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窓が自分で考えて換気をしたり、エアコンや照明を操作したり……そんな未来の窓が現実のものとなる日も遠くはない? 実用化に向けてプロトタイプが公開されている「Window with Intelligence」を体験しに、YKK APのショールームに行ってきました。
「窓が情報をもったなら。」……未来の窓のコンセプトとは
携帯電話や自動運転車など、今の大人が子どものころには「マンガの中の未来」にしか登場しなかったモノが、猛スピードで現実のものとなってきています。そんななか、YKK APが未来の窓を考えてカタチにする「未来窓」プロジェクトをスタート。それがついにカタチとなり、新宿にある同社ショールームで公開されているとのことで、行ってきました。
そもそもこのプロジェクトが始まったのは「もっと一般の方にも窓に興味をもっていただきたいという思いから」と同社・広報室の清水宏則さん(以下同)。「窓は生活にとって大事なものですが、多くの方にとっては、あることが当たり前すぎてあまり意識されないものとなっています。でも、実は窓は断熱性ひとつとっても大きく進化しているし、どんな窓を選ぶかによって生活は大きく変わります。そこで、『もしこんな窓が未来にあったらおもしろいよね』ということをカタチにしてみたら、もっと注目してもらえるのでは……と、そんな思いで動き始めました」
例えば天気予報を見る、家電との連携、留守中の見守りなどは、スマートフォンなどのタブレット端末でも可能な機能ですが、これを室内外の接点である「窓」にもたせることによって、もっと何かできるのではないか、生活が楽しく快適になるのではないかというチャレンジです。
そして「窓が情報をもったなら。」というコンセプトで生まれたのが、ショールームの特設ギャラリーで一般公開中の「Window with Intelligence」。窓辺から外を見ることはもちろん、採光や通風など、窓の基本機能を保ちながら、さらに人工知能や通信機能をもたせることで、天気や室内環境に応じて窓を開閉させて換気を自動調整したり、家電をコントロールしたり、離れた人との対話やお絵描き、メモを残すなど、7つの機能を搭載しています。
窓が大きなタブレット端末になったような状態をイメージすると、分かりやすいですね。
未来の窓にはどんな機能が? 実際に体験してきました!ショールームのアドバイザーさんのデモ紹介のあと、さっそく編集部のスタッフが試してみました。
【メモ機能】
まずは、窓がメモを残せるキャンバスにもなるという【メモ機能】を体験。家族への伝言を書いてコミュニケーションに使えるとのことで、編集部のスタッフも、指でスルスルと「ゴミ出しをお願いします」と書いてみました。紙や伝言ボードのように、ペンを用意しなくてもいいのは便利。外出先のスマホからメモを送ることも可能です。また、未来の窓はさまざまな機能をもって生活の中心となっているはずなので、うっかり見落とされる心配もなさそうですね。
ほかにも、こんなびっくり&便利な機能が!
【家電連携機能】
音声で指示を出すと、窓の開閉はもちろん、エアコン、照明、空気清浄機など家電を連動させて快適な室内環境をつくり出します。
【チャット機能】
遠く離れた親族、海外に住む友人などと、窓を通じて顔を見ながら話せる機能。スマートフォンやタブレット端末の小さな画面と違い、窓に映し出されるなんて、まるですぐ近くにいるかのよう。
【換気機能】
窓が、部屋の空気環境を測定してレベルを色でお知らせ。空気が汚れたときには自動的に開閉し、換気します。声をかけるだけで窓の開閉ができるから、寝たままでも換気OK!
【天気機能】
窓が、現在の屋外の気象情報をセンサーで取得したり、ネット経由で情報を入手したりして窓に表示。窓をながめて判る気象状況はもちろん、1日・1週間の天気予報、目に見えない紫外線・花粉情報なども窓を眺めればわかる時代が来るなんて!
【ライフログ機能】
窓が、毎日部屋の中を定期的に撮影。家族の思い出アルバムとして楽しめるのはもちろん、例えば子どもだけで遊ぶときの見守り、高齢者などの安否確認にも便利ですね。
【ミラーリング機能】
スマートフォンの中のお気に入り画像を、窓に表示する機能も。例えば、寒い冬の日に夏休みの思い出写真など、窓から見える景色を壁紙のように変えられるなんてすてき!
このような機能がもっと進化していくと、どんな未来の暮らしにつながるのかという想像を、ストーリーにした展示もあるそう(品川ショールームにて)。
「例えばライフログの機能が発達した未来の暮らしでは、仲のいい夫婦がケンカを始めてしまい、それを見て大変だと判断した窓が、夫婦の結婚式の写真を映し出し、それを見た夫婦が我に返る。さらに、ヒートアップした夫婦をクールダウンさせるために、風を取り入れてくれる……といったように、人工知能をもった窓が生活をサポートしてくれることも、将来は可能かもしれません」。こうなったら、窓はもう家族の一員といっても過言ではないですね。
こんな夢のような「未来窓」ですが、なんと3年後の実用化を目指して研究が進められているのだそう。実際に「未来窓」のある暮らしが始まったら……例えば「今日はやけにくしゃみが出るなぁ」「ほら、花粉の飛散量がアップしてるよ」みたいに、窓を中心にした家族のコミュニケーションが増えそうですよね。YKK APショールーム新宿の特設ギャラリーでは、アドバイザーによるデモ紹介もしているため、興味のある人はぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
●取材協力この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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