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漢字には似たような形のものがいくつもあります。しかし、形が似ているからといって読み方が似ているとは限らないもの。またよく似ているけれど、よ〜く見ると実は形が若干違う…なんてことも。
そこで本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。
「梲」の読み方、知っていますか?

どこかで見たことありそうでなさそうな「梲」。「梲」の右側が「悦」の右側のようにも見えるので「えつ」と読んだ人もいるかもしれませんが、残念ながらそれは不正解。
「梲」を使った以下の慣用句を読むと「あ、わかった!」と「梲」の読み方が思い浮かぶかもしれません。
「梲が上がらない」
どこかで聞いたことありませんか?

「うだつ」です。
まず、ご紹介した慣用句「梲が上がらない」は
地位・生活などがよくならない。ぱっとしない。
出典元:小学館 デジタル大辞泉
を意味します。
そもそも「梲」とは
1 (梲)建物の妻にある梁(はり)の上に立て、棟木を受ける短い束(つか)。
2 民家で、妻の壁面を屋根より高く造った部分。また、建物の外側に張り出して設けた防火用の袖壁(そでかべ)。出典元:小学館 デジタル大辞泉
のこと。
「梲が上がらない=地位・生活などがよくならない」の語源には、主に2つの説が挙げられます。
一つは、棟木を支えるために建てられる「梲」が屋根の重みを受けるため、「上から押さえつけられる象徴→上へと上がれない→出世しない」となった説。
もう一つは、かつて防火壁の目的で屋根より高く造られた「卯建(うだつ)」という部分が、次第に家の装飾的な意味を持つようになり、裕福な家が立派な「卯建」を作るようになり、「裕福でなければ卯建を造れない→卯建が上がらない=出世しない」になったのだとか。
人生において何を一番に重視するかは人それぞれ違います。が、どうせなら「梲が上がらない」ではなく「梲が上がる」ような生活をしたいものです。
参考文献:「うだつがあがらない」の「うだつ」ってなに?〜建築用語からできた慣用句〜|四字熟語・ことわざ|どれだけ知ってる?漢字の豆知識|日本漢字能力検定
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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