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ブランデーとウイスキー、どちらも高級感のあるお酒です。琥珀色で香りがよく、見た目では区別しにくいですが、それぞれに違いがあります。今回は、ブランデーとウイスキーの違いをくわしく解説します。バーで注文するときや、ギフトを選ぶときにぜひ役立ててください。
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ブランデーとウイスキーは、見た目がよく似ています。どちらも透明感のある琥珀色。グラスに注いで出されたら、お酒好きな人でなければ見分けがつかないかもしれません。
両者の違いは、原料の違いです。ブランデーは、果物を原料にしています。使われる果実はおもに白ブドウ。ブランデーは、ワインを蒸留したお酒なのです。白ブドウ以外だと、リンゴや洋ナシ、サクランボ、ベリー類などを使ったものもあります。
一方、ウイスキーの原料は穀類。大麦やライ麦、トウモロコシなどが使われます。ウイスキーは、ホップの入っていないビールを蒸留したお酒だといえるでしょう。
ブランデーとウイスキーは、どちらも蒸留酒。醸造によってできたお酒を加熱し、蒸気にしたあと、冷やしてふたたび液体に戻す、という工程で作ります。そして、両者とも蒸留したあとは木製の樽に入れて熟成させます。
焼酎やジン、ウォッカ、テキーラ、ラムも蒸留酒の仲間。このラインナップを見てなにかお気づきではないでしょうか。
実は、蒸留酒は総じてアルコール度数が高めです。アルコールは水よりも沸点が低いため、醸造酒を蒸留することで、アルコールだけが抽出されます。そのため、蒸留酒はアルコール純度が高くなるのです。
唯一の違いは、原料を発酵させる前の「糖化」の工程の有無です。ウイスキーなどの穀類が原料となるお酒を醸造する場合、原料にそのまま酵母を加えても発酵させることができません。そのため、ウイスキーは発酵前に糖化の工程が必要となります。
一方、ブランデーの原料である果物には、もともと果糖という糖が十分に含まれているため、醸造時に糖化の工程は不要です。
ウイスキーはブランデーと比べると、重厚感のあるスモーキーな味わい。ブランデーは、果物を原料としていることからフルーティーで少し甘味のある味わいが特徴です。
ウイスキーは、原料の大麦を発芽・乾燥させたものである「麦芽」を使います。麦芽を作る際にはピート(泥炭)を焚き、発芽した大麦をその煙で乾燥させます。ピートの煙でいぶした香りが麦芽に移ることで、ウイスキー独特のスモーキーな香りが生まれるのです。
ウイスキーは、産地や原料、製法によってさまざまな種類があります。あまりお酒にくわしくない方、ご自分では飲まない方でも、ギフトやバーでウイスキーを選ぶ際に参考になるよう、おもなウイスキーの種類を紹介します。
・バーボンウイスキー/スコッチウイスキーなどウイスキーは生産国によって種類がわかれます。有名なウイスキーの生産国には、アイルランド、スコットランド、アメリカ、カナダ、日本があり、世界5大ウイスキーと呼ばれています。各国、同じ国内でも産地によって製法が異なり、それぞれ個性のあるウイスキーが生まれました。
ウイスキーに詳しくない方でも「バーボン」「スコッチ」は聞いたことがあるかもしれません。「バーボンウイスキー」はアメリカのウイスキーで、ケンタッキー州を中心に作られています。原料のトウモロコシの割合など、さまざまな条件をすべて満たしたものだけを「バーボン」と呼ぶことができます。「スコッチウイスキー」はスコットランドのウイスキー。スモーキーな香りが強い点が特長です。
・モルトウイスキー/グレーンウイスキー大麦だけを使用したウイスキーを「モルトウイスキー」、ライ麦や小麦などを主な原料とし、そこに大麦麦芽を加えたウイスキーを「グレーンウイスキー」といいます。
・ブレンデッド/シングルモルトまた、複数の原酒をブレンドするか、しないかによっても区別されます。複数の蒸留所のモルトウイスキーと、グレーンウイスキーをブレンドしてボトリングしたものは「ブレンデッド」と呼ばれ、多くの銘柄がこれに当てはまります。
「シングルモルト」は、ひとつの蒸留所で作られたモルトウイスキーだけをボトリングしたもの。同じウイスキーを作っても、各蒸留所のある土地の気候や水などで特長が変わるため、シングルモルトは、蒸留所の個性が際立つウイスキーだといえるでしょう。
代表的なジャパニーズウイスキーの一つである「山崎」「白州」は、シングルモルトウイスキーで、高級ウイスキーとしても有名。ギフトにもおすすめです。
ほかに、ギフトにふさわしい高級ウイスキー銘柄として、マッカラン、バランタイン、グレンフィディックなどがあります。
ブランデーも、ウイスキーと同様に産地や原料によって種類がわかれます。主に白ブドウを原料としたお酒なので、ワインの生産地で多く作られています。
・コニャックフランスのコニャック地方で作られているブランデー。白ワインを2回蒸留することで生まれるまろやかな口当たりが特長です。また、使用する白ワインの産地も決められているのも特長といえるでしょう。
・アルマニャック「アルマニャック」は、フランスのアルマニャック地方で作られているブランデーです。この地方におけるブランデー作りの歴史は古く、伝統的な製造工程ならではの力強い味わいが特長となっています。
・カルヴァドスリンゴを原料とし、フランスのノルマンディ地方で作られたブランデー。ほかのブランデーと比べてよりフルーティーで甘さのある味わいで、食前酒・食後酒としても親しまれています。
・グラッパ「グラッパ」はイタリア産のブランデーです。白ワインを蒸留して作る一般的なブランデーと違い、白ワインを作る際に出たブドウの搾りかすを蒸留して作られます。イタリアではポピュラーな食後酒として愛されているほか、度数が高いことからカクテルのベースとしても使われています。
ブランデーの高級銘柄といえば、ナポレオン、レミーマルタン、ヘネシー、カミュなどが有名。機会があれば、ぜひ味わってみましょう。
見た目が似ているウイスキーとブランデー。ひとくちにウイスキー、ブランデーといっても、製法や産地によってそれぞれ個性的な特長があります。また、飲み方によってまた違った楽しみ方ができる点も、ウイスキー、ブランデーの奥深いところ。
ウイスキーとブランデーの違いや特長などを知っておくと、ギフト選びに役立ったり、お酒の席での会話がより楽しくなったりしますね。
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