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俳優の竹野内豊(55)と西川美和監督(52)がこのほど、スポーツ報知のインタビューに応じ、映画「わたしの知らない子どもたち」(16日公開)の撮影エピソードや、二階堂ふみ(32)とのダブル主演で主人公・琴子を演じた小八重葵美(こやえ・あみ、13)について語った。
1945年、終戦直後の東京で戦争孤児の少女・琴子が身を守るため、短髪にして少年として生きる物語。戦争孤児の正確な人数は不明で、20万人以上と予想する研究者もいる。竹野内は撮影前、西川監督が執筆した脚本を読み、「戦争を生き抜いた子どもたちのエネルギーはすごい。ほかにも知らないことばかりで驚く描写ばかり」と衝撃を受けた。
前作「すばらしき世界」(2021年)の製作過程で戦争孤児の存在を知った西川監督は「孤児の証言を読むと、生きることに、こなれている。サバイバル能力は高いけど、暴力組織だったり社会のアウトサイダーしか受け皿にならなかった。子どもが、子どもでいられなくなる状況だったんだと思います」。最新の映像技術で焼け野原となった街並みや闇市などを再現。その片隅で子どもたちが必死に生きる様子を丁寧に描いた。
竹野内が演じたのは琴子の父で音楽家の孝一役。軍国教育が奨励された時代背景があり「我が子への愛情が深いからこそ、言葉にできないことがあった。そんな葛藤を意識しました」。500人が参加したオーディションから選ばれ、初主演を飾った小八重については「いい意味で、のびのびとした子どもらしさがあり、瞳の奥には力強さがあった」と存在感を絶賛した。
演技が未知数な子どもたちを中心に物語が展開され、西川監督は「保険がない状態で撮影開始しました」。それを補ったのが、竹野内をはじめ、役所広司(70)、岡田准一(45)ら主役級の共演陣。「子どもたちが気持ちを作れるようにバックアップしてくれた」と感謝した。
終戦から81年。不安定な世界情勢の現代に響く物語になった。竹野内は「今だからこそ、この映画を見て二度と戦争を起こしてはいけないと、多くの人々に感じていただきたい」と力を込めた。決して派手な作品ではないが、けなげな子どもたちの姿に心を動かされる。(有野 博幸)
〇…本作はオダギリジョー、香川照之が対照的な兄弟を演じた「ゆれる」(06年)、笑福亭鶴瓶が無免許医を演じた「ディア・ドクター」(09年)、自ら執筆した原作小説が直木賞候補になった「永い言い訳」(本木雅弘主演、16年)などで知られる西川監督の5年ぶりの長編映画。「国宝」(25年)の原摩利彦が音楽を手掛け、「ゴジラ―1.0」(23年)の白組がVFXを担当。第51回トロント国際映画祭に出品され、世界的に注目されている。
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スポーツ報知
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