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体の大切な部分だけど、性器の名前を口に出す時は少し躊躇してしまうものです。子供にはどんなことはで伝えるべきでしょうか?
今回は性器の呼び方について、約7000人分の男性器を診察したママ泌尿器科医・岡田百合香先生の著書(『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書 0才からの正しいお手入れと性の話』誠文堂新光社刊)より解説をお届けします。
性器をどう呼ぶかは性別を問わず、非常に奥深い問題です。
性に関する正しい知識を幼児期から伝えていくためには、性器を意味する「言葉」がなければ通じません。また、子どもが性器やその周辺で違和感や異常を覚えたときなども、性器を表す言葉を使って説明できれば保護者への相談もスムーズになります。
そのために、まず保護者の方が抵抗なく使える性器の呼び方をチョイスしましょう。
私は男性器を表す言葉として、普段から意識的に「おちんちん」と呼んでいます。
定期開催している「ママのためのおちんちん講座」の名称も、あえて「おちんちん」と普通に呼ぶことで、他の方が口にするハードルを少しでも下げられたらという思いを込めています。
おちんちんは手や足と同じように、大切な体のパーツの一部。
変にタブー視することなく、普段から気軽に口にできるような環境を家庭で整えていきたいものです。
※画像はイメージです
一方で、「おちんちんと口に出すことに抵抗がある……」と感じる人も、特に女性には多いかもしれません。
これはほとんどの場合、単純に言い慣れていないだけ。日常生活の中で「おちんちんはこう洗おうね〜」とごく普通のトーンで子どもの前で使うことを繰り返していくうちに、抵抗感は少しずつ薄れていくはずです。
そもそも、「おちんちん」は幼児語です。
犬を「わんわん」、靴を「くっく」と呼ぶのと同じですね。
男性器を表す言葉でありながら、柔らかくて、子どもにも伝わりやすく、いやらしさもほぼない、とても素敵な言葉だと私は思っています。
もちろん、「おちんちん」とは別の、その家庭オリジナルの呼びやすい名前をつけてもOK。もう少しマイルドな表現の方が呼びやすいのであれば、「チー」「ピーくん」など、各家庭で呼びやすい名前を新規開発しても構いません。
家庭以外では通じないというデメリットがありますが、祖父母宅や保育施設とはその情報を共有しておけば何の問題もないはず。成長にあわせて「うちではピーくんって呼んでるけど、『おちんちん』『ペニス』とも呼ぶんだよ」と追加で伝えていけば十分。
言葉は暮らしを便利にするための道具です。「性教育の一歩は、正しい性器の名称から!」といった考えに縛られることなく、使いやすい「道具」としての呼び方を柔軟に考えていけるといいですね。
家庭の教育方針として幼児語をあまり使わせたくない・使いたくないのであれば、 「陰茎」「ペニス」といった非幼児語を使う選択肢があります。
教育に取り組む専門家の間でも、性器の呼び方に対しての考え方は統一されていません。
「おちんちんという幼児語ではなく、正式名称(ペニス)を使うべきだ」という意見を聞くこともあります。
ただ、ペニスとなると、「どうして性器だけ外来語を使うのか」という違和感が生じますよね。では日本語の正式名称はというと「陰茎」が該当しますが、日常的に使うにはやや堅いし不自然です。
泌尿器科を受診する成人患者さんに関して言えば、「ちんちん」「ペニス」「あそこ」と呼ぶ人が多い印象です。「病院で『ちんちん』って使って大丈夫かな」「普段使わないから『ペニス』って言いづらいんだが」といった心の声が聞こえてきそうですが。
胸を「おっぱい」、舌を「べろ」、尿を「おしっこ」と呼ぶように、日常的に使われている幼児語は意外とたくさんあります。それらと同じように、「おちんちん」も市民権を得て気軽に使われるようなになるとうれしいです。
✅ まとめ>>>「おちんちん」の呼び方は家庭の方針でそれぞれ違ってOK重要なのは性器をタブーな場所扱いしないこと
『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書 0才からの正しいお手入れと性の話』(著:岡田 百合香、誠文堂新光社刊)より一部抜粋、再編集
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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