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夏野菜の代表格「ピーマン」ですが、似たような野菜「パプリカ」との違いがわかりにくいもの。2つの違いのように、知っているようでいて知らない言葉があります。酢豚や野菜炒めなど中華料理では定番の「ピーマン」や「パプリカ」の違い、語源や歴史を学ぶことで違いがわかりました。
「パプリカ」と「ピーマン」の違いはいくつかあると考えられています。
パプリカとピーマンは、同じナス科トウガラシ属の植物です。しかし、品種が異なります。
ピーマンは中型種、パプリカはピーマンに比べて肉厚で甘味のある大型種です。
パプリカとピーマンは、収穫時期も違います。
・ピーマンの収穫時期……開花から20日ほど・パプリカの収穫時期……完熟してから収穫するため、40日~50日かかる
パプリカとピーマンを比較すると、パプリカの方が収穫までに日数がかかることがわかります。一方、ピーマンは未熟な状態で収穫されるので、緑色のままとなります。
パプリカとピーマンで、栄養価や味の違いもあります。
パプリカの方がビタミンC、βカロテンがより多く含まれていることがわかっています。同じパプリカの中でも色によって栄養価の違いがあり、赤いパプリカにはβカロテンが多く、黄色のパプリカはルテインを多く含みます。オレンジ色のパプリカは赤いパプリカ、黄色のパプリカ両方の栄養素を含んでいます。
また、味の違いでは、パプリカよりピーマンのほうが苦いと感じる人が多いようです。ピーマンの苦みの正体は、ポリフェノールの一種である「クエルシトリン」にピーマン特融の香り成分「ピラジン」が加わったものです。
パプリカとピーマンは見た目は似ていますが、違う野菜として扱われています。この「パプリカ」と「ピーマン」の語源はどこから来ているのでしょうか。
パプリカの語源……ハンガリー語「パプリカ(paprika)」が語源。日本には1990年代にオランダから輸入された、比較的新しい野菜の品種。
ピーマンの語源……フランス語でトウガラシを意味する「piment(ピマン)」が語源。ピーマンは明治時代に日本に輸入され、一般家庭では第二次世界大戦後に普及してきたと考えられている野菜。
ピーマンは1945年以降に普及し、パプリカは1990年代になってから輸入されるようになったことから、パプリカの方が一般的になったのは最近とわかります。
「パプリカ」と「ピーマン」の違いについて話してきましたが、逆に、「パプリカ」と「ピーマン」の共通項はあるのでしょうか。
パプリカとピーマンの共通点・パプリカ、ピーマン、どちらもトウガラシの仲間
ピーマンとパプリカのほかに、トウガラシの仲間には「シシトウも」含まれます。シシトウには辛いものもありますが、ピーマンやシシトウは「甘とうがらし(sweet pepper)」に分類され、辛みがない種類と考えられています。そして、辛い種類をとうがらし(red pepper)と呼んでいます。
家庭菜園をしている人などは、赤くなったピーマンを見たことがあるかもしれません。これは、ピーマンが熟してパプリカに変わったということでしょうか。実は、違います。
先ほども述べたように、ピーマンとパプリカはそもそも品種が違うので、ピーマンを追熟してもパプリカにはなりません。
市場には出回りませんが、農家の人は栄養価の高い、色の変わった完熟ピーマンを食べることもあるそう。家庭菜園など、ピーマンを育てる機会があればぜひ食べてみてください。
独特の苦みのあるピーマンは、苦手だという人が多い野菜の一つ。特に子どもだとより多いでしょう。ピーマンの苦みが気にならなくなる方法はいくつかあります。
・ピーマンの種をきれいに取り除く・横ではなく「縦方向」に切る・油で軽く炒めてから調理する(油通し)・レンジで加熱してから調理する・熱湯で湯通しする・一度冷凍してから使う・苦味が少ない品種を買うようにする・ヘタが六角形のものを選ぶ
ひと手間加えれば、ピーマンも食べやすくなりますよ。
「ピーマン」と「パプリカ」は、どちらも同じトウガラシの仲間ですが、品種が違うことがわかりました。栄養価や使う料理などで、上手に使いわけたいですね。
(マイナビ子育て編集部)
この記事のライター
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