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片岡亀蔵さん追悼企画「囲む会」中村勘九郎「希有な人」、宮藤官九郎「ばかなことを真剣にやってくれた」

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片岡亀蔵さんの形見として譲り受けたゾンビ柄のアロハシャツを着て座談会を行った中村勘九郎(C)松竹

 昨年11月に死去した歌舞伎俳優の片岡亀蔵さん(享年64)を追悼する「四世片岡亀蔵を囲む会」が13日、東京・浅草の平成中村座で行われ、長く共演してきた中村勘九郎、中村七之助らが出席した。

 「隅田川続俤 法界坊」の番頭正八役、「唐茄子屋 不思議国之若旦那」の蛙ゲゲコ、「野田版 研辰の討たれ」のからくり人形など亀蔵さんの当たり役を映像で紹介。映像の中で串田和美が「どんな役をやっても気品がある」と言えば、宮藤官九郎は「今までに見たどんな役者とも違う。ばかなことを真剣にやってくれた。歌舞伎のイメージを覆した人」と絶賛。いのうえひでのり、野田秀樹らも歌舞伎界の名バイプレイヤーとの思い出を語り、人柄をしのんだ。

 亀蔵さんの等身大パネルを囲み、座談会を実施。勘九郎は「一言で言うと、希有(けう)な人。優しくて、笹野高史さん、荒川良々さんのように初めて歌舞伎に出る人のフォローをしてくれた」。七之助は「おしゃれな人。ラフな格好で楽屋入りしたら『仕事だぞ。きちっとした服を着た方がいい』と言われた。『急に先輩に誘われたら、どうするんだ』と。歌舞伎役者では珍しく、社会人としても通用する、まともな人だった」と振り返った。

 何度も夫婦役を演じた中村扇雀は「奥さん、お嬢さんをすごく大事にしていた」と人柄を紹介。ゾンビ映画が大好きだった亀蔵さんは「大江戸りびんぐでっど」でゾンビを演じることになり「ついに自分がゾンビを演じられる」と大喜びしていたという。海外公演などでも食事に出かけたという笹野高史は「亀ちゃん、幸せな俳優だな。いろんな役をやって、お前ずるいよ」と天国の盟友に語りかけた。

 親同士が仲良く、幼い頃から苦楽を共にしてきた中村芝翫は「役者として、すごく真面目。黒衣(くろご)で(初代)尾上辰之助のお兄さんのお世話をしていた。その経験が大きかったと思う」。中村鴈治郎は「彼の方が年下だけど、(本名の智太郎から)僕のことを智ちゃんと呼んでくれて、とても仲良くしていました。『らくだ』の馬太郎は彼にしかできない」と敬意を表した。

 ぎょろっとした大きな目に面長の役者顔。よく響く低音ボイスで愛された亀蔵さん。在りし日の姿を思い出して時折、涙する観客の姿も見られたが、明るい人柄を反映するように場内は終始、和やかな雰囲気に包まれていた。


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