更新日:2023年3月6日 / 公開日:2023年3月6日
料理研究家・野菜ソムリエのsachiです。寒い時期ほど甘味を増して美味しくなり、葉も柔らかくなる野菜の一つにかぶがあります。今回は、寒い時期の甘いかぶをより甘く頂く調理法、かぶのステーキをご紹介します。
かぶは、春の七草では『すずな』とも呼ばれ、古来から栽培が推奨されていた野菜のひとつです。地方独特の品種も多く、大きさにより、大かぶ・中かぶ・小かぶに分類され、大かぶは漬物などの加工品としての利用が多く、青果では小かぶが一般的です。
最近では、青果で流通している小かぶは、赤・黄・紫など、カラフルな品種も人気があり、レストランのバーニャカウダをはじめ、サラダの彩に活用される事も多いですね。
購入する時は、球の形が丸く整い肌の色艶がよく、固く締まっていてひび割れていないもの、葉はピンと伸びて勢いがあり、鮮やかな緑色をしたもの、葉の付け根も緑色、細いひげ根が付いてるものを選ぶと良いです。
かぶは、根の部分と葉の部分で栄養素が全く異なり、根の部分は同じアブラナ科の大根と栄養素量とほとんど同じで、カリウムやビタミンC、消化を促進するジアスターゼが豊富です。
葉の部分は、体内でビタミンAとして働く色素のカロテンが豊富な緑黄色野菜です。ビタミンCや、お腹の調子を整える食物繊維も大量に含んでいます。
かぶはアクが少ないので、下茹での必要がなく、そのまま加熱調理できます。繊維が柔らかで淡白な味わいは、どんな料理にも万能ですが、火が通りやすいので、加熱し過ぎないように注意します。
保存する時は根の部分と葉の部分とに切り分けて、ビニール袋かラップに包んで、別々に野菜室で保存します。根は約1週間保存可能ですが、葉は萎びやすいので、1~2日で使い切るようにし、保存する場合は硬めに茹でて水気を切り、小分けに冷凍保存しておくと、青みが欲しい時に便利です。
今回ご紹介する『かぶのステーキ』は、かぶの甘さを味わえるよう、至ってシンプルに、岩塩・黒粒胡椒のみで味付けします。オリーブオイルで焼いて甘味を引き出したかぶは、舌の上でとろける美味しさです。
栄養豊富なかぶの葉も途中で一緒に加え、付け合わせとして活用しちゃいます!あっという間に作れて、メインのおかずとしても、食べ応えのある1品になります。
かぶ 1個
オリーブオイル 大さじ2杯
岩塩 少々
黒粒胡椒 少々
① かぶを根と葉の部分に切り分け、根の部分は縦の方向に並行に、4等分にカットします。
② 熱したフライパンにオリーブオイルをひいて①のかぶを入れ、中火で焼き色がつくまで焼き付けます。
③ 焼き色が付いたら裏返し、もう片面も焼き付けます。
④ ①の葉の部分も加え、フタをして弱火で2~3分蒸し焼きにします。フタを外し、仕上げに岩塩・黒粒胡椒をひきます。
⑤ お皿に盛り付けたら、完成です!
今回はかぶの甘味をダイレクトに味わえるよう、味付けはシンプルに岩塩・黒粒胡椒のみにしていますが、仕上げにバターと醤油を絡めても、美味しく頂けます。本来のうま味や甘味を活かすため、味付けは薄めに仕上げましょうね。
寒い今時期の美味しいかぶを、ぜひ、簡単で美味しい調理法で味わってみて下さいね!
この記事のライター
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