って仕事にならないときは、コーヒーを飲んでから昼寝をしましょう。
ただし、昼寝の長さは20分以内にすること。これ以上眠ってしまうと、深い睡眠に入って、目覚めてからも眠気が残るだけでなく、夜に眠れなくなる可能性があります。
コーヒーは飲んでから20~30分後にカフェインの覚醒作用が現れるため、昼寝の前に飲んでおくと深い眠りに入る前に目覚めやすくしてくれます。
カフェインの効果は6時間
コーヒー好きな人は夕食後に飲むことも多いかもしれませんが、意外とカフェインの効果は長く継続し、飲んでから30分~6時間後まで続きます。0時に就寝するなら18時からは、コーヒーなどカフェインの入ったドリンクは、なるべく控えたほうがいいでしょう。
最もカフェインの覚醒効果が高いのは飲んでから1~2時間後なので、就寝2時間前に飲んでしまうと、睡眠に悪影響を及ぼします。
疲れにもっとも効く食材は鶏の胸肉です。なぜなら、疲労を回復させる「イミダペプチド」という成分が豊富に含まれていて、疲労の原因となる細胞の酸化を防いでくれます。
鳥は、長期間羽ばたき続けるために疲れないメカニズムを持っていて、イミダペプチドが鳥の胸の筋肉に多く含まれているのはこのため。鶏肉や牛肉、豚肉にも含まれていますが、鳥の胸肉が最も多く、効率的に摂取できます。
紫外線は人のDNAを損傷させる大敵です。そのため、目から紫外線が入ると全身が防御しようと働き、自律神経が亢進して疲れを助長してしまいます。
紫外線が最も強くなる5月から夏にかけては特に注意が必要。アウトドアなどで長時間太陽にさらされるときは、サングラスをかけるなどして目から入る紫外線をカットすると、自律神経の疲労度合を軽減できます。
コーヒーを飲んでから昼寝って難しくないかと思いきや、カフェインの覚醒作用が効く前に軽く眠るというのがポイントのようです。さらに鶏胸肉が効果的とは……明日のランチはチキン南蛮で決まりですかね!?
誌面では、よい睡眠をとるための朝と夜の過ごし方についても解説しています。『リンネル』9月号96ページから掲載です。
photograph:Shinichi Muramoto(BYTHEWAY PHOTOGRAPHY)
illustration:Sachiko Watanabe
text: Mizuki Sakaguchi
※誌面画像の無断転載はご遠慮ください
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この記事のライター
宝島オンライン
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