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空気のない宇宙に、宇宙服なしで飛び出だしたらどうなるでしょうか?実は私たちの予想もしない結果が……。
『学校では教えてくれない ヤバい科学図鑑』(SBクリエイティブ)より、不思議で興味深い話題をお届けします。
今回のテーマは『もしも生身で宇宙に放り出されたら?』……どうなっちゃうの!?
※画像はイメージです
地上では重力でものが地面に向かって引っ張られるため、私たちが地上にいると、その上にあるたくさんの空気が体を押しつぶそうとしてきます。この圧力を気圧と呼びますが、私たちの体は同じだけの圧力で空気を押し返しているのでつぶれることはありません。この気圧は高いところに行くほど小さくなっていき、宇宙ではほとんどなくなってしまいます。
「私たちの体は押しつぶそうとする空気の圧力に対抗しているんだ」
生身で宇宙にいくと体内の水や空気が膨れて爆発してしまうと想像するかもしれません。実は気圧ゼロ(真空)でも、水はほとんど膨れません。ただし、体液にとけていた空気が気泡を作り、減圧症(肺などからの出血など)を起こします。体内の気泡は膨脹しますが、人間の皮膚は丈夫であり、体全体が大きく膨れてしまうようなことはないのです。
「人体の60%を占める水はほとんど膨れないから、こんなふうに膨脹して爆発はしないわ」
宇宙は約マイナス270℃という超低温です。こんなに寒くては人間は一瞬で凍ってしまいそうですが、実はそうはなりません。例えば、冬に私たちが寒いと感じるのは、冷たい空気が私たちの体を冷やすからです。しかし宇宙にはその空気がないため、いくら温度が低くても、私たちの体を冷やすものがありません。そのため、超低温の宇宙でも、すぐには凍え死なないのです。
「空気がないと-270℃でも寒さを感じないぜ」
実は、人間が宇宙に放り出だされると、およそ90秒で窒息死ししてしまいます。肺の空気が膨らんでどんどん宇宙に出ていってしまい、呼吸ができなくなるからです。息を止めればよいと思うかもしれませんが、宇宙では息を止められません。とても強い圧力で空気が飛び出していくので、口や鼻を押さえても、耳などの他の穴から空気が出ていってしまうのです。もちろん吸うこともできません。
「宇宙には空気がないから息を吸うことすらできないのよ」
空気がない真空状態では脳に酸素を送り続けることができないので、10秒ほどで気絶してしまいます。1965年、NASAの宇宙センターで人が入っていた機械から間違えて空気を抜いてしまったことがありました。彼は12~15秒で意識を失いましたが、すぐに空気を戻してもらい助かりました。この事故でわかるように、宇宙に生身で出ていくのは、とんでもなく危ないことなのです。
「真空では人は10秒ほどで気絶してしまうことがわかっているぜ」
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宇宙、生物、物質や現象、世界の不思議な場所……。世の中にあふれる「ちょっとコワくて不思議な話」を科学的に解説!登録者数51万人のYouTuber『るーいのゆっくり科学』が、新しいトピックを加え子ども向けになって登場!「もしも月がなかったら?」といった空想的なお話から、「50年以上燃え続ける巨大な穴の正体は?」など、実際にあるコワい場所の話まで科学で紐解きます。
この記事のライター
マイナビウーマン子育て
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