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普段からよく使われている言葉の中にも、実際とは異なる意味合いで用法が広まっているケースがあります。たとえば、「雨模様」という言葉。皆さんならこの言葉を聞いて、どんな天気を想像しますか?
文化庁が毎年行っている「国語に関する世論調査」を見ると、間違って理解されやすい慣用句や言葉を知ることができます。今回は、全国の16歳以上の6,000人を対象に行われた令和4年版の調査報告から、「雨模様」という言葉について、見ていきましょう。
「雨模様」という言葉は、天気予報や小説などを通じて普段から割とよく耳にする機会がある言葉だと思います。では、その意味として合っているのは(ア)と(イ)どちらだと思いますか?
(ア)雨が降りそうな様子(イ)小雨が降ったりやんだりしている様子(ア)と(イ)両方(ア)、(イ)とは、全く別の意味
最も多かった回答は(イ)「小雨が降ったりやんだりしている様子」(49.4%)で半数近くの人がこちらの意味を選択しています。しかし、本来の意味は(ア)「雨が降りそうな様子」で、今回の調査では37.1%と、正しく理解している人は4割に満たない数字となっています。(ア)と(イ)では、雨が降っているのか降っていないのかで、大きな違いがありますよね。両方の意味を含むと回答した人も8.4%でした。
文化庁国語課「令和4年度 国語に関する世論調査」より
年代別に見ると、16~19歳と70代では、本来の意味の(ア)「雨が降りそうな様子」を選んだ人が(イ)「小雨が降ったりやんだりしている様子」を選んだ人を上回っています。とくに16~19歳は約半数が(ア)を選んでいて、正しく理解している人が最も多い世代でした。
一方で、30代から60代では(イ)を選択している人が(ア)を上回っています。とくに50代では30ポイント以上の開きがあり、(イ)を選択した人が唯一6割を超えました。
本来は「これから雨が降りそうな様子」を表す言葉の「雨模様」。「もよう」という言葉には「~になりそうな様子」という意味があり、それに「雨」をつけた「雨模様」は「これから雨が降りそうな様子」というのが本来の意味でした。しかし、近年では「小雨が降ったりやんだりしている様子」として使われるケースも見られています。もし会話の中で使う際には、誤解が生じるおそれがあるので、注意が必要でしょう。
(マイナビ子育て編集部)
※画像はイメージです
■令和4年度 国語に関する世論調査/文化庁国語課調査対象:全国の16歳以上の個人調査時期:令和5年1月16日~3月15日有効回答数:3,579
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