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40代の婚活は、意外と出会いがあるものだ。婚活歴4年のOTONA SALONE編集長・アサミ(48歳)は、この間、100人以上の男性と出会ってきた。
現在は、59歳の会社役員・ロマンさんとアプリでメッセージの交換中なのだが、今度こそうまくいくか──!? この話は40代独女の「実名 顔出し」で書いている、リアル婚活ドキュメントである。
これまでにロマンさんとは、だいたい3日おき、8回のメッセージ交換をした。話題は、海外のこと、料理のこと、レストランなどのほか、旅行や映画など、これまでに経験した楽しかった出来事を伝え合った。
11歳年下の私に対してもけっして偉そうにしたり、馴れ馴れしくならない丁寧な言葉遣い。ポジティブな姿勢、ガツガツしていなくてスマートな会話運びに「これが大人の余裕なのかも」と思った。
その一方で、いつもあまりにスッとした引き際なので「メッセージ交換を楽しむだけの遊び半分か?」と思わなくもなかった。
ロマンさんはまた3日後、ある土曜日に連絡をくれた。これで9回目のメッセージ。婚活アプリでマッチングしてから、かれこれ1カ月近く経っていた。
ロマン「こんばんは。今日は寒い雨の一日でしたね」
アサミ「こんばんは。そうですね。急に気温が下がりましたね」
ロマン「寒暖差が激しいですね。体調崩されたりしていませんか?」
アサミ「お気遣いありがとうございます。元気にしております。ロマンさんはいかがですか?」
こういうちょっとした気遣いも、大人の余裕を感じる。それは59歳という年齢ゆえなのか、会社役員という重責を担うほどの社交性ゆえなのかわからないけれど。
メッセージの始まりから会話の内容まで、基本的にリードしてくれるロマンさん。「次の会話どうしよう?」みたいなことも考えずに済むし、なんだかラクだわ。
よく考えたら会話のリードを取ってもらうことって、あまりなかったかもなぁ。
しっかりしている、リーダーシップがあるみたいなことを、思えば幼少の頃から言われてきた。一番古い記憶は、4歳のとき。同じ幼稚園に通う子のお母さんから「えっちゃんはしっかりしてるから」と言われた。
自分ではそんなつもりはなかった。ただ、決められたことをやったり、そのときやったほうがいいことをやったりしただけ。
オソロシイことに、他人からの印象が集団生活の立場を決めていく。気がづいたら班長やら、部長やら、学級委員、幹事……そんな“仕切る人”の役割を与えられていた。自分で立候補したことは一度もなかったけれど。
でも、実は末っ子だ。多くの方から「しっかりしているから、長女っぽい」と言われるのだけれど、末っ子の次女なのだ。幼なじみや、私のことをよく知っている人からは「やっぱり次女だわ」と言われるのだけれど……(苦笑)。
次女の性格特徴としてよく言われるのが、要領がいい、マイペース、甘え上手など。
要領がいい、マイペースは自他ともに認める。ところが、甘え上手という点は私に合致しないと思われるだろう。そして実際、甘え上手ではない。というか、甘え下手だ。
ただ、心の奥底では甘えたい気持ちはある。
「しっかりしている」と思われたくない。むしろ「支えてあげないと心配」とか思われてみたい!
これは私のパーソナリティ形成の問題だが、成長過程のあるタイミングで、甘えるのが恥ずかしい、カッコ悪い、だから甘えないというこじらせた感情を持ってしまった。周囲からの「しっかりしている」の期待に応えてしまったところもあるだろう。
そう考えると、甘えたい感情をこじらせた私には10歳以上の年齢差がある男性は、ありがたい存在かもしれない。リーダーシップを取ってくれてるから、自分がラクでいられそうだし……。
いままでたいした恋愛経験はないけれど、思えばラクな恋愛ってあんまりなかったな。浮気に悩んだり、短期間でフラれたり。安定していた時期はほんの一瞬で、だいたい不安定だった。
安定した、ラクな恋愛をしたい。不安定な恋愛は、もう懲り懲りだ。
ロマンさんみたいに11歳年上だったら、さすがに精神的にも安定している気がするな。
ロマン「今日はお仕事はお休みだったのですか?」
アサミ「はい。休みなんですけど、結局メールチェックしたり、週明けの仕事の準備とかしてました」
ロマン「休日なのに、お仕事お疲れ様でした。40代は仕事の決定権を持つことも増えてきて、やりがいのある世代です。だから仕事が楽しいのでしょう」
アサミ「そうかもしれません。今日は時間がかかってしまう苦手な業務を、休日のうちにやっておいただけなのですが」
平日は会議やメールの返信などに追われて、なかなか作業的な業務ができない。正直にいうと、この「40代編集長の婚活記」だって、ほぼ休日に執筆している(苦笑)。
ロマン「時間の使い方は大切ですからね。僕は今日、チーズケーキを焼いてみました」
と、同時に送られてきた美味しそうなチーズケーキの写真。これを手作り!? すごい!
アサミ「美味しそうですね! 手作りチーズケーキなんてすごいです」
ロマン「初めて作りましたけど、まずまずの出来だったかと。息子は美味しいと言ってくれました」
アサミ「すごいです! なんでチーズケーキを作ろうと思ったのですか?」
ロマン「僕、実は甘いものに目がなくて、けっこう食べ歩いてるんです。中でもチーズケーキが特に好きなんです。天気も雨で外に出るのもなんだし、なにかケーキでも作ってみようと思って」
料理好きだとは言っていたけれど、スイーツまで作るとは! ロマンさんはなかなかの凝り性とみた。しかもスイーツ好きっていいな。私も甘いものが好きなので一緒に楽しめるっていい。
アサミ「チーズケーキはどこのお店のものがお好きなんですか?」
ロマン「たくさんありますね。定番ですけど、『しろたえ』とか『ヨハン』は美味しいですね」
アサミ「美味しいところをいろいろご存じなんですね」
ロマン「アサミさん、甘いものはお好きなほうですか?」
アサミ「はい。大好きです」
ロマン「それじゃ今度、ご一緒にスイーツを食べに行きませんか?」
つ、ついにキタ───! マッチングしてから約1カ月。ゆっくりコミュニケーションを取ってからの大人の余裕あるお誘いに、NOという返事はなかった。

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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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