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ステーキの名店は日本に複数ありますが、今回ご紹介するお店は「ステーキも野菜もスイーツもすべて至高」という極めてハイレベルなお店。それはすなわち、妥協しないシェフがそこにいるからなのでしょう。銀座という場所柄、期待度も高まります!
極上ステーキを食べに行き、極上野菜に感動して帰る。味で人を感動させることは、とても難しいこと。普通に美味しいだけならば星の数ほどお店があると思いますが、この店だけはランクが違うとでも言いましょうか、そんな「驚き」がある銀座の名店をご紹介したいと思います。
そのお店は「銀座らんぷ」。店主の森田氏をはじめ、シェフや厨房スタッフは、食に対する妥協を許さない人たち。食材の持ち味を最大に引き出し、最適な調理法で最高の料理に仕上げる達人。
だから「ステーキを食べにきたのに野菜に感動して帰る」という現象が起きるといいます。そう、どの料理にも妥協がないため、結果、お客は感動せざるを得ないのです。
ここで出されるステーキは、それぞれの肉の良さを最大限に引き出す期間で熟成されています。肉の状態によって熟成期間は様々。その日、ベストと思われる肉が提供されます。
短角牛の場合もあれば、ジャージー牛の場合もあり、それ以外の牛肉のケースもあるわけです。高級で高価な肉が最高のステーキ肉とは限りません。短角牛の場合、野原や山を自由に走り回り、良い意味で放任されているものを使用しているそうです。
脂身が極めて少なく、赤身が美味しいステーキを提供しており、特に熟成牛肉としてポテンシャルが高い部位を選んでいるとのこと。なんでも熟成すればよいわけではなく、徹底して「熟成でより美味しくなる牛肉」を選んでいるのですね。特に熟成肉にベストな部位としては、ランプとイチボが最適だとか。
このお肉、ステーキにソースをつけずそのまま食べても美味。…ですが一番のオススメは、シェフの自家製マスタード。食材の部分からしっかり作った完全オリジナルのマスタードで、正直、その美味しさのレベルは「瓶詰にして市販すれば大ブレイク間違いなし」と思えてしまうほど。ちなみに、ここで使われている調味料も、自家製。お料理に使う味噌まで作ってしまうこともあるそうです。
ステーキに添えられているシェフオリジナルの「無農薬の黒にんにくピューレ」も黒にんにくのコクと香ばしい香りが絶品。自家製マスタードと黒にんにくピューレ、最後の一口にどちらをつけて食べるか本当に悩んでしまいます。
コース料理が基本のお店なので、順番的にはステーキよりも「自然栽培野菜のテリーヌ」との出会いが先となります。コーネル種のセロリ、天然山うど、沖縄県産の丸おくら、ベビーコーンなどを滝野川大長ニンジンで包み、トマトのジュレで満たしたテリーヌです。
これがまたパーフェクトともいえる究極のテリーヌで、見た目が美しいのはもちろんのこと、期待を裏切らない、いや、期待以上に野菜の美味しさを教えてくれる逸品。
絶妙な硬度に仕上げられた野菜がひとつひとつ、シャクシャク、キュキュキュ、ホロホロと崩れていき、各自が持っている最大の旨味を楽しませてくれます。主役の野菜として目が行かないかもしれませんが、トマトのジュレの存在が素晴らしい事に気が付きます。
余計な味付けをしていないため、トマトの爽やかな酸味がアクセントとなって野菜の旨味と甘味を盛り上げるのです。
フォークで複数の野菜を刺して食べても美味しいのですが、ひとつひとつ、一種一種、じっくり単体で食べていくと、その野菜が持っている本来の旨味がわかって感動します。
なぜならば、このお店の野菜はなるべく交雑種を使わず、固定種・自然栽培野菜をメインに「その野菜が持っている本来の美味しさ」を生かした料理を出しているからなのです。
自然栽培野菜とは化学肥料や農薬を使用せず、さらに肥料も与えず野菜と土壌が持つ力のみで育った野菜。
肥料を過剰に与えて甘味や持ち味を強くする野菜が多いと言われていますが、このお店ではそれぞれの野菜が持つ「素の美味しさ」が堪能できます。
雲丹、新玉ねぎ、ほたてなどの食材をコンソメジュレで仕上げたバヴァロアは、まるでスイーツの如く甘美なテイスト。
千筋京水菜など複数の野菜を織り交ぜ、 自家製の醤(ひしお)ドレッシングで仕上げた自然栽培野菜サラダは食感に注目。
パリッと新鮮なのはもちろんですが、「シナッ!」としなる弾力を感じるのです。それはまだ、この野菜が生きていることを意味します。新鮮以上の新鮮がそこにあるのです。
そんな感動を体験したい人は、お店に行ってみてはいかがでしょうか。女性の一人客も多く、ご夫婦から女子同士まで、さまざまなお客が来店するのだとか。
これからの季節、トウモロコシ料理が堪能できる時期になるそうです。それもまた、体験したことがない美味しさに仕上げてくれるのでしょう。モダンジャズが流れる店内で、感動の料理が待っています。
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michill グルメ・おでかけ
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