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阿蘇の温泉地・黒川温泉にて、7月1日(木)~8月31日(火)の期間、風鈴と線香花火で日本の夏の文化を体験するイベント「黒川温泉 湯涼み」が開催される。新型コロナの影響により“日本の夏”を楽しむ機会が減っているなかでの、黒川温泉の新しい取り組みだ。
うだるほどの暑さのなか、温泉街にながれる川のせせらぎとかすかに聴こえる涼やかな風鈴の音色。温泉街を通る風の音が、温泉で火照った体を冷ましてくれる。
風鈴の歴史は奈良時代。風鈴の音が聞こえる範囲は聖域とされ、災いから守ってくれる魔除けとして使われていた。湯涼み期間は、温泉街にある旅館や商店の軒先、玄関に黒川特製の風鈴を飾り付ける。また、7月半ばには穴湯大杉跡に「黒川風鈴アーチ」が飾り付けられる。
“黒川風鈴”は、“鐘”は真鍮、“短冊”には山里の恵みでもある小国杉を活用したオリジナルの風鈴。昨今続いている自然災害から営みを守り、自然への感謝と鎮守の思いが込められている。その凛と響く涼やかな音色は、聴く人の心と温泉街一帯を浄化してくれるかのようだ。
また、夏の風物詩といえば花火も。8月20日(金)~29日(日)の期間には、温泉街丸鈴橋下の川縁にて一日4組限定で「本物の線香花火~日本の伝統“和火”に親しむ~」が開催される。
線香花火のほか、和火、洋火と約8~10種類の花火を体験できる。国産の線香花火は、火先を斜め上に向けてやさしく息を吹き掛けながら楽しむ。いままでとは違う線香花火を体験できそうだ。
なお宿泊者限定の体験となるため、加盟旅館へ宿泊予約を済ませた後に申し込みを。イベントの詳細は、黒川温泉の公式サイトにて。
ちりんちりんと涼やかで美しい音色を奏でる“黒川風鈴”、ぱちぱちと優しい火花で心落ち着かせる“線香花火”。今年の夏は、黒川温泉で日本の夏を楽しんでみては。
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