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長年の夢を叶えてくれた宝物のような作品。
1991年宝塚歌劇団へ首席入団し、2006年に星組男役トップスターに就任。
2008年「スカーレット・ピンパーネル」が第34回菊田一夫演劇賞演劇大賞を受賞。
2009年に宝塚歌劇団を退団。以降、舞台、TVなどで幅広く活躍中。
2016年に上演され、大好評を博したミュージカル「スカーレット・ピンパーネル」の待望の再演が決定! 安蘭けいさんは、前回に続きヒロインのマルグリット役を演じる。安蘭さんと言えば、2008年に「スカーレット・ピンパーネル」が宝塚歌劇団星組によって日本で初演された際、主役のパーシー役を演じたことでも知られる。世界で初めてパーシーとマルグリットを演じた女優として、大きな話題となった。
「宝塚歌劇団・安蘭けいの代表作と言われるようになった作品ですし、ブロードウェイ・ミュージカルをやってみたいという長年の夢が叶った作品でもあります。私にとっては宝物のような作品です」
イギリス貴族のパーシーと、その妻・マルグリットの両方を演じた安蘭さん。役作りへのこだわりや、再演に向けたプランを聞いた。
「宝塚時代は男役をやることが当たり前だったので、女性から男性目線に置き換えるという作業をしなくても、すんなり男性を演じることができたんです。逆にたまに女役をやるときに、同じ女性なのにストレートに感情が乗らないこともあって。そこがすごく難しかった。宝塚を退団した後も苦労した覚えがありますが、最近はスムーズにできるようになりました。2016年にマルグリットを演じてみて思ったのは、私が宝塚時代に演じたパーシーはマルグリットのことを全然理解できていなかったなって。マルグリット役だった遠野あすかちゃんに会ったとき、「あのときは冷たいパーシーでごめんね」って謝ったくらいです。
今回は再演ですしスタートラインが前回とは違うので、マルグリットの役作りをもっと深めていきたいですね。1度作り上げている役だからこそ、さらに細かいところに目が届くと思います。立ち回りがあったりと体力的にハードな作品なので、早く再演しないと私たちの年齢と体力がついていけなくなるよって、パーシー役の(石丸)幹二さんと冗談でよく話していました(笑)。そういう意味でも一日でも早く再演したいと思っていたし、初演で見ていただけなかった方にも早く見てほしかったので、このタイミングで再演が決まって嬉しかったです」
世界のヒットメーカー、フランク・ワイルドホーンが手がける楽曲もみどころのひとつ。安蘭さんが感じるフランク氏の曲の魅力とは。
「この作品の曲に関しては、最後マックスの状態で終わるような歌い上げるタイプの楽曲が多くて。本当に体力勝負ですし、歌う側にとってはハードルが高いというか、非常に難しいです。でも、キャッチーで耳に残るものばかりで、とても感情が乗りやすい。自然と口ずさめたり、記憶に残るメロディが素晴らしいですね。コスチュームも豪華で見応えがありますし、一人の人を愛し続けること、信じ続けることの難しさなども描かれています。女性が共感できる部分がたくさんあるので、ぜひ注目してください」
宝塚歌劇団退団後も、数々の話題作に出演してきた安蘭さん。仕事へのスタンスも変わったという。
「お客様に楽しんでもらいたいという気持ちは常にありますが、そればかりでは自己満足で終わってしまう怖さもある。そのバランスが課題であり、いつも葛藤しているような感じです。今思えば、宝塚時代は劇団の看板を背負っているという責任感やプレッシャーを無意識に感じていたのかも。それはそれですごく楽しい世界だったけど、今は役を演じることを以前にも増して楽しめるようになってきたと思います」
脚本・作詞/ナン・ナイトン
作曲/フランク・ワイルドホーン
出演/石丸幹二、安蘭けい 他
公演/11月20日(月)〜12月5日(火)
会場/TBS赤坂ACTシアター
公式サイト/http://www.umegei.com/the-scarlet-pimpernel/
この記事のライター
Poco'ce
19082
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