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日本が誇るサブカルチャーの代名詞ともいえる街、秋葉原。古くからの電気街であるとともに、海外からの訪日客を引き付ける観光都市であり、東京のIT拠点として高層ビルが林立するオフィス街でもある。趣味でもビジネスでもたくさんの人が訪れる秋葉原へのアクセスが良い場所に住むとしたら、どこが狙い目だろうか。シングル向け物件(10平米以上~40平米未満、ワンルーム・1K・1DK)を対象に、最新の家賃相場が安い駅ランキングから探ってみたい。秋葉原駅まで電車で30分以内、家賃相場の安い駅TOP11駅
順位/駅名/家賃相場/(沿線名/駅の所在地/秋葉原町までの所要時間(乗り換え時間・駅から駅への徒歩移動時間を含む)/乗り換え回数)
1位 新田(埼玉) 5.50万円(東武伊勢崎線/埼玉県草加市/30分/2回)
2位 流山セントラルパーク 5.63万円(つくばエクスプレス/千葉県流山市/28分/0回)
3位 葛西臨海公園 5.70万円(JR京葉線/江戸川区/24分/1回)
4位 北松戸 5.80万円(JR常磐線/千葉県松戸市/28分/2回)
5位 上本郷 5.90万円(新京成線/千葉県松戸市/30分/2回)
5位 獨協大学前 5.90万円(東武伊勢崎線/埼玉県草加市/28分/2回)
7位 一之江 6.00万円(都営地下鉄新宿線/江戸川区/28分/1回)
7位 南流山 6.00万円(JR武蔵野線・つくばエクスプレス/千葉県流山市/25分/0回)
9位 草加 6.10万円(東武伊勢崎線/埼玉県草加市/25分/1回)
9位 谷塚 6.10万円(東武伊勢崎線/埼玉県草加市/26分/2回)
11位 京成金町 6.20万円(京成金町線/葛飾区/29分/2回)
ランキング中で目立つのは、東武伊勢崎線の沿線駅の多さ。それぞれ押上駅を起点とする「東武スカイツリーライン」の愛称で呼ばれる区間に含まれており、同駅からは東京メトロ半蔵門線や都営浅草線、浅草駅では東京メトロ銀座線などと連絡しているため、大手町や永田町といったビジネス街や、渋谷や表参道などの繁華街と、多方面に交通の便が良い路線だ。
1位の新田駅も、その東武伊勢崎線の沿線駅。周辺は、緑が豊かな住宅街だ。大きな商業施設などはないが、その分のんびりして落ち着いた環境。東京外環自動車道の草加インターチェンジが近いため、休日に子どもを連れて車で遠出をしたい家庭には便利な立地だろう。
ランクインしている東武伊勢崎線沿線の駅は、新田を含め普通列車のみの停車駅が大半だが、同率9位の草加駅だけは、急行、区間急行、準急、区間準急のすべてが停車する。駅前は駅ビル「ヴァリエ」のほか、マルイやイトーヨーカドーなどの大きな大型商業施設があり、生活に必要なものは不自由することがなさそう。少し行けば24時間営業のスーパーもあり、帰宅が深夜になってしまうような忙しいビジネスパーソンにも心強いだろう。
開発進むつくばエクスプレス沿線は、子育て環境も二重丸2位の流山セントラルパーク(つくばエクスプレス)は普通列車のみの停車駅だが、秋葉原まで乗換なしで行くことができる。つくばエクスプレスは2005年に開業した関東で最も新しい主要路線であるだけに、地域は開発が進んでいる最中。豊かな自然や歴史を感じさせる町家や史跡がわずかに残りながらも、駅前はホームセンターやスーパーがあり、新興住宅地らしい買い物の便利さも享受できるのは魅力的だ。
駅近くの市民総合体育館「キッコーマンアリーナ」も新しく建て替えられたばかりで、市民のスポーツ活動の拠点になっている。プロバスケットボールリーグ「Bリーグ」の試合も開催されており、体を動かすことやスポーツ観戦が好きな人にとってより心をひかれそうだ。
7位の南流山駅は、流山セントラルパーク駅の隣駅。こちらは快速、通勤快速、区間快速も停車し、JRも利用できるため、交通の便でいえば南流山駅に軍配があがる。
東洋学園大学の流山キャンパスへのバスが乗り入れているため、駅から少し離れるがスターバックスなど学生が好むような飲食店なども点在している。流山セントラルパークと同じく開発が進んでおり、スーパーやホームセンターも増えているが、比較的おだやかでのんびりした住宅街という印象が強いかもしれない。
流山セントラルパーク駅と南流山駅のある流山市は、子育て支援の手厚い街としても知られている。乳幼児を乗せたベビーカーのままでも通行しやすいよう歩道が広く整備されていたり、駅前送迎保育ステーションを設置したりして待機児童問題の解消にも市を上げて取り組んでおり、仕事と育児の両立のサポートが行われている。子育て世帯にとっては選択肢に入れる価値はあるだろう。
埼玉、千葉、都内のどこからでもセレクト自在ランキング中、対象物件が一番多かったのは、7位の一之江駅だ。ランキング中唯一の、都営地下鉄沿線駅。秋葉原だけでなく、東京や新宿などの主要街へも30分ほどでアクセスできる。駅近辺のスーパーは深夜まで営業しており、ドラッグストアなども多い。駅前からは成田国際空港や羽田空港への直通バスが出ており、残業や出張の多いビジネスパーソンには利点といえそう。
駅から少し行くと、おしゃれな外観の飲食店や、昔から地元で営業してきたのであろうノスタルジックな雰囲気あふれるスイーツ屋などもある。また、一之江境川の川沿いは桜並木が植えられた遊歩道の公園になっており、小さな子どもを連れた散歩も楽しめそう。日々の暮らしを満喫したい人にとっては、地元散策の楽しい街はそれだけで大きな魅力だろう。
ランクインした駅はそれぞれ、埼玉、千葉、東京がバランスよく混在しているが、路線や自治体には集中が見て取れる。意外な掘り出し物の街や場所を見つけるのは部屋探しの楽しみだが、好きな街の雰囲気や条件で選ぶのもいいもの。そんな街のもつ傾向を見逃さすしっかり見抜くのも、満足のいく部屋探しには欠かせないものなのだろう。
●調査概要この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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