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本記事では意外と読めない漢字のクイズを出題します。本記事でご紹介するのは「私小説」です。
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「私小説」とは
① 作者の身辺の経験や心境などを作者自身を主人公として書いた小説。
② 主人公が「私は」という一人称で物語る形式の小説。「私」は必ずしも作者自身を意味しない。出典元:精選版 日本国語大辞典
を指します。
さて、この読み方なのですが、私はこれまでずっと「ししょうせつ」と読んできました。しかし、とある事情で読んでいた佐久間保明『文学の新教室』(ゆまに書房、2007年)には「私小説」の本来の読みは「ししょうせつ」ではなく「〇〇〇〇しょうせつ」である、とありました。
「私小説」の読みそのものは簡単です。「私」を4文字でなんと読むでしょうか。

「わたくししょうせつ」です。元々は「わたくししょうせつ」と読まれていた「私小説」ですが、決して「ししょうせつ」と読むのが間違い、というわけではありませんのでご安心を。
「私小説(わたくししょうせつ)」の由来について調べてみたところ、先で紹介したような小説の形式の一人称小説が、大正9(1920)年頃に作家らの間で「私は小説」などと呼ばれたことに由来する、とありました。
「私」は、稲を表す「禾」と「わたくし」を表す「厶(シ)」から成る会意形声文字で、囲って自分のものとした穀物の意を表します。そのため、「私」には
①わたくし。わたし。自分。個人のこと。
②わたくしする。自分のものにする。
③ひそか。ひそかに。こっそりと。出典元:私|漢字一字|漢字ペディア
の意味があります。
そこで問題!
以下の「私」がつく漢字はなんと読むでしょうか?!
「私雨」は特徴的な雨の降り方を表すもの。読みのヒントは「私小説」にあります。
また「私語く」は「私」の音読み、訓読みにはない読み方をするものですが、「私」の意味“③ひそか。ひそかに。こっそりと。”から導き出せる人がいるかもしれません。こっそり語る時、声は小さいですよね。そんな声で話すことを「〇〇〇く」と表します。
正解は
です。
「私雨」は”局地的に不意に降る雨。麓(ふもと)は晴れて山上にだけ降る雨。(出典元:わたくしあめ|言葉|漢字ペディア)”を表します。「私語く」は「囁く」とも書きます!
参考文献
この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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