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学費に教育費、日々の食費や日用品費など、お金に悩むパパママに向け、子育て中の共働き夫婦に「やってよかった!」家計管理術をインタビューする本連載。今回は「共働き夫婦の家計の失敗あるある」がテーマ。さまざまな失敗が起こりつつも、その都度夫婦で工夫をこらして乗り越えてきた、もとこさんに詳しいお話を聞きました。
もとこさん
東京都在住の39才。医療系メーカー勤務。夫は同い年で外資系企業勤務。子どもは小学2年生の長女と年中の次女がいる。世帯年収は手取りでおよそ1,000万円。月の生活費は約50万円。2017年にマンションを購入した際に一時的に貯金がほぼ底をつくも、固定費削減を始めとした家計管理や資産運用が実り、2023年の年末に金融資産3,700万円に到達。夫婦間のお金の価値観は少し異なり、夫は「DIE WITH ZERO(0で死ね)」をモットーに英語や筋トレなど自己投資にお金をかけるが、妻はそんな夫を理解する一方で今のうちに教育費や老後のお金を貯めておきたいと堅実に暮らす。
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「共働きなのにお金がなかなか貯まらない……」とはよく聞く話。「わが家もそうそう!」と大きく頷く家庭、多いのでは?そこで今回は、金融資産3,700万円超を貯めた共働き夫婦のもとこさんに取材。2人が家計管理をする過程で陥った失敗と、それぞれの問題に対してどう対処し解決したかを紹介します。どれも「あるある〜!」と共感するものばかりですよ!
もとこさん:家計管理をするためには、夫婦の収入や日々の支払いをしっかり把握する必要があります。ただ、共働きだと毎日仕事と家事・育児に追われて家計簿を続けていくことが難しい。私も過去何度も挑戦しては続かずに諦めました。
なので、今は家計簿アプリのマネーフォワードMEの有料プランで、夫婦両方の銀行口座や証券口座、クレジットカードなどを紐づけし、支払いをクレカに統一。おかげでお互いの収入や買い物の支払い、資産などの数字がすべて見える化され、把握できています。アプリの最初の設定は面倒だったものの、今は数字をチェックする以外特にやることはないので、とてもラクですね。
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もとこさん:家計管理には予算決めが重要ですよね。わが家でも「食費は収入の何%」など、ググって出てきた黄金比をそのままあてはめ、実践したことがあるんです。結果、毎月オーバー。予算=理想でわが家の現状にまったくあっていなかったので、守れないのは当たり前なんですが、予算を超えると途端にやる気を失い、家計管理を放り出したくなりました(苦笑)。
そこで、私が取った方法は実際にかかった過去の実績を見ながら、予算決めをすること。たとえば、食費の月予算は家族4人で10万円にしました。この額は世間的に見ると高いかもしれません。ただ、予算を削減すると、手間が増える!うちの場合、作り置きは挫折したし、娘たちは結構な偏食だから食べられる食材も限られています。それに季節のフルーツも我慢せずに買いたい!なので、食費は良い意味であきらめ、生活費の節約は固定費の削減などでカバーすることにしました。
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もとこさん:共働きだと「夫の収入で生活し、妻の収入は全額貯蓄に回す」って話をよく聞きますね。もちろん、うちもやってみたことがあるんです。ただ、当たり前なんですけど、このスタイルの場合、私の口座にはどんどんお金が貯まるのに、夫の口座はいつもカツカツ状態なんですね。もちろん、どちらも共有のお金なんですが、夫としては頭で理解しつつも我慢ならなかったみたい……。不満が爆発し、危うく離婚危機!? な喧嘩に発展したので、改めることに。今はお互いの収入から月に10万円を貯蓄に回しています。この方法に移行してからは、お互いの不満なく、お金を貯めることができています。
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もとこさん:マンションを買った際、張り切って“一生もの”の家電やインテリアを揃えました。ただ、今になって思うのは、“一生もの”にこだわる必要はまったくなかったなと。とくに家電はこだわって上位ランクの商品を買ったものの、オーバースペックで使いこなせなかったり、子どもの成長によってライフスタイルが変わって結局使わなくなったり。現に時短のために買ったロボット掃除機も電気調理鍋もほとんど活用されず、フリマアプリで手放してしまいました。
最近はこれまでの反省を生かし、まず使い方を考えて、それに見合った商品であればOKと考えています。たとえば、わが家では少し前にスティック掃除機を買い直したのですが、床のほこりやゴミが吸えればいい!と、中位ランクの機種を購入。結果、機能は十分!満足のいく買い物ができました。
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もとこさん:わが家の場合、旅行費用や帰省費用、誕生日やクリスマスのプレゼント代などは、生活費とは別に特別費として計上。私(妻)のボーナスをあてて年間予算を立てており、通常は年度末の3月にその年にやることと各予算をエクセルにまとめます。
昨年、この特別費のことで新たな取り組みをしました。それは家族全員の「WISH LIST(したいことリスト)」を作り、そこから特別費の予算と照らし合わせ、優先度の高いものをピックアップしていくというもの。
この「WISH LIST(したいことリスト)」の作成、私たち夫婦はもちろん、娘2人も参加し、自分のしたいことをどんどん付箋に書いていきました。私自身はこれをきっかけに「今を楽しむためのお金の使い道」を考えられるように。家計管理を本格化してからというもの、老後のお金や教育費など将来のことばかり心配して備えていたのですが、「自分のしたいことに備える」のは、とても楽しくて気持ちが全然違いました!
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もとこさん:もともと私たち夫婦が家計管理に本気になったのは、次女の育休中でした。一応、長女の妊娠後は共同財布とし、家計管理に関する試みも試したんですが、どちらかに不利益が出たり、忙しくて続かなかったり……。
ただ、一度目の育休の復帰後にやや衝動的に住宅購入をして貯蓄がほぼ底をついたことや、二度目となる次女の育休でまとまった時間ができたことなどが重なり、ずっと感じていたお金の不安を夫に打ち明けることに。すると、夫も同じような不安を感じていることがわかったので、徹底的に話し合いをし、何のためにお金を貯めたいのか、どんなふうにお金を使いたいのか、価値観のすり合わせをしました。
すると、お互いが最も大事にしたいのが「これ以上仕事の時間を増やすことなく、家族4人の時間を豊かにしたい」だとわかったんです。そのためには本格的に家計管理に着手しないといけないと、不要な保険を解約して固定費を削減し、投資にも力を入れました。
今は日曜日の朝、子どもたちがアニメを見ている時間に夫婦でマネー会議をしています。内容はその週にあった支払いや、資産推移の状況など。一度話し合う時間を決めると、習慣になったので、続けられています。
そもそも平日は共働きなので忙しすぎるし、うちの場合は娘2人が本当によく喋るので(笑)、夫婦での会話自体がとても貴重。なので、お金のことはもちろん、2人でゆっくり話す機会を設ける意味で、意識的にこの時間を作ってよかったなと思います。
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さて、いかがでしたか?お話を聞いていて気づいたのは、もとこさん夫婦の問題解決力。ちょっとしたエラーを放っておかず、その都度できることを考えてクリアにしていく姿はさすがだと思いました。資産3,700万円は、1日にしてならずですね。失敗の内容に心当たりのあった皆さん、ぜひもとこさんの方法を参考にして「貯められる夫婦」となっていってください!
(取材・文/江原めぐみ)
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この記事のライター
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