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いつかDIYで自分の家をリフォームしてみようと思っている方も多いと思いますが、素人の手でどれくらいまでできるものなのでしょうか。実際に自宅の和室を洋室へとリフォームした様子をレポートします。
築30年以上の和室を、板張りの明るい洋室にリフォームしたい!
私が妻と娘2人の4人で住んでいる家は、築30年以上の賃貸一戸建て。長女が小学生になったので、物置にしていた和室の6畳間を子ども部屋にするべく、できるだけお金を掛けずにDIYでリフォームすることにしました。もちろん大家さんには了解済み。ちなみにDIYの経験は、網戸の張り替えくらいしかやったことのない素人です。
まずは砂壁に白い塗料を塗り、襖(ふすま)を張り替えてみよう!
DIYによるリフォームで最初に手を付けたのは、ちょっと暗い印象のある壁の塗り替えです。個人的にはこの和室のままでもいいと思うのですが、子どもたちはこの部屋を怖がって入ってこようとすらしません。この壁が明るい白色になれば、きっと印象も変わるはず!
砂壁なので一般的な壁紙を張るという訳にはいかないため、ホームセンターで現状の写真を見せながら店員さんに相談し、珪藻土タイプの塗料を塗ることに決定。砂壁をほうきで掃いて落ちる砂は全部落とし、さらに壁を含めた部屋全体に掃除機を掛けて、柱などをマスキングテープで保護します。マスキングテープは幅が広めの方が使いやすいようです。
下準備ができたところで、珪藻土タイプの水性塗料を適当に水で薄め、ペンキ屋さんになった気分でローラーを使ってゴロゴロと塗っていきます。角などの塗りにくい部分はハケを使い、全体を塗り終わったら一日置いて二度塗りをしました。
壁が白くなったことで襖の汚れがより目立ったため、アイロン圧着タイプの白い壁紙を襖の上から張り付けました。これですべての壁面が明るくなったのですが、『旅館の本館』から『旅館の新館』に変わっただけという印象。これでは子どもたちが納得してくれません。
木目の天井に白い壁紙を張ってみよう!続いて挑戦したのは、木目の天井を洋室らしい白にすること。そのやり方はいろいろあるようですが、われわれが一番簡単だろうとセレクトしたのは、生のり付きの壁紙を天井に張る施工方法。コツをつかむまでは手間取りましたが、その仕上がりはなかなかのもの。労力に対して満足度の高い施工となりました。
最後は一番の難関である、畳から板張りへのリフォーム作業。この作業はわれわれだけでは不可能と判断し、『床は自分で張れる! 床張りを学べるワークショップとは』という記事で取材させていただいた、全国床張り協会にお願いをしました。これは床張りを学ぶ練習の場として場所を提供することで、低予算での床張りが行えるというシステムです。拡張版DIYといったところでしょうか。
畳の処分や床材の選定などの事前準備がちょっと大変でしたが、床張りの作業自体は丸一日で終了。参加メンバーと一緒になって板を切ってくぎを打つという、プロに施工を頼んだら絶対にできない体験をすることができ、この部屋への愛着もますます深くなりました。
そんなこんなでようやく子ども部屋へのリフォーム作業が完成しました。襖と障子が和のテイストを残しているため、洋室というよりは和モダンという感じで子ども部屋っぽくはないですが、業者を使わずにここまでできたのは自分でも驚きです。
ここまでに掛かった費用を以下にまとめてみました。
■壁塗り+襖の張り替え=約1.5万円
■照明=約1万円
■天井の張り替え=約1万円
■床張り=約6万円
合計10万円弱でのリフォームとしては大成功ではないでしょうか。特にいつまでにやらなければいけないという締め切り日がなかったので半年以上掛かってしまいましたが、実際の作業はどれも1~2日ほど。どんな施工方法にするべきか、具体的にどれを買うかなど、作業をするための事前準備の期間のほうが長かったです。
これらの作業を通じて、思っていた以上にDIYでやれることがあるのだという、ちょっとした自信もつきました。お金はあまり使いたくないけれど、時間とやる気ならたっぷりあるという人は、DIYでのリフォームを検討してみるのもいいかもしれません。
●取材協力この記事のライター
SUUMO
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『SUUMOジャーナル』は、魅力的な街、進化する住宅、多様化する暮らし方、生活の創意工夫、ほしい暮らしを手に入れた人々の話、それらを実現するためのノウハウ・お金の最新事情など。住まいと暮らしの“いま”と“これから= 未来にある普通のもの”の情報をぎっしり詰め込んで、皆さんにひとつでも多くの、選択肢をお伝えしたいと思っています。
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