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混迷を極める40代の婚活。OTONA SALONE編集長・アサミ(47歳)は、婚活歴が3年を超えるも、いまだにうまくいかない。果敢に出会いを求め続け、やっとのことで恋人ができても3カ月でフラれてしまう。
失恋ではげしく傷心している中、誘われた飲み会でバツイチ男性のゲームさん(48歳)と出会う。その数日後、ゲームさんからメッセージが届いて……⁉ この物語は40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
ゲームさんから届いたメッセージは、丁寧でやさしい文章だった。
ゲーム「金曜日は突然の誘いにも関わらず快く合流いただいて、感謝しています。いつもの飲み会がアサミさんが加わっていただいたことで、なんかとても得した気分です」
好感が持てた。文章からもゲームさんのエラそうにしない謙虚な人柄がにじみ出ていた。
ゲーム「年齢が近いこともあって、勝手に親近感をいだいてしまって、もっとお話がしてみたいとこれまた勝手に考えてしまっています」
親近感をいだいてくれたというのはうれしかった。私も親近感というか、安心感みたいなものをいだいたから。
ゲーム「そんな機会をいただければ、とてもうれしく思います。気が向いたらご返信ください。お忙しいと思いますので、お風邪などひかぬようにご自愛ください」
さっそくゲームさんへメッセージを返信する。
アサミ「こんにちは。先日は私も楽しかったです。Y嬢は以前の編集部にいた頃からのお付き合いなんですが、久しぶりの連絡で“ふろふき大根、食べに行きませんか”だったので、ちょっと驚きましたけれど」
まずは、出会いのきっかけについて思ったことを伝えた。
アサミ「直前に会食があったのでほろ酔いだったノリで伺いましたが、参加してよかったです! ありがとうございました」
飲み会に行って楽しかったことを、素直に書いた。
アサミ「親近感、私も思いました。勝手に思われたことじゃないです。初期のユニコーンのライブに行ったなんて、とてもうらやましいです。ゲームさんはY嬢が尊敬するかた、と聞きました。ぜひ、これからいろいろお話させてください」
親近感があったと言ってくれたゲームさん。私も友達感覚の安心感は確かにあった。
ゲームさん、いい人だと思う。
フレンドリーだし、丁寧だし、やさしい。私が突然に涙を流したときは、ティッシュをサッと出してくれる気遣いもある。
同世代で見てきたものが近かったりするから共通の会話もたくさんありそうだし、共通の知人もいるし……安心感がある。こういう人を好きになったほうが、いいのかもしれない。ラクだし、幸せになれるのかもしれない。
お互いが安心感や親近感をいだくというのは……運命的なものがあるの?
そう思う一方で、まだ引きずっているジェントルさんのこと。
大好きだった。ずっと一緒にいたかった。でも、フラれてしまった。もう元には戻らない。
心が不安定だなぁ。周りにはそんなところ見せられないけれど、それがまた苦しい。何より不安定な自分自身がイヤ。いい加減、安定したい。
そう考えると……。
私がいま求めるべきは「安心感」かもしれない。
好きだと思ってくれたなら、ずっと好きでいてほしい。
付き合い始めてくれたなら、ずっと仲良くしてほしい。
それは、私がいままでの恋愛でずっと安心感を保てたことがないから……。
婚活という視点で考えるなら、安心感が大事なんだよね、きっと。キュンとするとかよりも。
婚活は結婚相手を探すというのが活動のひとつなわけで、長い年月をずっと一緒に過ごす相手を探すことなんだから、安心感こそ重要……なはずだ。
たった一度しか会っていないからわからないけれど……ゲームさんは安心できそうな気がする。共通の知人であるY嬢からの「紹介」というのが大きい。
あ、でも共通の知人がたくさんいたのに、アッサリと手のひらを返されたことがあったな。
婚活を始めるよりずっと前の、30代のときに付き合った相手、シンユウくん。同僚を介して知り合ったし、共通の知人はそれこそ10人以上いたけれど、そんなことはおかまいなしに彼は突然に態度を変えてきた。
共通の知人が何人いようと、失礼なことをする人はいるんだよな……。
あぁ、またひとつの人間不信がある。共通の知人がいても、必ずしも安心できないって。
信じられないのは他人だけじゃない。私が感じる「安心感」というのも信用できない。
安心感は、ジェントルさんにもいだいていたつもりだった。
最初はちょっと警戒していた私の気持ちをゆっくりほぐすように、少しずつ距離を近づけてくれた彼。付き合い始めるまで約4カ月、だんだんとお互いを知っていった。強引じゃないそのプロセスに、慎重な性格さを感じた。
男性不信だった私でも心を許せる人だと思ったから、ジェントルさんとお付き合いを始めた。恋愛がうまくいかなくなるときだってお互いの話に耳を傾ける関係性だと思ったのに……。
ジェントルさんと別れ話をしていた最後、彼の言葉がまだ耳に残っている。
「アサミさんには……子供がいないから、わからないと思いますが」
「だからもう無理なんです!」
こんな風に、バッサリと言われるとは思わなかった。それまでのやさしい口調から、あんな一方的な言葉が出てくるとは思わなかった。安心できると思った相手が安心できなかった。
と考えると、やっぱり私は自分の感覚が信用できないんだな……。以前も書いたことあるけど、人間の心だって保険みたいに安心特約とかつけられないのかなぁ。
最初のメッセージが届いてから2日後のこと。ゲームさんからまたメッセージが届いた。かなり深夜の時間だった。
ゲーム「返信ありがとうございます。バタバタしていて返信できずすみません!」
そんな。こちらもそのあとメッセージも送ってなかったし。
ゲーム「いま酔っぱらっているので、まともな文章が打てそうもないですし、もしかしたらいらんこと言ってしまかもしれないので、やめときます。おやすみなさい!」
ん? いらんこと? ゲームさん、何⁉ ナニを言おうとしたの? 気になるんですけど⁉ 意味深なゲームさんのメッセージに、急に心を揺さぶられるアサミだった……。
【いらんことって? ゲームさんは何を言おうとしたの? 10月30日(水)17時をお楽しみに!】
【前回はコチラ】#167 40代の「出会うきっかけ」はコレだった!? 【40代編集長の婚活記】
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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