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広いリビングがある家の人気が高まるなか、リビングがふたつあるマンションが登場した。「プラウド枚方」内のセレクトプランで、コンセプトは「リビング・ファースト」。文字どおり「リビング第1主義」と銘打ったマンションのモデルルームをのぞいてみた。
生活用リビングと趣味のためのリビングを分けるという提案
スマホやタブレットが普及し、共働きの増加やテレワークなど働き方改革が進むなか、リビングの役割は「テレビ中心のくつろぐ場」から勉強、遊びなど「家族それぞれの時間を過ごす多機能空間」へ変化を始めている。リビングの広さを妥協したくないと思っている家族は7割近く存在するのに対し、主寝室の広さにこだわる家族はわずか2割と、リビングのMAX化、個室のmini化が進んでいる。(「マンション購入家族の暮らし方調査 2016年リクルート住まいカンパニー」より)
そんな住まいへのニーズを反映し、今、マンションでも一戸建てでも、リビングを重視した間取りが大人気。だがこのプランはリビングを広くするのではなく、住戸内にリビングをふたつ設けているのが特徴だ。
早速、京阪本線枚方市駅近くのモデルルームをのぞいてみると……。
ひとつめのリビングは、南に面した開口部から光がたっぷり入り、大きなダイニングテーブルが置かれた一般的なリビングルームだ。そしてもうひとつのリビングが、玄関を入ってすぐに広がるスペース。通常は子ども部屋や寝室等の個室に利用される場所だが、このプランではオープンなセカンドリビングが設けられている。
このモデルルームでは、壁紙や本棚など多彩なオプションをプラスし、ダークな茶系を基本にした大人っぽいインテリアに仕上げている。大画面テレビや黒い革のソファ、本棚などがゆったりと置かれ、生活感を感じさせない特別な空間だ。この部屋で好きな映画を見たり音楽を聴いたりするのはさぞやぜいたくなひとときだろう。
「リビング・ファースト」を企画した理由を野村不動産関西支社の岩田智行さんに聞いた。
「以前は家族が一緒にテレビを見るなどして過ごすのがリビングの一般的な使い方でした。しかし、今はリビングというひとつの空間で食事をしたり仕事や勉強をしたり、それぞれの時間を思い思いに過ごすご家族が増えています。家族全員、リビングで過ごす時間が以前より長くなっているのです。そこで、部屋数の限られたマンションで子ども部屋、書斎など“誰の部屋”と決めるのではなく、“みんなの部屋=リビング”をもうひとつつくってみようと考えました」
2つのリビングの使い方は家族構成やライフスタイルによっていろいろ。
「お客様の多いご家庭なら、ひとつは家族用、もうひとつは来客時用にすれば、いつお客様が来られても慌てて掃除する必要がなくて便利です。ご夫婦のみなら夫用、妻用で使うのも、お互いにいい距離感が確保できていいかもしれません。ひとつを生活の場、もうひとつを趣味や仕事の場に、と分けてもいいですね」
リビングを充実させた住まいが求められるなか、“リビングがふたつあるマンション“という新しい選択肢が登場した。さて、筆者ならふたつのリビングをどう使うか。メインリビングで食事や仕事をし、セカンドリビングは趣味の絵を描くアトリエ? 友達とのホームパーティー用? などと果てしなく楽しい妄想が広がるのだった。
●取材協力この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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