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<5歳女児の事故>元気に帰宅したはずの娘「多量の血」で服が濡れていた…原因は?【親が知りたい子供の危険】

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目次

外に出かけるのが気持ちいい季節。新学期を迎え、自転車を新しく買ったご家庭も多いのではないでしょうか。自転車に乗れるようになると行動範囲が広がりますね。安全のため、ヘルメットを被っている子も多いですが、実は他にも注意したいことがあります。それは意外にも「サドル」なのです。

身近なものが子供の安全を脅かすことがあります。しかし、前もって知っておくだけで防げる事故もあります。今回は「子供用自転車」で起こった事故事例をお伝えします。

夕方、母親と妹の3人で外出して起きた「自転車のサドル」の事故

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※写真はイメージです

ある9月の日の夕方のこと。Aさん(5歳9ヶ月・女児)が母親と妹(4歳)と自転車に乗って外出している中で事故が起きました。

帰宅後、股間を痛がり始める

16時ごろ、補助輪なしの自転車に乗ったAさんを先頭に、その後を妹が、最後尾に母がそれぞれの自転車に乗って続きます。妹は補助輪付きの自転車に乗っているので、どうしてもAさんより遅れてしまいます。その妹を途中何度か停車しては待ちながら移動しつつ、何かにぶつかったり段差に落ちたりということもなく、1時間ほどで3人は帰宅しました。

元気に家に戻ってきたAさん。普段通りに見えますが、帰宅後にトイレでおしっこをすると、股間が少し痛いことを訴え始めます。

眠ってしまった娘、服は多量の血で濡れていた

すぐにお風呂に入らせ、入浴後に母親がAさんが痛がる部分を確認しても、少しだけ血が出ているものの、見た目には大きな変化はありません。痛みのために嫌がるので、どこからの出血なのか確かめられないまま、Aさんはソファで横になって寝てしまいます。

22時ごろになって、家族がAさんを寝室に運んであげようとすると、着ていた服が多量の血液で濡れていることに気づいたのです。

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※写真はイメージです

子供の交通事故、62.8%が「自転車乗車中」

家族は驚いて救急車を呼びます。病院に着いたAさんには、外陰部に2cmほどの裂けてできた傷(裂傷)が確認されました。全身麻酔で傷口を縫い、3日間の入院ののち外来での経過観察が行われることとなりました。

事故を引き起こした「サドルの構造と高さ」

実は、以前から自転車に乗った後に「股間が痛い」と訴えることがあったとのことで、この事故が起こる前からいくつかの要因が存在していました。

まず、乗っていた自転車は外国製で、サドルは周囲が硬いプラスチックで覆われ、さらに前の部分は幅が狭くなり、少し出っ張っているなど、前傾姿勢で乗るとAさんが怪我をした外陰部に集中して強く圧迫されやすい構造でした。

そして、サドルの高さについて。サドルは自転車の一番低い位置になっていましたが、Aさんが自転車に乗ると、停車中は足の先が地面に少しつく程度だったのです。

子供の自転車事故は圧倒的に多い

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※写真はイメージです

これからどんどん成長していく子どものものを選ぶ際、親はどうしても少しでも長く使える「大きめのもの」にメリットを感じがちです。しかし、特に子供の安全に関わる自転車などに関しては、体の大きさに合わないものを選ぶことで、怪我を伴う事故につながることがあります。

警視庁が発表した「子供の交通人身事故の発生状況」のデータでは、自転車乗用中が62.8%を占めました(歩行中は36.9%)[* 2]。自転車の事故は決して珍しいことではないことがわかりますね。

子供が安心して自転車に乗るためにも、交通ルールを守ることはもちろん、自転車用のヘルメットは正しく装着できているか、子供の手の大きさでブレーキをきちんと握れるか、などに加え「サドルの構造や高さ」についても今一度確認してみてください。

(文・構成:マイナビ子育て編集部/監修:春日武史 先生)

この記事は、日本小児科学会の「Injury Alert(傷害速報)」を元に作成しています。

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この記事の監修ドクター 春日 武史(かすが たけし) 先生 練馬光が丘病院 総合救急診療科 集中治療部門。日本麻酔科学会専門医、日本心臓血管麻酔学会専門医、JB-POT(日本周術期経食道心エコー試験)認定、advanced PTEeXAM(米国周術期経食道心エコー試験)認定、J-RACE(日本区域麻酔検定試験)認定、SHD心エコー図認証医

参考文献[*1] 日本小児科学会 Injury Alert(傷害速報)「No.015 自転車のサドルによる外陰部外傷」[*2] 警視庁「子供の交通人身事故発生状況(令和4年上半期)」

この記事は、医療健康情報を含むコンテンツを公開前の段階で専門医がオンライン上で確認する「メディコレWEB」の認証を受けています


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この記事のライター

マイナビウーマン子育て

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