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家探しをする際に気になるポイントといえば、築年数や最寄駅からの距離、間取りなど、さまざまあると思うけれど、部屋の方角(向き)を気にする人も少なくないはず。南向きが人気なのはなんとなく分かるが、南向き以外を好む人はどんな理由で選んでいるのだろうか? アンケート調査を行い、理由を調べた。
男性よりも女性のほうが方角を気にしている
まずは560人(男女それぞれ280人)を対象に、引越しの際に部屋の方角が気になるかを質問。結果は以下のとおり。
とても気になる(27.5%)
やや気になる(35.2%)
あまり気にならない(21.3%)
まったく気にならない(16.0%)
「とても気になる」「やや気になる」と合わせると半数以上の人が、部屋の方角を気にしていることが分かった。また、結果を男女別(下図参照)に見ると、男性が52.1%に対して、女性は73.2%となり、女性のほうが方角を気にしているようだ。
NHKの『2010年国民生活時間調査報告書』の男女別の平日の在宅時間を見ると、男性の平均在宅時間が13時間32分に対して、女性は16時間14分と3時間ほど在宅時間が長い。女性のなかには主婦も含まれているので、在宅時間が長くなっていることも考えられる。女性のほうが20ポイントほど高く「方角が気になる」となったのは、この在宅時間と関係があるのかもしれない。
南向きの次に人気なのは「東向き」、少数だが西・北を支持する人もさて、本題となる南向き以外を選ぶ理由について調べた。各方角に対して、「絶対この方角がいい」「できればこの方角がいい」「できればこの方角は嫌」「絶対この方角は嫌」のなかから、もっとも当てはまる項目を選択してもらい、「絶対この方角がいい」「できればこの方角がいい」の合計を算出。南以外の方角を人気順にランキングにした。
1位:東向きがいい(229人)
2位:西向きがいい(60人)
3位:北向きがいい(17人)
ダントツで「東向き」が人気となっている。では、どうしてその方角がいいのか、フリーコメントで理由についても集計しているので、各方角を選んだ理由を見てみよう。
【東向きがいい理由】
「午前中の日当たりが良く、朝型の生活になる」(42歳・女性)、「朝日が入ってきて、さわやかだから」(41歳・女性)、「午後になると日陰になるので、夏は1番暑い時間に直射日光を防げるから」(29歳・男性)
東向きを選ぶ人は朝日を浴びたい派。朝日をいっぱい浴びて、さわやかで元気な気持ちで一日をスタートできるのは気持ちがよさそう。さらに、朝から活動する機会が増えて、自然と規則正しい生活を過ごせるかもしれない。ただし、東向きは「日が差す時間が少ない」(56歳・女性)、「以前東向きの家に住んでいて、午後から真っ暗で悲しくなったから嫌」(48歳・女性)というコメントもあったため、日差しが好きな人は注意が必要。
【西向きがいい理由】
「ほどよい日当たりで住み心地がよさそう」(40歳・男性)、「午後から夕方まで明るいから」(43歳・女性)、「夕日が見えるから」(42歳・女性)
西向きを選ぶ理由としては、午後の日当たりのよさがもっとも多かった。夕方まで室内が明るく保たれるうえに、ロケーションによっては、キレイな夕日を見ることもできそう。ただし、西日を嫌がる人も多数、「西日が当たって暑いから。植物に悪い」(55歳・女性)、「西日が強いと家具や内装が焼けやすいから」(47歳・女性)とのこと。西向きの部屋に住む際は、レースカーテンなどで西日をうまく調整できるように、工夫が必要になるかもしれない。
【北向きがいい理由】
「家が傷みにくい」(38歳・女性)、「夏涼しい」(42歳・女性)、「風水で良い」(43歳・男性)
部屋の方角を決める際に、圧倒的に人気がない北向きの部屋。今回のアンケートでも最下位となったが、夏場でも涼しいなどの理由で、あえて北向きを選ぶ人もいるようだ。ただし、大多数の人は、「縁起が悪そうだし、日当たりも悪いから」(36歳・女性)、「洗濯物が乾かない」(45歳・女性)などの理由から、避けたい方角となっている。
住む部屋の方角によって、生活スタイルや感情、室内から見られる景色など、いろいろなものが変わるのかもしれない。今まで「絶対に南」と決めていた人も、次回の引越しの際は、南以外の良さに目を向けてみるのもいいだろう。
●参考この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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