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リクルートが、2026年9月に首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県)在住の20歳以上の男女を対象に実施した「SUUMO住み続けたい街ランキング2026」を発表。隔年で実施される調査の4回目となる今回は、テーマ別ランキングが新設され、「子育てしやすい街ランキング」が初公開されました。この記事では、「子育てしやすい街(駅)」で千葉県1位となった千葉市の「海浜幕張」に注目していきます。
「幕張メッセ」や「ZOZOマリンスタジアム」、大規模なショッピングモールもあり、メディアでの露出が多い海浜幕張。「遊びに出かける街」のイメージが強いですが、調査したところ、暮らす街としての満足度・評価も非常に高い街でした。街の魅力や子育て環境など、気になる取り組みを見ていきましょう。

近未来的な巨大建築が目を引く幕張メッセ大通り(写真/PIXTA)
「職・住・学・遊」の複合機能が集積。ファミリー層が流入する成長都市「子育てしやすい街ランキング」は、街の魅力を探る45項目のうち子育て・教育に関連する7項目をピックアップし、住民による各項目の評価点を基にランキングしたものです。

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」記者発表資料
今回「子育てしやすい街(駅)ランキング」で千葉県1位に輝いた海浜幕張は、「幕張新都心」※として計画的に開発された近未来型のニュータウンです。1986年のJR京葉線の開業を皮切りに、国際コンベンション施設「幕張メッセ」やオフィスビル、商業施設、住宅地区を次々と整備。住宅地区は約30年前の1995年に打瀬住宅地区の「幕張ベイタウン」で最初の街びらきが行われ、その後も周辺一帯で開発が継続しました。2019年からは隣接する若葉住宅地区の「幕張ベイパーク」でタワーマンションの分譲が開始。多くのファミリーが住む街として今も成長を続けています。
※「幕張新都心」とは、千葉県千葉市美浜区と習志野市にまたがる総面積522.2haの計画都市の名称で、「海浜幕張」はその幕張新都心の中心的な駅・エリアを指す名称

(SUUMO編集部作成)
海浜幕張駅周辺は、オフィスビルやコンベンション施設のある「ビジネスエリア(業務研究地区)、ホテルや商業施設が集まる「タウンセンター地区」、教育施設や研修施設が立地する「文教地区」、ほかに「公園緑地地区」「住宅地区」「拡大地区」の6つに区分し計画的に整備。就業者・居住者・就学者及び新都心への来訪者を合わせると2020年時点で日々約23万人の人々が活動する街になっています。

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」記者発表資料
東京都心よりも住宅コストを抑えて広い家が探せるこの30年で多くのマンションが継続的に供給されてきた海浜幕張では、中古マンションの選択肢も豊富。東京都心よりも予算を抑え、かつ広い住戸面積の物件を手に入れやすいエリアでもあります。首都圏でファミリーに人気の湾岸エリアと住宅相場を比較しても、その差は歴然。
実際、ライフステージの変化で部屋が手狭になったことや家賃の高騰により、東京の湾岸エリアから環境の似た海浜幕張への住み替えを行った人も。「東京都は児童手当の上乗せ給付があるなど子育て支援が手厚いものの、マンション価格が高く、金銭給付のメリットが吹き飛んでしまう。いろいろシミュレーションした結果、海浜幕張のほうが住み心地、子育てのコスパが良いと判断した」という声も聞かれました。

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」記者発表資料
都心への路線選択肢が複数。バスや車も使いやすい住宅コストを抑えた子育てファミリーの住み替え先としても注目される「海浜幕張」ですが、こうしたニーズの背景には、都内への通勤・通学のしやすさがあります。

海浜幕張駅からの所要時間条件:平日8:00~8:30の間に出発する
ダイヤの中で有料特急を除く最短の分数(「駅探」調べ)
沿線・駅の一部を省略して表記
出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」記者発表資料
JR京葉線利用で東京駅までは最短約30分。JR武蔵野線の乗り入れもあります。JR京葉線上りは日中時間帯の当駅始発電車が。JR武蔵野線直通の上り電車は朝の通勤時間帯にも当駅始発電車があり、座って通勤・通学も可能。
さらに、海浜幕張は東関東自動車道や京葉道路などの高速道路インターチェンジも至近で、車を使った移動がしやすい環境です。中でもバスの利便性が高く、東京駅・銀座駅方面を往復する高速路線バスは、幕張ベイパーク・ベイタウン内のバス停での乗り降りも可能。羽田空港や成田空港行きの高速リムジンバスは駅や主要ホテル、幕張ベイタウンからも利用でき、出張や旅行に便利です。

海浜幕張駅では2025年3月に駅東側に「公園改札」を新設。2026年3月14日からは営業開始時間が午前7時から午前4時45分に繰り上げられ、駅を利用する住宅地区に住む人の利便性が向上した(撮影/SUUMO編集部)
帰宅途中の買い物に週末のまとめ買い。使い分けができる買い物施設海浜幕張は業務、商業、教育、レジャーなど、暮らしに必要なあらゆる機能が街の中だけで完結するよう整っています。
日常の食材の購入なら、駅至近の「ワイズマート ペリエ海浜幕張」や「イオン海浜幕張店」。駅から離れた住宅地区にも「リンコス ベイタウン店」「イオンスタイル幕張ベイパーク」などがあり、仕事帰りの買い物や週末のまとめ買いなどライフスタイルによって使い分けが可能です。
さらに、海浜幕張駅と隣の新駅幕張豊砂駅の間には広大な面積の「イオンモール幕張新都心」、や会員制の「コストコホールセール幕張倉庫店」も。「イオンモール幕張新都心」は買い物や食事のほか、映画や各種アミューズメント施設がそろうエンタメ空間。館内には幼児向けの習い事教室も多く、子どもが習い事をしている間に親は買い物を済ませておくといった使い方もされています。

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」記者発表資料
2つの個性が隣り合う、美しく「歩きたくなる住宅街」では、ここからは街の魅力項目のランキングに沿って海浜幕張の街の特徴を見ていきましょう。まず魅力項目1位となったのが「整備された美しい住宅街」です。

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」
海浜幕張は駅を挟んで主に北側・西側に巨大なオフィスビルや商業施設などが配置される一方、東側は緑豊かな公園を挟み、駅周辺の喧騒とは一線を画した2つの異なる住宅街が広がります。
中層のマンションを中心とした「幕張ベイタウン」は電柱のない広い空と、道に沿うように建物を並べた美しい街並みが特徴。住宅地としては日本で初めて「グッドデザイン賞(アーバンデザイン賞)」を受賞しており、ドラマやCMなどのロケ地としても数多く起用されています。

幕張ベイタウンは街路に沿って四方を取り囲むように建物を建て、内側に中庭を設けた街区設計が特徴(画像提供/幕張ベイタウン自治会連合会)
一方の「幕張ベイパーク」は、高層のタワーマンションが複数林立するまったく趣の異なる街。こちらもベイタウン同様、街路の電線地中化が進み、広々とした歩行空間が広がっています。「全米で最も住みたい街」などと評されるアメリカ・オレゴン州の都市「ポートランド」のまちづくりを手本とした回遊しやすいつくりになっています。マンションの足元に商業施設やパブリックスペースを散りばめることで、歩くたびに景色や発見があるウォーカブルな街づくりを目指しています。

2025年9月時点での「幕張ベイパーク」街区完成予想CG。2027年10月下旬竣工予定の「幕張ベイパーク ブルームテラスタワー」をもって、街区で予定されている6棟すべてが完成。総戸数約4800戸、約1万人規模の街となる(画像提供/三井不動産レジデンシャル)
大手チェーンから独立系まで網羅!海浜幕張の「ウォーカブル×多彩な食」の魅力海浜幕張は飲食店の選択肢が多いことも魅力です。駅周辺の商業施設には大手資本系のチェーン店がそろっているので、ランチや家事を休みたい日の夕食も選びやすい環境。少し特別な日はホテルのレストランを利用するなど、街の外に出なくてもシーンや用途に応じたさまざまな飲食店を選ぶことができます。また、新興のマンション街には独立系の地ビール醸造所(ブルワリー)やこだわりの自家焙煎コーヒーショップなど、ローカルカルチャーを彩る個性的な飲食店・専門店の存在も。ウォーカブルな街並みの中に多様な食の選択肢があることが住民の食の満足度を高めることにつながっています。

「MAKUHARI NEIGHBORHOOD DOCK」にはクラフトマンシップを大切にした飲食店が集う。千葉市初のクラフトビール醸造所「MAKUHARI BREWERY」(左上)、全国のイベントで大人気のフードトラックRUBBER TRAMPのピザレストラン「PIZZA&JUiCE RUBBER stand」(右上)、自家製パイとひきたてコーヒースタンド「PIE&COFFEE mamenakano」(左下)、ワイン×肉料理が楽しめるイタリアン「CAPITANO」(右下)(写真提供/MAKUHARI NEIGHBORHOOD DOCK事務局)

若葉3丁目公園に面した「MAKUHARI NEIGHBORHOOD DOCK」は、単なる飲食施設としてだけでなく地域のコミュニティ拠点としても機能。店内からテラス席まで一体感のある開放的なデザインは、ベビーカー利用の赤ちゃん連れやペット連れにも利用しやすい(写真提供/MAKUHARI NEIGHBORHOOD DOCK事務局)
子育て世代が注目。幼少期から大学まで、選択肢が広がる海浜幕張の教育環境そして、子育て関連項目として注目したいのが、街の魅力2位の「教育環境の充実」。海浜幕張の教育環境を語る上で欠かせない文教地区の存在があります。
ここには、全国屈指の進学校である渋谷教育学園幕張中学校・高等学校(渋幕)をはじめ、昭和学院秀英中学校・高等学校、県立幕張総合高等学校などの教育機関が1つのエリアに集結。
渋幕のように帰国子女の受け入れに積極的な学校や、幕張インターナショナルスクールもあり、幼少期からグローバルな学びの環境を与えたい家庭にとって理想的な選択肢がそろっています。

(SUUMO編集部調べ)
先駆的な校舎設計で子どもの学びの場を柔軟に広げる海浜幕張は地域の公立小学校にも特徴があります。幕張ベイタウンの3つの公立小学校は、いずれも教室と廊下の仕切りがないオープン形式を採用。多様な居場所が流動的に配置され、子どもの自発的な活動や交流を生む校舎設計として開校当初から全国の注目を集めてきました。
そして2026年4月には、幕張ベイパークに隣接する若葉住宅地区に「幕張若葉小学校」が開校。幕張ベイタウンの3校のノウハウを活かしつつ、学習内容や状況に応じて空間を変化させられるセミオープン形式の校舎設計としています。
ちなみに2028年4月には同じ若葉住宅地区で、昭和学院秀英小学校・幼稚園の幼小一貫校の開校も予定されています。公立校から私立校まで教育の幅広い選択肢がある海浜幕張。地域の教育に対する関心も高いことを反映し、駅周辺の商業ビルや住宅地区には大手中学受験塾から、幼児教室、英語教室、スポーツ系の習い事まで多種多彩。子どもたちが高いモチベーションで切磋琢磨できる環境が自然に醸成されています。

タワーマンション建設で人口が増加する若葉住宅地区に新設された「幕張若葉小学校」。教室の広さはゆとりある72平米。通路を兼ねたオープンスペースを一体として扱い、児童数や授業内容に合わせて柔軟に形を変えることができるセミオープン形式を採用(画像提供/千葉市教育委員会事務局)
新スポット誕生予定も。多彩な公園が育む、海浜幕張の「遊びと学び」子どもの学びを支える環境として、街の魅力6位の「公園の充実」も欠かせないポイントです。海浜幕張は街全体が広大な「幕張海浜公園」を中心に設計されており、芝生広場、日本庭園(見浜園)、幕張の浜など、景観や役割の異なるA~Gの7つブロックが、緑の歩道や道路を挟んで連なっています。これらの公園は、音楽フェスや花火大会などの大型イベントの会場になるほか、地域住民の憩いの場となっています。
駅南口に近い幕張海浜公園Bブロック「にぎわいの広場およびその周辺区域」においては、現在再整備の計画が進行中。イベントやマルシェを開催する「アクティブエリア」、BBQや野外活動のできる「コミュニティエリア」、ステージイベントを開催する「ステージエリア」のほか、カフェ、ショップなどを整備し、2028年春にオープンする予定です。
さらに幕張ベイパークに近い幕張海浜公園Aブロックでは収容人数2万人規模の新アリーナ建設計画も。現在千葉市中央区の千葉ポートアリーナを本拠地とするプロバスケットボールチーム「アルティーリ千葉」のホームとなる予定で、2030年の開業を目指しています。

幕張海浜公園「にぎわいの広場およびその周辺区域」の再整備イメージ。既存の公園インフラを更新するとともに、新たな集客施設を設けることで居住者・来街者の回遊と交流を促す(画像提供/千葉市都市局公園緑地部緑政課)

住宅地区の中にも公園や緑地が数多く点在。街全体に風や光の通り道をつくり、自然の潤いや開放感を感じさせる(写真提供/幕張ベイタウン自治会連合会)


幕張ベイパークのマンション群の中心にある若葉3丁目公園。年に数回開催されるマルシェには、新鮮な野菜・果物、地域の加工食品、クラフト作品が多数。つくり手のストーリーや個性が感じられる店が集まる。毎回多くのキッチンカーが出店する住民人気の公園イベント(写真提供/MAKUHARI NEIGHBORHOOD DOCK事務局)
子どもも大人も街のファンに。プロスポーツの応援から育つシビックプライド住民が街とどのようにかかわっているかを聞いた調査では、「街のプロスポーツの観戦や応援活動」が1位でした。
千葉県内では、野球やサッカー、バスケットボールなどのプロチームが拠点を置いていることもあり、現役選手による学校や地域イベントの訪問、子どもたちを試合観戦に招待するといった交流が盛んです。中でも海浜幕張は、「幕張メッセ」や「ZOZOマリンスタジアム」、「高円宮記念JFA夢フィールド」といったスポーツやイベントを楽しむインフラが整っているため、施設を活用した催しや子ども向けのスポーツ教室も盛んです。周辺の商業施設ではパブリックビューイングが開催されるなど、大人も子どももスポーツを楽しみ、また、観戦や応援による地域への愛着=シビックプライドを育むことにつながっています。

出典:リクルート「SUUMO住み続けたい街ランキング2026 首都圏版」

高円宮記念 JFA夢フィールド。サッカー日本代表チームの公開練習が実施される際には見学も可能。敷地内には一般利用が可能な温浴施設も(左)。千葉ロッテマリーンズの本拠地「ZOZOマリンスタジアム」は幕張豊砂駅に近い幕張メッセ駐車場の敷地への移転・新設構想があり、2030年代前半の開業を目指して検討が進んでいる(右)(写真/いずれもPIXTA)

(SUUMO編集部調べ)
住民が主役の「街育て」。エリアマネジメント組織が創る新しいコミュニティ「職・住・学・遊」の充実に加え、海浜幕張が「子育てしやすい街」として高く評価される背景には、住民自らが街の価値を高める「街育て」の文化が根付いていることがあります。
現在、開発の最前線にある幕張ベイパークでは、住民・店舗・デベロッパーが一体となった「一般社団法人幕張ベイパークエリアマネジメント(略称:B-Pam)」が街づくりの中心を担っています。B-Pamの最大の特徴は、住民の約7割という加入率に支えられた、「住民主体」の活動にあります。

B-Pamは住民と店舗・企業が共に街を育てていくための運営コミュニティ。一般的な街ではバラバラに存在する「自治会」と「商店会」機能を、最初から一つのエリアマネジメント組織の中にドッキングすることで、住民と店舗・企業が街の活性化に向けて手を組みやすい仕組みとなっている(画像提供/幕張ベイパークエリアマネジメント事務局)
例えば、新しいマンションの入居年には「ウェルカムパーティー」としてドローンショーを実施したり、夏の恒例行事「ベイパーク・スプラッシュ」では、クラウドファンディングで資金を集めて巨大なスライダープールを設置したりと、その活動は極めてダイナミックです。
水遊びイベントには期間中に延べ約2000人の子どもたちが訪れますが、特筆すべきは運営体制です。SNSを通じて自発的に集まった約100名の住民ボランティアが、LINEグループで連携しながら設営や運営を行います。


夏の恒例イベント「ベイパーク・スプラッシュ」(左上)。過去にはシャボン玉師による幻想的なナイトバブルショーも開催(右上)。住民と街の店舗・施設が協力し、楽しみながら街の防災力を高める「防災大運動会」(左下)。新しい住民を歓迎する「幕張ベイパーク ウェルカムパーティー」で披露されたドローンショー(右下)(画像提供/幕張ベイパークエリアマネジメント事務局)

2025年に始まった「ベイパーク盆踊り」では、AIで作曲した「幕張ベイパーク音頭」を住民投票で選び、振り付けを行うといった新しい試みも行われた(写真提供/幕張ベイパークエリアマネジメント事務局)
住民が「やりたい」と手を挙げた活動に対し、B-Pamが資金や場所を提供する支援制度により、ペットイベントや料理教室などのサークル活動も自発的に生まれています。
B-Pam代表理事の立川創平さんは、この活動の意義を次のように語ります。 「マンション中心のこの街では、公園を『みんなの庭』としてシェアして遊ぶ発想を大切にしています。イベントを通じて『顔の見える関係』を築くことは、子どもの成長に大切な思い出をつくるだけでなく、災害時の安全確保やマナー向上、ひいては街の資産価値を維持することにも繋がると考えています」
30年の歴史が紡ぐ「帰ってきたくなる街」。成熟した住民自治の力一方、1995年の街びらきから成熟期を迎えている幕張ベイタウンは、住民主体の豊かな自治文化が息づくエリアです。各街区の単位自治会を束ねる「幕張ベイタウン自治会連合会」では、防犯や防災などの対策、住民同士の交流を深める大小さまざまなイベントを企画・運営しています。


メインストリートである「美浜プロムナード」など、街の歩行者用空間を使って行われる、ベイタウンまつり。大道芸人によるストリートパフォーマンスも人気。芝生の公園にはたくさんの屋台や模擬店が並ぶ(画像提供/幕張ベイタウン自治会連合会)
ここでは、かつてこの街で育った「うたせっ子」たちが大人になり、理想の子育て環境として再びこの街を選んで戻ってくる「ホームカミング」の動きも見られます。
2025年には、街の30周年を記念した特別企画「うたせっ子大同窓会」が開催されました。イベントの実行委員・幕張ベイタウン在住のUさんは、街への愛着と同窓会の意義について次のように振り返ります。「打瀬地区の小学校は、教室と廊下の仕切りがなく、校舎自体も地域に開かれた開放的なつくりが特徴です。そんな環境でのびのびと主体性を育みながら過ごした経験は、打瀬で育った子どもたちの財産です。同窓会は、私のように一度進学や就職などで街を離れ、結婚や子育てをきっかけに再び戻ってきたという人、今は違う街に住んでいる人など、さまざまな立場の人が参加してくれました。あらためて街の良さや、それぞれが抱いている街への思い・愛着を知るいい機会になりました。ぜひまた40周年企画で大同窓会を開催したいと思います」

打瀬地区の小学校、中学校に通学経験のある人を対象にした「うたせっ子大同窓会」(画像提供/幕張ベイタウン自治会連合会)
新旧の街が手を取り合い、未来の「ふるさと」を共に育むこうした2つの住宅街をゆるやかにつないでいるのが、グリーンスローモビリティ※の「ベイ太くん」です。主に地域住民から募ったボランティアドライバーによって運営されるこの電動カートは、高齢者の外出支援としてはもちろん、ドライバーから街のおすすめスポットを案内してもらいながら巡る「街探検」や買い物など、子育て世代が互いの街を行き来する身近な移動手段になっています。
ゆっくりと街を走るカートは、乗客とドライバー、あるいは道行く人との間に自然な挨拶や会話を生み出し、新旧2つの街が緩やかに混ざり合う風景をつくり出します。
※時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用した移動サービス。環境負荷が少なく、狭い路地の通行も可能。開放的な構造から運転手と乗客、歩道を歩く人とも交流が生まれやすい。環境省と国土交通省の連携事業で、現在全国の多くの市区町村で、実証運行を経て本格運行へ移行している

2022年からの実証調査を経て、2026年5月のベイタウンまつりから本格運行へ移行。幕張ベイタウン・ベイパークを循環し、誰でも無料で利用できる(写真提供/幕張ベイタウン自治会連合会)
そして、こうした日常の何気ない触れ合いは、地域行事の場ではより強い協力関係へと発展しています。
隣接する2つの街は「打瀬中学校」という共通の学区域となるため、学校行事や地域活動を通じて日頃から交流があります。そのため街の活動でも、盆踊り用のやぐらや、餅つきの臼・杵の貸し借り、また、防災訓練での連携や、イベントの際は人手を貸すといった交流も少しずつ広がっているといいます。
ベイタウンが築いてきた「住民自治の精神」を、ベイパークのエリアマネジメントという新しい仕組みが受け継ぎ、さらに発展させていく。2つの街が互いに刺激し合い、手を取り合って「シビックプライド」を育んでいく姿こそが、海浜幕張が「子育てしやすい街」として支持される最大の理由と言えそうです。
●取材協力
一般社団法人 幕張ベイパークエリアマネジメント(B-Pam)
幕張ベイタウン自治会連合会
prove LiFE.LLC(合同会社プルーブライフ)
千葉市教育委員会事務局
千葉市都市局公園緑地部
三井不動産レジデンシャルサービス
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