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普段、日常会話の中であまり使うことのない言葉は、その意味を曖昧に理解したままという人も多いように感じます。「忸怩(じくじ)たる思い」もそうした言葉のひとつでしょう。そこで今回は、文化庁が実施した「国語に関する世論調査」から、「忸怩たる思い」の意味を正しく理解している人はどのくらいいるのかをお伝えします。
文化庁が毎年行っている「国語に関する世論調査」を見ると、間違って理解されやすい慣用句や言葉を知ることができます。今回は、全国の16歳以上の6,000人を対象に行われた令和4年版の調査報告から、「忸怩たる思い」という慣用句の理解度を見ていきましょう。
政治家の発言などで時折、耳にする機会もある「忸怩たる思い」という言葉。その意味として合っているのは(ア)と(イ)のどちらだと思いますか?
(ア)残念で、もどかしい思い(イ)恥じ入るような思い(ア)と(イ)両方(ア)、(イ)とは、全く別の意味
調査では(ア)「残念で、もどかしい思い」を正解として選んだ人が52.6%で半数以上でした。しかし、本来の意味は(イ)の「恥じ入るような思い」です。こちらを選んだ人は3割強にとどまるという結果に。さらに、「両方の意味」と回答した人が8.3%いて、その違いを幅広く曖昧に覚えてしまっている人も一定数いるようです。
文化庁国語課「令和4年度 国語に関する世論調査」より
年代別に見てみると、辞書に載っている本来の意味(イ)の「恥じ入るような思い」を選択した人が最も多かったのは16~19歳でした。約半数の47.8%が(イ)を選んでいて、(ア)「残念で、もどかしい思い」を選んだ人(36.3%)を上回っています。
しかし、20代以上ではその数値が逆転。とくに50代では(ア)と(イ)を選択した人に30ポイント以上も差があり、6割近くが本来とは異なる意味合いで理解していることがわかりました。
言葉の意味を正しく理解している割合は高齢な人に多い印象がありますが、「忸怩たる思い」に関しては、16~19歳という若い世代の方が正しく理解している人が多いようです。大学受験の影響もあるかもしれません。
なかなか日常会話で使う機会はないと思いますが、これを機に「忸怩たる思い」の本来の意味をぜひ覚えておきたいですね。
(マイナビ子育て編集部)
※画像はイメージです
■令和4年度 国語に関する世論調査/文化庁国語課調査対象:全全国 16 歳以上の個人調査時期:令和5年1月16日~3月15日有効回答数:3,579
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