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賃貸の管理費・共益費って何に使われてるの?

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当記事はSUUMOジャーナルの提供記事です

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賃貸の管理費・共益費って何に使われてる?

賃貸の物件探しで大きなポイントになる「家賃」。なかには、家賃に加えて「管理費」や「共益費」といった費用が必要な物件もあります。いったい、それらの費用は何に使われているのでしょうか? 賃貸事情に詳しい、プリンシプル住まい総研所長の上野典行さんに聞いてみました。
管理費・共益費も家賃の一部

――賃貸住宅の「管理費」や「共益費」って何に使われているのでしょうか?

「管理費と共益費というのは、最近はほぼ同義で使われていますが、いずれにしても共用部分の維持管理に対する費用に充てられています。例えば、共用電気料や水道料、浄化槽の保守点検など。その種類は多岐にわたります」(上野さん、以下同)

――物件のなかには、管理費や共益費が掛からないものもあるようですが、これは大家さんが負担してくれているということでしょうか?

「いいえ、違います。物件検索サイトで管理費・共益費が別途記載されていなかったとしても、家賃に含まれていることに変わりはありません。そもそも、管理費や共益費は家賃の一部であって、別表示にしないといけないという決まりはないんです。アパートやマンションに住んで家賃を支払っている以上、維持管理のための費用は必ず入居者が分担して支払うことになります」

――そうなると、管理費と共益費が家賃と別で設定されていることによるメリットはあるのでしょうか?

「『家賃5万円+管理費5000円』は『家賃5万5000円+管理費なし』と比較すると、結局支払う額に変わりはなかったとしても、敷金・礼金や契約時の手数料、更新料などが家賃に含まれている物件に比べて少し安くなります。それらの費用は、家賃をベースに○か月分等と金額が設定されるためです」

――では、管理費や共益費は、どのように決められるのでしょうか?

「管理費や共益費は、物件の共用部分の維持管理に掛かる費用を、住戸の面積に応じて各戸で分担します。そのため、共用部分の規模や内容などによって、維持管理コストは物件ごとに異なるため、当然のことながら管理費や共益費の額は変わってきます」

管理費の使い道に決まりはない

また、賃貸管理業者を対象にしたアンケートをもとにまとめられた「賃貸住宅における『共益費』のあり方に関する研究 報告書(平成19年・社団法人日本住宅建設産業協会)」には、「管理費や共益費の具体的な内容については、さまざまな調査を行ってみた結果、明確にしているものはないというのが実状」と記載されています。どうやら管理費・共益費の使用用途は曖昧な部分が多いようです。

なお、同報告書によると「共益費(※)として収受している項目」、つまり共益費の使い道で多いものは次の通り。

・共用電気料 78%
・共用灯保守・交換料 69%
・共用水道料 64%
・ゴミ置場清掃費 57%
・定期清掃費 56%

また、「専用庭管理費」(7%)や「砂場の管理」(4%)を収受しているとの回答も見受けられました。なかには、「町内会費」を共益費にふくめているケースが19%あるようですが、町内会費の支払いは本来義務ではないため、共益費として徴収することに違和感を覚える人もいるかもしれません。

※同報告書によると、共用部分維持管理費用対価についての呼び方は、「管理費」が東北、関東では全国平均 22%を上回るが、信越・東海以西ではほぼ「共益費」という呼び方をされている。そのため、データでは「共益費」に統一されている。

毎月数千円から数万円にもなる管理費・共益費。集合住宅で暮らすうえで必要な経費ではありますが、使われ方は物件によってまちまちで、不明瞭な点が多いのも事実。気になる方は、その用途について一度管理会社に聞いてみるといいでしょう。

●取材協力
・上野典行●参考
・賃貸住宅における「共益費」のあり方に関する研究 報告書●関連記事
・賃貸の火災保険って何? 契約の補償額はいくらが妥当? 住まいに関するコラムをもっと読む SUUMOジャーナル

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この記事のライター

SUUMO

『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。

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