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2023年の夏から冬にかけて行われた編集部・諏訪さんのダイエット3カ月チャレンジの結果を見て、編集部内ではちょっとしたマシンピラティス・ブームに。運動が苦手で、何をやっても続かなかった人たちも半年以上継続し、体に変化を感じています。子どもの頃から運動大嫌いな私も、諏訪さんの取材に同行したことがトリガーとなり、極端な運動不足を解消すべく近所にできたスタジオに入会。現在も、ゆるりとですが続いています。
負傷兵のリハビリ目的で考案されたマシンピラティス。体がかたくても、筋力がなくても、運動オンチでも、リフォーマーという器具が動きの補助をしてくれるので、正しい姿勢でトレーニングができるのがいいところ。
汗をかくって気持ちいい、体を動かすと元気になると、運動に目覚めた我々。「家でも復習できたらいいのに」と、欲が出てきました。しかし、リフォーマーを家に置くのは物理的にも金銭的にも難しい。
マットピラティスをすればいいのでは?という声が聞こえてきそうですが、自重(自分の重さ)を使って行うため、体をコントロールするのが難しいんです。
何かいい手はないか……と探していたところ、Instagramでヒットしました! 早速、お家でできるマシンピラティスを発信している人にコンタクトをとり、取材が実現。
24歳という若さながら、その経験値に驚かされました。
Instagramで発信している、おうちピラティス。しなやかな動きにみとれてしまいます。
発信者のeveさんは4歳から器械体操をはじめ、数々の大会で優勝し強化選手にも選ばれる実力の持ち主。しかし、中学生のときにケガをしてしまい、別の道を歩むことに。
体を動かすことは好きで高校生のときには経歴を生かし、知人のフィットネスジムでインストラクターとして働くように。
ピラティスとの出会いは、大学生になってから。
「器械体操をやっていたときから、反り腰からくる腰痛、肩の脱臼に悩まされてきました。このまま痛みとともに生きていかないといけないのは、つらい。体の使い方を見直したいと、ピラティスを始めることにしました。体のことは知っていると思っていたのですが、骨盤の位置や肋骨の開きなどを意識できるようになり、左右のバランスを調整しながら体を動かすことで、痛みが軽減してきたんです。ジムにも通って筋トレはしていましたが、ピラティスをすることで、骨まわりの筋肉強化ができ、脱臼もしなくなり、関節の痛みも緩和されたんです。これは、驚きでした。もともと体の調子がいい、悪いに対して敏感でしたが、より意識して体と向き合えるようになりました」
高校生のときからジムで幅広い世代のグループレッスンの指導を行ってきたeveさん。シニアを担当することも。
「私自身まだ若いですし、ずっと体を動かしてきたので、これならできるだろうと思うレベルが高かったのかもしれません。普通にできると思って教えたことが、半分の人はできませんでした。
筋力が弱くなっているシニアには、小さな動きでもあまり使っていない筋肉を動かすことをメインに指導することが大切だと気づいたんです。簡単な動きでも『できる』と成功体験になると、『また次もやりたい』というやる気がわいてくるんですよね。すると、少し難しいチャレンジ的な動きも『やってみよう』と思える。
70代のストレッチクラスで、前屈ができない方がいらっしゃいました。でも、毎日続けることで柔軟性が出て、できるようになったんです。年齢は関係ないんだと、改めて実感できたできごとでした。70代、80代になっても、体を動かせば変われる。ほかのクラスでこの話をするとみなさん『励みになります』とおっしゃって、よりやる気になってくれます。
ちなみに、40~50代の方たちは、足裏が使えるようになって長時間歩いても疲れなくなった、姿勢がよくなり身長が伸びた気がするという実感があるようです。腰痛や側弯も少しずつ改善できるので、痛みから解放されるという人も多いですね」
マシンなしでできるお家ピラティスを発信しているInstagramのフォロワー数は21万5千人! これだけの人が、マシンピラティスや家でできるピラティスに興味があるんですよね。
「パーソナルレッスンは月1~2回しか受けられない人が多く、家で復習できませんか?という声をよく聞いていました。生徒さんは女性なので、出産後は子育てで忙しくスタジオには通えないという方もいます。
せっかく体の軸が整うようになってきたのに、継続できないと戻ってしまう。それは、もったいないことですよね。だから、忙しくても家でできる方法はないかと考えはじめました。
マットピラティスもありますが、マシンよりも負荷がかかり強度が高い動きになるので、リフォーマーに慣れている人にとっては、難しいと感じてしまいます。リフォーマーのバネやストラップがあることで負荷が調整できますし、可動域も広がります。
全く同じことはできないけれど、同じようにできないか……と試行錯誤を重ね、バネやストラップの代わりに、ゴムチューブ(セラバンド)やタオル、ストレッチポールを使うことにしたんです。どれも、手に入りやすいものですし、既に持っている方もいますよね」
はい、家に眠っている人が多いと思います(笑)。まずは、タオルを使ってやってみたのですが、適度に滑って動きやすかったです。
「マシンピラティスをやっている人なら、動きの感覚がわかると思います。もちろん、やったことのない人にとっても、面白そうと興味を持ってもらえるきっかけになったら、うれしいですね」
タオルやゴムチューブはどんなものを使えばいいですか?
「タオルは、足がのる幅があればOKです。フェイスタオルを3つ折りにするとちょうどいいと思います。
ゴムチューブは、輪になっているものではなく1本の長い状態が使いやすいです。2mあれば十分。強度は中強度を1本持っていると色々な動きに対応できます。ストレッチポールがなければ、フォームローラーでもいいですし、バスタオルを筒状に巻いてもいいですよ」
次回からは、お家でできるマシンピラティスを紹介します。
まずはフェイスタオルを用意してお待ちください!
▶▶おうちでマシンピラティス第一弾は、11日日曜日 13時配信予定!お楽しみに
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プロフィール
Eve
4歳から器械体操をはじめ、U-12全国体操競技選手権大会 種目別平均台優勝、関西ジュニア体操競技選手権大会 個人総合優勝など、数多くの大会で素晴らしい成績を残してきた。ケガにより器械体操の選手としての道は諦め、パーソナルトレーナーに。高校生のときからジムで指導。2021年にPHIピラティス資格を取得。現在、大阪での対面レッスンと、オンラインでのパーソナルレッスンを行っている。
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この記事のライター
OTONA SALONE|オトナサローネ
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