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アクアパッツァは、もともと漁師さんが船の上で作ったと言われるメニュー。豪華に見えて、実は簡単なんです。魚はさばかなくてもOK!尾頭付きがなければ、切り身のお魚でも構いません。道具はフライパンひとつで大丈夫。お魚料理、初心者さんにこそおすすめしたい、失敗知らずなメニューです。〆の絶品リゾットもぜひ!
アクアパッツァって、美味しいですよねー。魚の旨味が、これでもか!と滲み出たスープは、何よりの御馳走で…。思わず「鯛さん、漁師さん、ありがとう!」と叫びたくなるくらい(笑)。
お魚の美味しさを余すところなく味わい尽くすには、一番のメニューではないかと思います。
我が家のアクアパッツァは、野菜がたっぷり。アクアパッツァとしては、ちょっと邪道かも知れませんが、スープを吸ったジャガイモと玉ねぎが御馳走で…。いつの間にやら、こんなレシピとなりました。
さらに、このスープで作るリゾットが悶絶級。これを味わずに終わってしまっては、魚に申し訳がたたないってもんです(笑)。ぜひ作ってみてくださいね。
購入する時に「煮魚にするので、お腹を開いてください」と言えば、アクアパッツァに使える形にバッチリ下処理をしてくださいます。あとは何も難しいことはないので安心してくださいね。
頭や骨から滲み出る旨味が、とにかく最高なので、あれば、ぜひ尾頭付きのお魚で挑戦してみてください。でも、なければ、切り身のお魚でも構いません。その際は、作り方は③から。切り身に塩をして10分ほど置き、水気をしっかり拭いて作ってみてください。
・鯛(白身の魚。メバル、タラ、イサキ、カサゴなど何でもOK!)…1尾
・塩…適量
・玉ねぎ…1個
・ミニトマト…10個
・じゃがいも…小2個
・ニンニク…1片
・ケイパー…大さじ1
・オリーブ…5粒
・オリーブ油…大さじ2
・白ワイン…大さじ3
・水…1と1/2カップ(様子をみて足してください)
① 鯛は、ウロコと内臓などを取っておきます。鮮魚店でやってもらえばラクチンです!
② 鯛を流水でよく洗います。汚れや、ぬめり、ウロコの取り残しがあると、臭みのもととなります。ヒレやお腹のまわり、お腹の中も隅々まで丁寧に洗いましょう。ペーパータオルで水気をよく拭き取ります。
③ 鯛の表と裏、お腹の中にも、たっぷりめに塩をふり、30分以上置きます。出てきた水気は、臭みのもとです。ペーパータオルでしっかりと拭き取りましょう。
④ 野菜を切ります。玉ねぎは1cm厚さのくし切り、ジャガイモ、ニンニクは、2mm厚さの薄切りにします。ミニトマトはヘタをとっておきます。
⑤ 冷たいフライパンに、ニンニクとオリーブ油を入れ、火にかけます。ニンニクの良い香りがしてきたら、ニンニクが焦げないように、一旦、取り出しておきます。③の鯛を、盛り付けた時に裏となる面から焼いていきます。スプーンでオリーブ油をかけながら、皮目がパリッとするまでよく焼きます。そっと裏返し、裏面も同じように焼きます。
⑥ 両面に美味しそうな焼き色がついたら、鯛の上に⑤で取り出したニンニクをのせます。ここに白ワインを注ぎ、アルコールを飛ばします。さらに水を入れて沸騰させます。
⑦ 鯛のまわりに、玉ねぎ、ジャガイモ、ミニトマト、オリーブ、ケイパーを並べ入れます。スプーンでスープを鯛にかけながら煮ていきます。
⑧ 途中、水分が足りなければ、水を足し、鯛と野菜に火が入るまで煮ます。味をみて、塩で味を整えます。最後に全体にオリーブ油(分量外)をまわしかけてできあがり!
さあ、いよいよ今回のメインイベント。アクアパッツァの残ったスープでリゾットを作ります。
このリゾットがおいしくて、おいしくて。これ、味わわずにフライパンを洗ってしまったら、バチがあたるってもんです(笑)。その日に食べきらなくても、作り方の②までやっておいて、翌日に作っても構いません。
・米…1合
・玉ねぎ…1/4個
・オリーブ油…大さじ1
・白ワイン…大さじ1
・水…適量
・塩…適量
・イタリアンパセリ…1枝
・パルミジャーノレッジャーノ…適量
・黒こしょう…少々
① 玉ねぎをみじん切りにします。
② アクアパッツァを食べ終わったフライパンに、水(分量外)を少量加えて軽く沸かします。ヘラで、フライパンに残った魚のエキスをスープの中に余さずこそげとります。このスープをザルで濾し、骨があれば取り除いておきます。身はリゾットに使うので、よけておきます。
③ フライパンをきれいに洗ってふき、オリーブ油を熱します。弱火で①の玉ねぎを透明になるまで炒めます。お米を洗わずに加えます。
④ お米に油がまわり、少し透き通ってくるまで炒めます。⑤ ②のスープに水を足して、600mlのスープにし、小鍋であたためておきます。⑥ ④に⑤のスープの1/3量を入れて、ざっと混ぜ、水分がなくなってくるまで、ヘラで時々混ぜながら弱火で加熱します。水分がなくなったら、さらに1/3量を入れ、同様に。残り1/3量のスープと②でよけておいた魚の身を入れ、同様に加熱します。
水分がなくなってきたら、いよいよ完成。味をみて、塩で味を整えます。
⑦ お皿に盛り、パルミジャーノ・レッジャーノをたっぷり削りかけます。オリーブ油(分量外)をまわしかけ、黒こしょうを挽き、イタリアンパセリを飾って、召し上がれ!
いかがでしたか?アクアパッツァ、案外、簡単だったでしょう?
お魚屋さんで、目がキラキラ輝くピカピカのお魚に出会ったら、ぜひ作ってみてください。今回は大きな鯛で作りましたが、小ぶりなお魚を何種類か組み合わせても美味しいですよ!そして、リゾットも、お忘れなくです!ぜひ!
この記事のライター
広島の器と道具の店「LOUTO」店主/フリーランスエディター
田中雪絵
6035
地元福岡にて編集部に勤務後、フリーランスのエディターとして活動。2008年に器と道具の店「LOUTO」を主人の実家のある広島に開店。自身が実際に使い、惚れ込んだ器や道具を、使い手の実感を込めて紹介する。また月に一度、企画展や作家の個展も開催。何よりの楽しみは、毎日の料理と晩酌!
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