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春の訪れを感じさせるのこ季節に食べられる、北欧スウェーデンの特別なお菓子「セムラ」のレシピです。スパイシーなカルダモンを混ぜ込んだ少し甘いパンにアーモンドのフィリングを詰めて、ふんわりと泡立てたホイップクリームをたっぷりのせたお菓子です。この時期のスウェーデンに欠かせない、国民的なお菓子をぜひお試しください。
セムラ(Semla)とは、北欧の国で食べられている伝統的なお菓子のこと。スウェーデンのセムラは、カルダモンを練り込んだブリオッシュ生地のパンをくり抜いた中に、アーモンドクリームとホイップクリームが詰められています。その昔、イースター前の45日間は断食をする習慣があったため、断食前に脂肪分高いものを食べて備える、という意味があります。
スウェーデンではちょうどこの時期に、国中のカフェでそのお店オリジナルのセムラが並び、風物詩となっています。大人から子供まで大人気のスイーツで、あのIKEAのカフェでも食べることができる隠れた名品なんですよ。セムラを食べることで長い冬が終わり、春の訪れを感じることができる、そんな国民的スイーツです。
【パン生地】
強力粉 125g
薄力粉 125g
グラニュー糖 50g
塩 2g
カルダモン(ホール) 2粒
(※ホールのカルダモンがなければ、パウダー 小さじ 1/4で代用可です)
インスタントドライイースト 5g
卵 1個
牛乳 100ml
無塩バター 50g
【アーモンドフィリング】
アーモンドパウダー 100g
グラニュー糖 80g
牛乳 大さじ2(30ml)
【ホイップクリーム】
生クリーム 120ml
・カルダモンのさやから黒い粒を取り出して、すり鉢で粉状になるまで潰します。
・卵、牛乳、バターは常温に戻しておきます。
・オーブンは焼く10分前に190度に予熱しておきます。
【パン生地】
① ボウル薄力粉と強力粉、グラニュー糖、塩、カルダモンを入れてさっと混ぜます。
② インスタントドライイーストを加えて混ぜます。
③ 溶き卵と牛乳を加えてゴムベラで混ぜ合わせます。
④ ひとまとまりになったら、バターを少しづつ加えます。
⑤ 打ち粉をした台の上に生地を取り出します。生地が手につかず、ツヤが出る状態になるまでよく捏ねます。水分と油脂が多い生地なので最初は少しべたつきますが、だんだんまとまってきます。もし生地がいつまでもベタつく場合は、さらに小麦粉を加えて捏ね続けます。
⑥ 生地の表面を張らせて、大きめのボウルに入れます。ラップをかけ、部屋の暖かい場所やオーブンの発酵機能を使い、1時間ほど生地を発酵させます。生地が2倍くらいになればOKです。
⑦ 生地を8等分して、ひとつひとつ手で丸めて表面を張らせます。
⑧ シルパンまたはオーブンシートを敷いた天板の上に生地をあいだをあけて並べ、ラップをフワッと生地の上にかけます。もう一度温かい場所で1.5倍になるくらいまで発酵させます。
⑨ 焼く前に艶出しのために溶き卵(分量外)を表面に塗ります。
⑩ 予熱した190度のオーブンで10分程度、表面にこんがりと焼き色がつくまで焼きます。
【アーモンドフィリング】
① アーモンドパウダーをフライパンで軽く炒ります。
② ボウルに炒ったアーモンドパウダー、グラニュー糖、牛乳を加えてペースト状になるまで混ぜ合わせます。
【ホイップクリーム】
① 生クリームをツノが立つまで泡立てます。
【組み立て】
① パンの上部を切り落とし、パンの中央を丸くくり抜きます。(くり抜いたパンはアーモンドフィリングに混ぜておきます。)
② くり抜いた部分にアーモンドフィリングを入れて、生クリームを絞り出します。
③ 切り落としたパンで蓋をして粉砂糖(分量外)をふりかけてできあがりです。
パンに混ぜ込まれている、北欧でよく使われるというカルダモンが爽やかで特徴的な味わいです。春が近づくイースターの季節にぜひ試してみて下さい!
この記事のライター
Chicca Food
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パティシエ、イタリアソムリエ協会認定ソムリエです。イタリア ローマ・フィレンツェ 、フランス ボルドーを経て現在パリ在住。フランスやイタリアのお菓子を中心に、チョコレートやフルーツを使ったお菓子や焼き菓子、お惣菜のレシピを紹介します。
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