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近年は食の多様化が進んでいますが、やっぱりホッとするのはおいしいおだしの効いた和食ですよね。和食のおいしさを左右するベースとも言えるだしを、伝統的な方法で用意するとなるとけっこう大変なうえに時間も足りないですよね。そんな時は賢く「だしの素」を使いましょう。今回はだしの素の違いや選び方、活用レシピをご紹介します。今まで何となく選んで煮物やお味噌汁に使っていたという方必見!だしの素の知識がいっそう深まりますよ!
一般的に粉末だしとは、厳密に言うと"だし風調味料"のことで、主な原料は塩分、化学調味料、たんぱく加水分解物や酵母エキスなどです。
製造工程で熱を加えないので、だし本来の豊かな風味が残ったままになっています。
似た商品で「顆粒だし」がありますが、こちらは粉末だしを固めて加工したもの。粉末タイプに比べて吸湿しにくくサラサラとしたテクスチャーが特徴です。
粉末だしの最も大きなメリットは、だしをとる工程が省けることです。これにより料理の手間が大幅に省け、手軽で簡単に、そして手早くだしの効いたおいしい料理を作ることができます。
粉末だしは複数種類のだしがバランス良く配合されているものが多いため、あれこれ自分でブレンドする必要がありません。
使用目安の表示に従って調味すれば、誰でも簡単に味が決まります。
長期保存ができることも、粉末だしの特徴です。
使いたい時に使いたい分だけ取り出せるので、だし汁をとったものの使い切れず余ってしまった…なんてことも防げます。
和食の基本、だしにはさまざまな種類があります。その特徴をよく理解し組み合わせることで、素材の旨味を活かしながらおいしさの相乗効果を得ることができます。
ここでは代表的なだしの種類と特徴をご紹介します。
鰹節からとっただしで、旨味と芳醇な香りを持ちます。
最初にとっただしを「一番だし」、一番だしをとったあとにさらにとっただしを「二番だし」と呼び、その代表的な旨味成分はイノシン酸です。
乾燥させた昆布からとっただしで、旨味成分であるグルタミン酸が豊富に含まれています。
あっさりとした上品な味わいで、素材の味を引き立てる役割を果たします。
煮干しは別名いりことも呼ばれ、乾燥させたカタクチイワシを原料とするだしです。
魚介系の旨味が凝縮されており、鰹だしよりも濃厚で強い香りが特徴。
内臓部分に苦味を感じるため、だしをとる前に取り除くなどの工夫が必要です。
干し椎茸からとるだしで、風味が強く、だし汁が茶色くなります。
冷水でじっくり時間をかけて干し椎茸を戻すことで、旨味成分のグアニル酸を引き出すことができます。
ひと口にだしの素と言っても、実はさまざまなタイプがあります。
粉末タイプ、顆粒タイプ、無化調タイプ、塩分無配合タイプなどがあるので、作りたいお料理に合わせて使い分けるのが◎
パッケージも使い切りの小袋タイプやジャータイプがあり、料理の頻度や家族構成によって使いやすい方を選ぶのがおすすめです。
たくさんありすぎてどれを選べばいいかわからない…という人におすすめなのがこちらの粉末だし。
商品名:うまみの黄金比率でつくった万能だし
価格:398円(税抜)
内容量:4g×18本
鰹節、煮干し、鯖節、昆布、椎茸の5種類の国産風味原料を使用し、本格的な美味しさを再現できる万能だし。
手軽に使える粉末スティックタイプなので、必要な分だけサッと溶かして使うことができます。
風味を損なわない粉末タイプなので、風味と旨味がより引き立ち、本物のだしに近い味わいを楽しめますよ。
「うまみの黄金比率でつくった万能だし」を、王道の汁ものでじっくり美味しさを堪能する料理と、だしの旨みの余韻を楽しむ炒め物、甘しょっぱさがクセになるスイーツに使用してみました。香りと風味はもちろん、サラッとしていてとても使いやすい粉末だしです。
材料(2人分)
赤黄パプリカ
ズッキーニ
茄子
おくら
各適量(全部で計量カップ1強くらい)
A万能だし1袋
Aオリーブオイル小さじ1〜2
しょう油小さじ2と1/2
水300ml
ご飯200g
Bしょう油小さじ2
Bみりん小さじ1
作り方(調理時間:約20分)
① 野菜は、全て6〜7mmの角切り、または輪切りにする。
② 野菜をボウルに入れ、Aを加えて和える。
③ ご飯はおにぎりにし、熱したフライパンでこんがりするまで両面を焼く。(必要なら油をひいてください。)
④ Bを混ぜて、③に塗り、片面10秒ずつほど焼いて、器に入れておく。
⑤ 同じフライパンに②を入れ、中弱火で1分ほど炒める。
⑥ 水としょう油を入れ、ひと煮たちさせて、⑤にかけたら出来上がり。
お好みで三つ葉やネギなどの薬味を添えると香りが増します。
冷やして食べるのも、おすすめです。
材料(2人分)
鶏もも肉 1枚(340~350g)
アボカド 1個
万能だし 2袋
Aしょうが汁 小さじ1
A塩 少々
A片栗粉 小さじ2
A酒 大さじ1
B酢 小さじ1/2~1
B黒こしょう 少々
オリーブオイル ひと回し
作り方(調理時間:約20分)
① 鶏もも肉は、筋と余分な脂を取り除き、5~6等分に切ったらボウルに入れる。
② 万能だし1袋とAを入れて混ぜ、5分ほどそのまま置く。
③ 置いている間に、アボカドを8等分のくし切りにする。
④ 熱したフライパンに、オリーブオイルをひき、②を皮目から入れる。中弱火でこんがりするまで焼く。
(鶏もも肉の厚さ2/3の高さくらいまで白っぽくなったら裏返す目安です。)
⑤ 裏返したら、中まで火が通るまで焼き、アボカドと万能だし1袋、Bを入れ、さっと和えたら出来上がり。
(酢を少し入れると、さっぱりします。酸味はほとんど残りません。)
材料(直径7cmフラット型タルト4個分)
市販クッキータルトカップ 4個
A全卵 1個
A牛乳 180ml
A砂糖 大さじ2と小さじ1
Aコーンスターチ 大さじ1
Aしょう油 小さじ1
A万能だし 1/2袋(小さじ1/2、2gくらい)
B白玉粉 50g
B砂糖 小さじ1
B水 40~50ml
C万能だし 1/2袋(小さじ1/2、2gくらい)
C砂糖 大さじ1と小さじ1/2
Cしょう油 小さじ1
Cコーンスターチ 小さじ2
C水 50ml
蒸しかぼちゃ 30g(可食部、冷凍かぼちゃの場合、1カット分くらいです)
生クリーム 適量(ホイップ済)
作り方(調理時間約30分・冷やす時間は除く)
【みたらしカスタードクリームを作る】
① 耐熱ボウルにAを入れ、泡だて器で混ぜる。
② 電子レンジ600Wで1分半加熱し、一旦取り出して混ぜる。
③ 再び電子レンジで30秒加熱し、取り出して混ぜる。これを2回繰り替えす。
(緩い場合は、10秒ずつ追加をして、様子を見て下さい。冷えると固くなります。)
④ 粗熱を取って、冷蔵庫で冷やす。
【白玉団子を作る】
⑤ ボウルにBを入れ、手でひとかたまりになるよう混ぜる。
(水分が足りない場合は、少しずつ水を足します。)
⑥ 1/3ほど別にし、蒸しかぼちゃを潰して混ぜる。
⑦ 6~7gまたはお好みの大きさに丸め、茹でたら、冷水に取り、ザルまたは皿に取り出しておく。
【みたらしのタレを作る】
⑧ 耐熱容器にCを入れ、電子レンジで40秒ほど加熱したら、一旦取り出して混ぜる。
⑨ 再び30秒ほど加熱し、混ぜて粗熱を取っておく。
【仕上げる】
⑩ タルトカップに④を入れ、その上に生クリームを絞り、⑦を適量乗せる。⑨を適量かけて、出来上がり。
※白玉団子とみたらしのタレは少し多くできます。そのままみたらし団子で召し上がるか、他にご利用ください。
私たちの食卓に欠かすことができないだしの素。今まで何となくメーカーやパッケージで選んでいた方も、特徴や違いについて理解を深められたのではないでしょうか。
使い方次第で、主食にも、おかずにも、スイーツにも使えてしまうなんて本当に便利!
ご紹介したレシピは本当においしいので、一度試してみてほしいです。
今回のレシピで使用した粉末だしは、ウエルシアのプライベートブランドの商品。生活雑貨や衛生用品のイメージが強いウエルシアですが、実は健康なからだづくりを目指した食品の開発も行っているんですよ。ウエルシアの店舗でしか手に入らないので、ウエルシアでお買い物の際にぜひチェックしてみてください。
茂木奈央美/ナチュラルフード・コーディネーター
海外生活を経て、インドアグリーンスタイリストに。現在は、「日常と非日常を楽しむ食事」をテーマにナチュラルフード・コーディネーター、環境アレルギーアドバイザーとしてレシピ作成、カフェメニューのプロデュース、スタイリング、セミナー等を中心に活動中。自身が撮る写真が評価され、ニューヨークやロンドンで展示の経歴あり。料理を通して、毎日の生活シーンを心豊かに暮らせるヒントとレシピをお届け。
STAFF
Photo&Writing: 茂木奈央美 /Edit:michill編集部
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