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父親も育児に参加することが当たり前となった今。最近は「父子手帳」を用意する自治体もあり、妊娠期から母親だけでなく父親も、出産に向けて積極的に携わっていく傾向が強くなっています。そこで実際に、小さな子どものいる男性を対象に豊島区が実施した「男性の育児環境に関する調査」の結果から、妊娠・出産への父親の関わりを見ていきます。
※画像はイメージです
東京都豊島区では、男性育児支援事業を発展させていくことを目的に、直近2年以内に子育てを行った男性(※)に調査を実施しました。対象となった3,256世帯のうち、有効回答数1,557件となっています。調査項目は多岐にわたりますが、今回はその中から、妊娠期の関わり方や経験について尋ねた結果をお伝えします。
※2023年12月時点で2歳未満の子どもと同居し育てている豊島区在住の男性
まず、子どもの妊婦健診・出産・産後健診時のいずれかに付き添ったかを聞いた設問では、付き添ったという人は78.0%、付き添わなかったという人が20.6%という結果でした。父親が出産や健診に付き添うのは珍しくないことがわかります。特に出産に関しては、皆さんの周りにも立ち会ったという男性が多いのではないでしょうか。「出産は母親の仕事」という認識ではなく、子どもが生まれる前から父親としての意識を持とうとしている様子がうかがえます。
あなたはお子さまの妊婦健診・出産・産後健診時のいずれかに付き添いましたか [択一・必須] ―豊島区「令和5年度豊島区男性の育児環境に関する調査」より
前問で「妊婦健診・出産・産後健診」のいずれかに付き添ったと回答した人を対象に、それは何かを聞いたところ、最も多かったのは「出産の立ち合い」で62.8%でした。次いで「乳児の1か月健診」53.9%、「妊娠後期の健診(8か月~)」49.4%、「妊娠中期の健診(4~7か月)」47.6%と続いています。
出産は周産期における最も大きなイベントということもあり、やはり出産の立ち合いが特に重視されていることがわかります。健診については出産前後のタイミングで付き添うケースが多いようです。
あなたが付き添ったものはどれですか [複数選択・必須] ―豊島区「令和5年度豊島区男性の育児環境に関する調査」より
では、妊娠や出産にあたって何らかの治療や入院を要した経験のある人はどのくらいでしょうか?「不妊治療」「妊娠中の入院・緊急受診・帝王切開」「お子さまのNICU・GCUへの入院」の経験があるかを聞いた結果、「不妊治療」が32.9%、「妊娠中の入院・緊急受診・帝王切開」が29.5%で3割前後となっています。また、「子どものNICU・GCUへの入院」も15.9%でした。昔から「出産は病気ではない」という考え方がありましたが、この回答結果を見ても医療的サポートの重要性が大きいことがわかります。
あなた、もしくは配偶者等は妊娠から出産を通して以下の経験がありますか [複数選択] ―豊島区「令和5年度豊島区男性の育児環境に関する調査」より
今回の調査対象者の中には、新型コロナウイルスの感染対策のため、出産の立ち会いや妊婦健診の付き添いが制限されていた人も含まれることが想像されます。そうしたなかでも、出産の立ち合いを経験している男性は多く、乳児の健診や妊婦健診に付き添っているケースも少なくないことがわかりました。また、不妊治療や入院・帝王切開などを経験した人も約3割にのぼっています。無事に赤ちゃんが生まれることは当たり前ではなく、やはり奇跡的なことだといえるでしょう。子どもを愛する気持ちは母親も父親も同じはず。妊娠がわかった瞬間から夫婦二人の育児は始まっていると考え、妊娠の経過や出産、産後にも積極的に関わる男性が、今後もっと増えていくことが期待されます。
(マイナビ子育て編集部)
■令和5年度豊島区男性の育児環境に関する調査/豊島区子ども家庭部子育て支援課調査対象者:2023年12月末時点で2歳未満の子と同居し養育している豊島区在住の男性調査対象数:住民基本台帳より該当者を抽出し、多胎児や2年以内に複数回出生している世帯の重複などを除いた3256世帯調査時期:2024年2⽉1⽇〜3月31⽇有効回答数:1557件(有効回答率 47.8%)※但し一部無効回答41件を含む
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この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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