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子育て中のママ・パパの悩みを臨床心理士・公認心理師に相談する『子育て心理カウンセリングルーム』。今回は、ママ友との人間関係についてのお悩みです。「送迎のバス停で挨拶しても、私だけ無視される」というその困りごととは。
下の子がバス通学をしており、毎日バス停まで送迎をしています。同じバス停から乗車する生徒がもう一人おり、その母親も送迎で毎日顔を合わせるのですが、挨拶をしても無視される状態が2年も続いています。昨年までいた他の保護者とは世間話をしていたので、自分が嫌われていることは理解できるのですが、入学初日から無視だったので何が原因か分かりません。あちらが卒業するまでの残り2年間、この状態が続くのかと考えるとモヤモヤしてしまいます。(40歳・女性・専業主婦)
■家族構成:自分40歳、夫40歳、長女10歳、長男8歳■お困り度:★★★★★★★☆☆☆
※写真はイメージです
今回の心理カウンセラー 亀井 紗代子(臨床心理士)(うららか相談室)
バスの送迎で毎日顔を合わせる方から無視され続けるというのは非常にストレスな状況だと思います。待ち時間も挨拶もなくただただ無言で過ごすことにずっと耐えてこられたのは本当に憂鬱なことだったと思います。
入学初日からとなると、今お子さんは8歳とのことですから既に2年くらい無視される状態が続いておられるわけですね。その方のお子さんが卒業するまでさらにあと2年続くと思うとモヤモヤしてしまいますよね。
◯相手との関係性を見極める今回のように対人関係で悩まれる場合ですが、相手との関係性によって対応を分けて考えることをおすすめします。
<家族や親友などご自分にとってとても重要な関係の方たちと悩まれている場合>この場合は、関係修復を目標としてそこに力を注ぐことが必要になります。エネルギーを投入してどうにかして改善できないかを模索することになりますね。
<親戚や友人グループなど、中間的な距離感の関係性の方とのことで悩まれている場合>この場合、円滑な関係に戻るよう努力はしつつも、ある部分は諦めて受け流す、といったような対応になると思います。どこまで関係を回復させどこは諦めるか、といったラインを考えることも必要になるかと思います。
<知り合いであったり職場の同僚であったりと、一番ご自身にとって距離感の遠い相手との関係性で悩まれている場合>今回のお悩みにある、バス停で一緒になるお母さんというのも、この一番遠い距離感に当たる関係性と考えられます。
後2年間は長いですが、相手のお子さんが卒業すれば今後縁がなくなる相手とも言えるでしょう。今はこのことが大きな圧迫となって苦しく感じておられていると思いますが、その方は質問者様にとって重要度はかなり低いお相手と割り切ってしまうと気持ちが楽になるかもしれません。
その方との関係をより良くすることができればいいですが、今の状況では、今さら話しかけるなどのアプローチをすること自体難しい状況とお見受けします。どうにか関係を良くしようと心を砕くことで逆にすり減って疲れてしまうのであれば、この方は自分にとってそこまで重要な相手ではないと心の中で割り切ってしまう方が良いと思います。敢えて、その方のことを考えたり気遣ったりすること自体を手放してしまう方が気楽になれるのではないかと思います。
来年度新しい入学生のお母さんが同じバス停を使う可能性もありますから、質問者様の話し相手ができて今よりストレスが和らぐ可能性もあります。バス停に行くたびにその方のことで気疲れして疲弊してしまう前に、その方が自分にとってどれだけ重要な関係なのかを見極め、自分にとって本当に重要な相手との関係の方に心のエネルギーを向けてみてくださいね。
(文:臨床心理士 亀井紗代子/うららか相談室)
この記事のライター
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