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「地獄パワーにふれる、異国情緒の宿」をテーマとした、長崎県にある星野リゾートの温泉旅館「界 雲仙」に、俳優でフォトグラファーの染谷ノエルが訪問。そこでの体験を2回にわたってレポートします。2回目の今回は、地獄のエネルギーを全身で受け取ることのできる「雲仙地獄パワーウォーク」や、ご当地楽「活版印刷体験」など、「界 雲仙」でしか味わえない体験のご紹介です。
2日目の朝は「現代湯治体操」から始まります。雲仙地獄に棲む鬼になったつもりで、タオルを使って大きく体を動かします。途中掛け声を出したりして、楽しみながらストレッチ。体のいろいろなところが伸びて気持ちいい!
公式サイトをチェック >現代湯治体操でしっかりと目覚めたあとは、徒歩で2〜3分のところにある雲仙地獄を1周する「雲仙地獄パワーウォーク」へ。深い呼吸を意識しながら、普段よりも1.5倍の歩幅でパワーウォーキング。
専用の洋服を着用して、首にタオルをかけ、長い棒を持って歩きます。こんなにも近くでボコボコと地獄の湧き出る音を聞いたり見たりできるところは滅多にありません。
途中でストレッチやエクササイズも。ストレッチは棒を使って深呼吸をしながら筋肉を伸ばします。エクササイズは棒を前へ突き出し、「ヤァ!」と大きな声で叫ぶと、すっかり気分は鬼。
階段を四股の形で降りたりなど、なかなか難しい動きもあるのですが、大自然の中で体を動かして気分爽快です。
ぐるりとコースを1周したら、噴出活動を休止しているのに地熱は残っている「旧八万地獄」へ。地面を触ると熱く、 大地のエネルギーを感じながら、最後のストレッチと深呼吸を行います。
雲仙地獄は猫の聖地でもあり、歩いていると至る所に猫がいます。地面が温かいのでたくさん猫が寄ってくるのだそう。
「界 雲仙」のある島原地方の郷土料理「具雑煮」がいただけるご当地朝食。
島原地方の雑煮は具だくさんで、山の幸、海の幸がいっぱい盛り込まれていて、豊かな島原の産物を集大成したようなもの。いろいろな食材から出てきた旨みを味わえます。
デザートには、温泉の蒸気で蒸した人参のジャム入りヨーグルトを。朝からたくさん体を動かしたので、とっても美味しくあっという間に完食です。
界ブランドの楽しみといえば、ご当地の文化を体験できる「ご当地楽」。「界 雲仙」のご当地楽は、凹凸の魅力を感じる「活版印刷体験」です。
活版印刷は「活字」と呼ばれる鉛でできた文字を1つずつ拾い組み合わせ、ハンコの原理で凸面にインキをのせて刷る印刷技術です。16世紀にヨーロッパから運び込まれた技術ですが、日本における活版印刷の歴史は、長崎から始まっています。
活版印刷の歴史を学んだあとはハガキ作りに挑戦。入れたい文字や柄を選んで、活版印刷機の前へ。自分でハンドルをぎゅーっと降ろします。下まで降ろしてから手を離した時の、カララララン!と鳴る音が印象的。
完成品は独特の味わいを醸し出していて、なんだか愛着が湧きます。なかなかできない体験です。
ロビーの真ん中には圧倒的な存在感を放っている「和」「華」「蘭」をイメージした3つのライトがあります。日本の着物柄、中国の広州柄(中国格子)、オランダのチューリップと風車の柄。ロビーにいるだけで、異国情緒が味わえます。
大きな窓の外には地獄だけではなく池もあり、静かに動く水面をソファに座ってのんびりと眺めるのもおすすめです。
ロビーと繋がっているトラベルライブラリーも、異国情緒を感じられる空間。雲仙ゆかりの本などが並びます。ブックスタンドに使われている石は、雲仙地獄をイメージ。
壁を彩っているのは、青い反物「島原木綿」。写真の右側が従来より使われていた柄で、左側が令和になってからデザインされた新しい柄なのだそう。
赤いソファが重厚感を演出していて、思わずソファに座って休憩してみたり、職人たちの技術をじっくり眺めたり、本を手に取ってみたりしたくなるスペースです。
お土産に選んだのは、ルームキーに付いていたものに似ているステンドグラスのキーホルダー。カラフルで可愛らしく女性に人気なのだそう。
ステンドグラスを使ったアイテムは、他に一輪挿しやヘアゴムなどもあります。タバコ風の箱に入ったお茶商品「長崎チャバコ」やカステラなど、長崎を感じるお土産もたくさん。
「界 雲仙」にいると、力強い自然のパワーを感じます。その力強さに圧倒されるのではなく、共存することができるということを、リラックスしながら、心のままに感じることができました。
まさに、“天国にいながら地獄のパワーにふれられる”場所です。地獄を目の前にして温泉に入るという貴重な体験ができたり、「客室付き露天風呂」という露天風呂を楽しむための部屋があったりなど、温泉好きにとっては至福の空間ではないでしょうか。
大浴場や客室付き露天風呂、そして豪華な夕食を紹介した記事は【星野リゾート】地獄?!にいるけど気分は天国♡「界 雲仙」でチェックしてみてくださいね♪
<住所>〒854-0621 長崎県雲仙市小浜町雲仙321
<TEL>050-3134-8092(9:30〜18:00)
<駐車場>あり(屋外・無料)
<車>長崎自動車道「諫早IC」から約60分
<電車・バス>JR九州「諫早駅」から路線バスにて約90分、「雲仙」バス停から徒歩で約1分
※この記事は2023年3月の取材内容に基づき執筆されています。時期により、イベントや食事などの内容が変更になっている可能性があります。詳細は「界 雲仙」にお問い合わせください。
星野リゾートの温泉旅館「界」をチェック >染谷ノエル(Noel Someya) / 俳優・フォトグラファー
東京都出身。演劇を学ぶため中学卒業後に単身渡英し、ノーサンプトンのBosworth Independent Collegeなどに通う。4年半後に帰国、上智大学にて英文学を専攻。在学中より劇団、東京ジャンクZに所属、舞台俳優のキャリアは15年目を迎える(2023年時点)。写真は留学中、"Photography"の授業がきっかけで本格的に取り組むようになった。旅や日常をドラマチックに切り取る表現を得意とし、雑誌やWEBメディアなどでの作品掲載多数。 撮影、執筆、被写体の三役をこなすキャリアを活かし、取材、連載などでも活躍する。
Twitter: @noel_engeki
Instagram: @noelle.s12
STAFF
Photo&Writing:Noel Someya
Edit:michill編集部
この記事のライター
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