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「あなたの性器は正常」説明しても理解されず…泌尿器科医が警鐘を鳴らす誤った“優劣の基準”とは? 思春期までにやるべきこと

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目次

子どもの中に誤った「性の情報」が根付き、それが劣等感につながることがあります。

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今回はおちんちんとコンプレックスについて、約7000人分の男性器を診察したママ泌尿器科医・岡田百合香先生の著書(『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書 0才からの正しいお手入れと性の話』誠文堂新光社刊)より解説をお届けします。

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コンプレックスと 男性社会

「先生、僕って包茎ですよね。手術した方がいいんですよね」

そんな30代の男性患者さんの性器を診察すると、平常時もほとんど包皮が被っていない、いわゆる「ズルムケ」に近い状態。

「あなたの性器はまったくもって正常で、手術をする必要は一切ありません」と説明しても、腑に落ちない様子。どうやら友人に包茎手術を勧められたようで、モヤモヤが残る表情で帰っていきました。

医師に「正常である」と言われても、スッキリ納得!とはいかないところに、この問題の根深さを感じます。

日本における美容目的の包茎手術件数やその推移は公開されていません。しかし、海外を見ると、若い世代は包茎手術離れの傾向にあるようです。

韓国では、2000年までは8〜9割の男性が包茎手術を受けていましたが、2010年には約1/3に激減しているという論文が出ています。

割礼の文化のある欧米でも、幼少期に保護者の意思や信仰で包茎手術を受けさせることに反対する声が高まっています。

その背景には、インターネットの普及により包茎に関する正しい医学情報へアクセスしやすくなったことや、子どもの自己決定権に対する意識の高まりがあると考えます。

性器に関する誤った情報やコンプレックスを植えつけるメッセージは今も社会に存在します。根は深く、打ち破るのは簡単ではありませんが、家庭でもできることはあります。

—————————・思春期前までに正しい知識を親子で学ぶ・身体パーツに優劣をつける価値観に保護者が自覚的になり、子どもに引き継がせない・ コンプレックスにつけこんでお金儲けをしようとする人たちがいる(残念ながら一部の医療者も含まれる)ことを教える—————————

こういった家庭での意識づけによって、性器の悩みに人生を支配されたり、コンプレックス産業の犠牲になったりする人は減らしていけると信じています。

普通だった包茎が「恥」とされるまで

男性器は小さいより大きい方がよい。

包皮をかぶっているより、かぶっていない方がよい。

こうした男性器にまつわる優劣の基準は、いつどのようにできたのでしょうか。

古代ギリシャやローマの彫像を見ると、男性器はそれほど大きくなく、包茎の状態のものも少なくありません。美術史家のエレン・オーレドソンも「古代ギリシャ・ローマ時代においては、男性器は大きいより小さい方がよいとされていた」と解説しています。ルネッサンス期の傑作「ダビデ像」も包茎で小さめの男性器ですよね。

しかし時代を経るごとに、男性器に「大きさ=男らしさ」で優劣をつける思想が徐々に浸透していきます。

日本の包茎に関する幕末から現代までの歴史を調査・考察した名著『日本の包茎』(澁谷知美/筑摩書房)によると、明治時代の半ばにはすでに男性器の見た目をよくする手術が行われていたそうです。

男性器の優劣づけが他の身体パーツと大きく違う特徴は、「男性間のみで優劣が決められた」点でしょう。大きい方が強く、偉く、男らしい。そこにあるのは、対女性ではなく同性間の競争意識です。実際、『日本の包茎』にも「年上の男性は、若い男性のペニスをいたぶることで、精神的に支配した」という記載があります。

また、戦後日本においては、「包茎は恥ずかしい」「治療すべき」という価値観を大々的に打ち出した一部の美容外科が与えた影響力も計り知れないものがあります。

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ミケランジェロ広場のダビデ像

ほとんどの女性は包茎を気にしない

このように、「包茎の男性を下位に位置づけることで精神的に支配したい人たち」と、「包茎手術によって利益を得たい人たち」によって、「包茎は恥ずかしい」という感覚が日本社会では長らく維持されてきました。

しかし、何の問題もない男性器の状態に優劣や誤った価値観を植えつけて、誰かを傷つけるようなことはそろそろ終わりにしませんか。

顔立ちが違うように、性器もそれぞれ違う。ただそれだけの話であって、そこに余計なジャッジを組み込む必要はまったくないからです。

「いや、包茎は女性に嫌がられるし」と主張する男性もいるかもしれませんが、私が行ったアンケート結果でもわかるように、多くの女性は包茎か否かによって男性の印象を低下させることはありません。

だから女性も男性も「おちんちん」を知ろう

性器や性にまつわる正しい知識を身につけることは、保護者の性別を問わずとても大切なことです。

「私にはおちんちんがないから、おちんちんのことはパパ(男性)に任せる」と放り投げてしまうのではなく、女性であっても男性器について正しく知ってほしいと思います。

「仮性包茎って医学的に何の問題もないんだ」「包皮の状態で優劣をつけるのっておかしくない?」と気づけば、子育てに関する曖昧な情報に惑わされることもなくなります。

今、子育てをしているパパたちの中には、「友人に自分の性器をからかわれてずっとコンプレックスだった」「10代の頃は軽い気持ちで友人の包茎いじりをしていた」という過去を持つ人もいるかもしれません。

大切なのはその先です。

「だから、わが子は包茎にならないように」とその価値観を継続させるのではなく、「だから、わが子のおちんちんがどんな状態であっても、それをコンプレックスにして傷ついたり、誰かを傷つけたりしないように育てていこう」と価値観を変えていきませんか。

呪いの連鎖は、正しい知識と意思によって必ず断ち切ることができます。

性器に限らず、日常のあちこちに散らばる偏った思い込みに大人が自覚的になれば、子どもが余計なコンプレックスを抱かなくて済むようになります。そうした小さな積み重ねが、多様な人が生きやすい社会にも繋がっていくはずです。

✅ まとめ>>>男性器の優劣は「男性社会」の産物呪いの連鎖を、今の大人たちでストップさせよう

『泌尿器科医ママが伝えたい おちんちんの教科書 0才からの正しいお手入れと性の話』(著:岡田 百合香、誠文堂新光社刊)より一部抜粋、再編集



この記事のライター

マイナビウーマン子育て

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