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近年、健康志向の高まりでランニングをする人も増えてきました。
「お腹がたるんできた」「昔に比べて体力がなくなった」などと感じている人は、生活習慣や食事などに気をつけることも大事ですが、まずはランニングにチャレンジしてみるのがオススメです。
■走るのはだれにでもできること?
「ランニングなんて教わらなくてもできる」と思いがちですが、自己流でやるのは大きな間違い。
正しいやり方で続けないとケガや痛みの原因となって、結局走るのをやめてしまうことになってしまいます。
そんなことにならないように、アディダス・ランニングアドバイザーを務める元陸上選手の市橋有里さんと湯田友美さんに、“
ムリなく痛みなく”
走れる方法をお聞きしました。
【Profile】
市橋有里
1999年世界選手権セビリア大会銀メダル獲得
【Profile】
湯田友美
2004年アジアジュニア選手権3000m金メダル、現スマイリーエンジェル代表
■はじめはまず、ムリせず体力づくりのウォーキングから
昔スポーツをやっていた人にありがちな失敗が、いきなり走りはじめること。
当時のイメージでスピードを出して走ったりすると、すぐに痛みが出てしまいます。
当時の体力・筋力に比べて衰えているのですから、これは当然のことです。
まずは、現在の自分の体力・筋力を知り、継続して運動ができるカラダを作るために、ウォーキングからやっていきましょう。
●ウォーキングの効果
・基礎体力がつく
・運動習慣が身につく
・正しいフォームを覚えられる
・走る準備になる
・体脂肪が落ちる
■体力作りからレースを目指す練習まで有効な“
心拍トレーニング”
とは
ウォーキングからジョギングまでの準備期間は、それほど時間がかかるものではありません。ですが、その前に知っておきたいことがひとつあります。
それが、最近ランナーたちの間で浸透しつつある“
心拍トレーニング”
です。
これは、自分にとっての運動の負荷の強さを知ることで、ムリなく効率よく鍛えることができるというもの。
例えば最初のウォーキングはレベル1で、ジョギングはレベル2など、運動の激しさ(運動強度)の目安になります。
●心拍トレーニング
レベル1:ウォーキング
レベル2:ジョギング
レベル3:LSD(ロング・スロー・ディスタンス)
レベル4:ペース走
レベル5:インターバル走
■目的によってトレーニングも変化
「ジョギングは聞いたことあるけど、LSDとかペース走って???」。
そう思う人もいるかもしれませんが、これは練習方法のこと。
ランニングとは、ジョギングを含めたさまざまな走り方の総称なのです。
ダイエット目的なら、強度が低いレベル1~2のトレーニング、ウォーキングやジョギングが効果的に脂肪を燃焼してくれるのでオススメです。
このとき気を付けたいのが、ジョギングのスピード。ジョギングは早歩きくらいの速度が目安です。
慣れてくるとつい速く走りたくなりますが、筋力がつくまではしばらくガマンしましょう。
筋力がついてしっかり走れるようになってくると、もっと走りたくなるものです。
そんな人は、思い切ってレースに挑戦することを目標にしてもいいでしょう。
初心者や運動習慣にブランクがある方は、まず5kmか10kmレースを目指してみましょう。
ウォーキングから始めた人でも、しっかりとしたプランを立てることで、3ヵ月ほどで10kmを完走する走力を身につけることができます。
「どうせ走るならその上のフルマラソンを目指したい」という目標の人もいるでしょう。
もちろん、10kmを走れる走力があるのが前提ですが、ハーフマラソンなど段階を踏みながらプランを立て、レベル3のLSDやレベル4のペース走、レベル5のインターバル走なども練習に取り入れた3ヵ月、6ヵ月プランを立てれば完走も実現できるでしょう。
そんなレース向けのトレーニングの時はもちろんですが、初心者にも気をつけてほしいのが、ケガや痛みのケアです。
上級者ならオーバーワークやフォームの乱れなどによるもの、初心者なら筋力不足によるものなどさまざまですが、ムリは禁物。
故障や走ることをやめてしまう原因にならないように、きちんと日常からケアしましょう。
■ランニング前後のケアが大事
初心者でも上級者であっても大事なのが、ストレッチです。
ランニング前の動的ストレッチは、固まった筋肉に適度な刺激を与え、その後の運動に対して筋肉が準備できている状態にしてくれるものです。
(写真:動的ストレッチ例)
カラダの側面(体側)をほぐすストレッチ
これができていないと、衝撃などをうまく吸収できずケガの原因となります。
ランニング後の静的ストレッチは、疲れて硬くなった筋肉を十分にほぐし、血流をよくして疲労回復しやすい状態にしてくれます。
運動直後もよいですが、お風呂上がりなど血流がよくなっているときにやると、より効果的です。
また、ストレッチのほかにも大事なのが、ランニングのための道具、シューズやウエアなどのランニングギア。
地面からの衝撃を吸収してくれるシューズや、ほどよく締めつけて筋肉をサポートしてくれるタイツなど、ケガ防止に効果を発揮してくれます。
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「苦しい思いをしてまで走る人の気持ちがわからない」という人もいますが、
実際にランニングをしてみれば、
“
走る楽しさ”
を知ると夢中になる
ということを、きっと実感できるでしょう。
ほかにも、レースに向けた具体的な練習プランや、部位別の痛みの原因とケア・予防方法、ランナーのための食事などが、発売中の『アディダス ジャパン監修 ムリなく痛みなく完走できるランニングの教科書』を読めば分かりますよ。
©adidas Japan,Ari Ichihashi,Tomomi Yuda 2018
※記事・画像の無断転載や流用はご遠慮ください
『アディダス ジャパン監修 ムリなく痛みなく完走できるランニングの教科書』
著者:アディダス ジャパン、市橋有里、湯田友美(アディダス・ランニング アドバイザー)
この記事のライター
宝島オンライン
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