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iDeCoの利用の仕方についてはさまざまな情報がありますが、タイプごとに応じた利用方法については意外と語られることがないように思います。
そこで今回は、その中でも特に語られることが少ないと思われる「専業主婦(夫)が利用する場合」に絞って、iDeCo利用のメリット・デメリットを記載します。
iDeCoは運用時に運営管理機関利用コストに加え、国民年金基金連合会や信託銀行に毎月171円の手数料を払う必要があります。
一方でiDeCoの毎月の最低投資金額は5,000円です。運営管理機関手数料がゼロのところを利用したとしても、5,000円の投資で最低171円の手数料がかかりますので、手数料が3%強かかることになります。
ですので、金額はできるだけ多めに拠出してコスト負担を軽減したほうが効率的な資産形成ができます。
1月の最高投資金額は23,000円であり、投資金額の上限が高額とはいえません。そこで積極的に資産を増やすなら、運用開始の当初はある程度高リスクで値上がり益を期待できる商品を選び、受け取りが近づいてくる50代になったら資産を減らさないように安定的な運用に切り替えるのも1つの方法です。
仮にそれでリスクを取った場合でもiDeCo以外の資産運用で手堅い運用を行えば、トータルでバランスの取れた資産形成を行うことが可能です。
資産運用の大原則の1つは分散投資によりリスクを減らすことです。これは夫婦で資産形成していくことに焦点を当てれば、夫婦間の資産も分散するとよいということになります。
ですので、専業主婦(夫)がiDeCoで資産づくりをする場合、配偶者とは異なったタイプの資産に投資したり、投資する資産の振り分けを変えたりするなど、夫婦の運用資産も分散させる形で運用するのがより望ましいです。
専業主婦(夫)の場合は、ライフステージによって働き方が変化することもあり得ます。そのためほかの職業の方に比べれば、iDeCoを始めるときだけでなく、その後の見直しもより重要度が高いといえます。
例えば、今は専業主婦(夫)でも、今後パートに出たり、正社員として勤務を始めたりというケースもあるかもしれません。そのような変化があった際には運用商品や掛金額を見直しが必要となり得ます。
専業主婦(夫)がiDeCoを利用することには一長一短があり、一概に利用したほうがよいとも利用しないほうがよいともいえません。ただ、長い目で見れば資産形成につながり得る面があり、離婚時にも夫婦の共有財産とは見なされないという特徴もあります。
iDeCoの特徴をよく勉強し、老後のライフプランによっては利用を検討するのもよいでしょう。そのために今回の記事が参考になれば幸いです。
この記事のライター
マネタス
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