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40代の婚活は、オトナになっている分だけ勢いでは進まない。OTONA SALONE編集長・アサミ(48歳)は婚活歴4年、婚活で出会った相手は100人以上になる。
50歳の眼科医・レンズさんと婚活アプリで知り合い、3回のデートを重ねた。デートのあとメッセージを送ったら「いまからちょっと話せますか?」ときて電話での会話が始まったが──。この話は40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
3回目デートを終えて、レンズさんとの感覚の違いを感じていた。そろそろ終わりにする頃だとは思っていた。それは、レンズさんも同じだったようだ。
デート中の会話から、時間の使い方や親の介護の問題、当たり前と思うことには、かなり大きな隔たりがわかった。
レンズ「アサミさんは言っていることとやっていることが違いますよね」
アサミ「え? どういう意味ですか?」
レンズ「文字通りです」
アサミ「あの、具体的に何が違いましたか? ちょっと思い当たらないです」
レンズ「わからないなら、いいんです」
アサミ「いえ、教えてください。私の何が言行不一致だったと思うのか、今後のために知りたいです」
思わせぶりな発言をしておいて、それで終わりは困る。
レンズ「自覚はないということですね?」
アサミ「考えてみましたけど、正直わかりません」
レンズ「3回お会いしてわかりました。あなたは、自立している女性じゃなかった」
どういうこと? 私のことをどうして自立していないと言うのだろう。
自立ってどういう意味だっけ? 一般的には「他からの支配や助力を受けずに、存在すること」よね。
私は、誰かの支配や助力を受けているのだろうか?
経済的に誰かに頼っているわけでもないから、経済的自立はしていると思っている。
いつも誰か心の支えがいないと生きられないとってわけでもないから、精神的自立もしている。
いまのところ五体満足だから、身体的自立もできている。
世帯主であり、家事も最低限はこなしているので、家庭的自立もできていると思うけど?
自分自身としては自立していると思っているけれど、何が違うというのだろう?
結婚したことがないから?
出産・育児をしたことがないから?
独立して仕事をしたことがないから?
それらを経験して初めて自立というなら、認めるけれど。だとしたら、会社員はみんな自立していないことになる。
アサミ「どういう点が、自立していないと思ったんですか?」
レンズ「アサミさんご自身は、自立していると思っていますか?」
アサミ「はい。でも、結婚や育児、起業を経験して自立というなら、私は該当しません」
レンズ「それを言っているのではないです」
アサミ「じゃ、どういう点でしょう?」
レンズ「僕といままで、3回お会いしましたよね」

アサミ「はい。ゴルフの練習場と、六本木でのランチ、今日のディナー」
レンズ「そうです。そして、メッセージの含め、男女が対等であることについて話し合いましたよね」
アサミ「ええ」
レンズ「僕が、寿退社について疑問を持っていたり、女性が働き続けることの大切さを話しましたが、それに賛同してくださいましたよね」
アサミ「寿退社については少し違いますが、女性が働くことについては、そうです」
レンズ「アサミさんはずっと仕事を続けてキャリアを積んでいらっしゃいますよね」
アサミ「はい」
レンズ「では、どうしていつもお支払いは僕だけに任せていたのですか?」
アサミ「え……。でもそれは」
レンズ「一度も支払ったことなかったですよね?」
アサミ「あの、払いますって言ったと思います。でもそのたびに“いいんです”って」
レンズ「僕がいいんですと言うから、払わなかったってことですよね」
アサミ「何度か払いますと言いましたけど、“カッコ悪いから財布をしまってください”っておっしゃっていたので……」
レンズ「お会計は男女対等ではないんですか?」
アサミ「……」
レンズ「デートの支払いは男がして当然と思っているのですか?」
アサミ「そういうわけじゃないです」
レンズ「では、どうして一度も払わなかったのですか?」
アサミ「だからそれは……」
レンズ「アサミさんの心の奥底に、デート代は男が払うものだという考えがあるからですよ。でもそれは男女対等じゃないですよね」
アサミ「そうじゃないです」

レンズ「でも、実際は僕だけに払わせましたよね。ゴルフも食事も、二人で楽しんだものですよね。だけど支払いは僕だけに任せた。それは男が払うものだと思っているからじゃないんですか?」
アサミ「違います」
レンズ「じゃ、年収が高いほうが支払うべきものと思っているんですか?」
アサミ「そうじゃないです」
レンズ「お金に困っているんですか?」
アサミ「そんなことないです」
レンズ「じゃ、どうしてですか?」
言葉が、出てこなかった。
レンズさんとの3回のデート。会計のとき「私も払います」と言ったけれど、彼の「いいんです」や「お財布をしまってください」という言葉に甘えたのは事実だ。
デートの支払いを男性に任せているという意味で自立していない。彼の意見に、言い返す言葉もなくなっていた──。

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【前回はコチラ】
【40代編集長の婚活記#213】終わりの予感! 50代眼科医から指摘されたこと
【「婚活記」の過去記事一覧はコチラ】
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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