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[大久保麻梨子、台湾5年生]台湾セレブはアイメイク命!? 初レッドカーペット ~國父紀念館~

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※前回のお話は「AV女優でレッドカーペットへ!? ~台北・中山ブライダル通り~」でどうぞ

こんなに高いハイヒール、履いて歩けるんだろうか……。
私の目の前には、カカトの高さが15cm以上あろうかというハイヒールがずらりと並んでいる。

台湾生活も2年目に入った頃、テレビドラマに初出演して栄えあるテレビ賞「金鐘獎」の助演女優賞にノミネートされた私。人生で1度も歩いたことがないレッドカーペットに向けて、ドレスやら靴やらを調達するために台北市中山の通称ブライダル通りにあるお店を訪れていた。

あれこれ試着した挙句、ロングドレスはオリジナルのものを仕立ててもらうことに決定。お次は靴探しだ。
ところが、スタイリストさんが見繕ってくれた靴は、どれもヒールが高い……。
台湾に来てからというもの、もっぱらペタンコ靴を愛用していたこともあり、女子力が高すぎる靴にたじたじ。
ただでさえ慣れないロングドレスを着て、こんな高いヒールの靴で歩くなんて……。コケないだろうかと心配するばかり。
とにかく、事前に歩く練習だけはしっかりしておこうと、こっそりと心に誓った。

その後、アクセサリーも決めて、最後に浮上したのがメイク問題。
実は、台湾の芸能界で何度かお仕事をさせてもらっていても、慣れないことがあった。
メイクの仕上がりが、しっかりはっきりくっきりしすぎなのだ。

街中で見かける台湾女子はナチュラルメイクの子が大多数。なのに雑誌やテレビに登場する人たちは、アイメイクが濃く、色づかいも鮮やか。日本のナチュラルメイクとは、かなり隔たりを感じる。
代表的な例が、つけまつげ台湾セレブのメイクにはコレが欠かせないのである。

今回はレッドカーペットを歩くわけだから、もちろんナチュラルメイクすぎてもアンバランス。
だけど、私はもともとはっきりとした男顔。あの一列につながったつけまつげを付けると、生まれつきの顔の派手さがかなり増す気がして苦手なのだ。

このハレの日に向けて、マネージャーが気を利かせて手配してくれたのは、台湾では名が通った一流メイクさん。だがあいにく、私は彼女と一度も一緒に仕事をしたことがない。
そこで念のためのリハーサルを兼ねて、授賞式の前に開かれたテレビ局主催のおめでとう会でもメイクをお願いしてみた。

すると、やはり当然のように、つけまつげを取り付けられそうに。
「実は苦手なんです……」
正直に伝えると、つけまつげ無しのメイクに同意してくれた。

「でも授賞式ではロングドレスを着るわけだし、夜に遠くから写真を撮られることも考えると、ほどよく濃いめにはしたほうがいいよ」
そのアドバイスには素直に従い、それではまつげ以外のメイクは全部お任せします、と委ねることにした。

 

さて、いよいよ「金鐘獎」の受賞式当日がやってきた。
予定通り、私のメイクには、つけまつげは不使用。上下の自まつげにたっぷりとボリュームマスカラを塗り、アイラインもきりりと太めに引き、アイメイクをばっちりと仕上げる。
もともと凛々しい太眉も、さらにしっかりと描かれていた。

いつも超ナチュラルメイクですごしていることもあり、どんどん塗り重ねられていくメイクに内心ハラハラドキドキ。
しかし、そこはさすが経験豊富な有名メイクさん。
ロングドレスに着替えて、髪をアップにセットすると、やりすぎに思えたお化粧が不思議としっくり馴染んだのだ。

後日、この日の写真を見た日本人の友だちは「まさに台湾の女優さんって感じ」という感想を口にしていたので、やっぱり台湾セレブ流の濃いメイクに仕上がっていたのかもしれない。
しかしそこは、郷に入っては郷に従え。台湾のハレ舞台に立つのだから、お化粧も台湾流に合わせるのが礼儀だろう。私には大満足の仕上がりだった。

このようにして、とうとうレッドカーペットへ。
練習の成果か、コケることもなく歩き終えて着席。隣には、私と同じく助演女優賞にノミネートされた女優さんたちが座っている。
誰もが、台湾では名が知れたベテラン女優さんたち。彼女たちと横一列に並べるなんて……それだけで、もう胸がいっぱい。
まだレッドカーペットを歩いて席に着いただけだが、すでに私はこの授賞式をやりきった気分でいた。

その日、「金鐘獎」の式典ではノミネートを受けた5名の中から最優秀者1名が発表される流れだった。
式が進み、とうとう最優秀助演女優賞の受賞者が発表されることに。

「最優秀助演女優賞は……大久保麻梨子さん!

……?

どうやら自分の名前が呼ばれたようだが、まったく予想していなかった展開に理解が追いつかない。周りの人に促されるまま、とりあえず舞台へと上がり、ずっしりと重いトロフィーを握らされる。
頭が真っ白なままスポットライトを浴びて、マイクの前に立った。何も言葉が出てこないけど、何か話さないと……。

気が動転していた受賞の挨拶で、私が真っ先に口にしたのは感謝の言葉だった。移住したばかりの台湾で私を見つけてくれた監督やプロデューサー、テレビ局の人たちにお礼を伝える。
そしてスピーチの最後に、自然とこぼれ落ちたのが「我真的很愛台湾」(台湾が大好きです)というフレーズ。
大好きな土地で、ローカルの人に認められて賞を贈ってもらえるなんて。私はこの上ない幸せ者だと、しみじみと喜びをかみしめた。

そんな「金鐘獎」授賞式が行われたのは、台湾の渋谷・原宿と呼ばれる流行発信地・東区からほど近い場所にある國立國父紀念館
台湾の革命の父とも呼ばれる孫文さんを記念した建物で、本館の中には彼の功績をたたえる記念展示室や図書館もある。さらに「金鐘獎」の式典会場だった大ホールでは、舞台やコンサートが行われることも。

歴史に名を残す孫文さんとは比べものにならないものの、私もこれで台湾芸能史に名を残すことができたのかもしれない……。

※treasures編集部 注:文中でご紹介した「金鐘獎」授賞式での大久保麻梨子さんの様子はカメラマン・萩庭桂太さんのHPにも掲載されています。
萩庭桂太オフィシャルサイトページ「萩庭桂太 YOUR EYES ONLY」もあわせてご覧ください!

【麻梨子的台湾案内⑧ 國立國父紀念館】

國父紀念館に足を運ぶなら衛兵交代は見逃せません! 大きな孫文像の前に微動だにせず立っている兵隊さんが、毎日朝9時から17時まで1時間おきに交代。そのキビキビとした動きは一見の価値あり。無料で誰でも観られるので、東区やすぐそばの松山文創園での買い物帰りなどに立ち寄るのにぴったりの場所です。(麻梨子)

<アクセス方法>
住所:信義區仁愛路4段505號
アクセス:MRT板南線 國父紀念館駅 下車すぐ

【Profile】
大久保麻梨子(おおくぼ まりこ)

20160816-0084
1984年9月7日、長崎県生まれ。
2003年に「Sea Story Audition 2003 マリンちゃんを探せ!!」で初代グランプリを獲得し、芸能界デビュー。グラビアアイドルとして活躍する。2008年、女優業をスタート。CMやドラマ、映画で活躍するのと同時に、写真集を計9冊出版。
2011年、台湾に移住。中国語を学びながら、台湾の芸能界でタレント・女優として活動開始。2013年、日本人として初めて、台湾最大規模のテレビアワード「第48回金鐘獎」テレビ映画部門 最優秀助演女優賞に輝く。2016年TV連続ドラマ「幸福不二家」では主演を務めた。現在は次作ドラマの「四月望雨」を絶賛収録中。

目標は女優として幅広い役に挑戦することと、台湾アンバサダーとして日本と台湾の橋渡しをすること。

Text 大久保麻梨子

*次回は5/21(日)掲載予定です。
※文章・画像の無断転載はご遠慮ください

大久保麻梨子 公式Instagramアカウント→
@marilog0907

MANAGEMENT : CHEERS MANAGEMENT CO.,LTD.
AGENT : 

 

 


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